二胡のふるさと江蘇省を訪ねる今回の旅。
巨匠 劉天華のほかに、忘れてはならない人がいます。

  

盲目の民間音楽家 阿炳(アービン) 1893-1950
江蘇省無錫市生まれ。
幼い頃から父の影響で楽器を学ぶが、35歳で失明。
街頭演奏により生計を立て、苦しい生活を送る。
生涯で200曲以上の楽曲を作り出すが、
記録があるのは、二胡名曲「二泉映月」「聴松」「寒春風曲」、琵琶名曲「大浪淘沙」「昭君出塞」「龍船」の6曲のみ。


 

無錫市民の憩いの場でもある錫惠公園には阿炳のお墓があります。
美しい蓮の花が咲く、緑豊かで広大な公園です。
 
 

二胡名曲『二泉映月』の舞台となった、『天下第二泉』
中国で二番目に美しい湖のほとりの泉。

 

中国では、阿炳の映画がありましたので
「二泉映月」は、「賽馬」と並んで、中国人にとても人気で有名な二胡名曲です。

  

10月8日愛知県芸術劇場にて『二泉映月』も演奏してくださる予定の
閔恵芬大師のお話によりますと、
阿炳は「素晴らしい伝統的芸人」。
即興で変奏をどんどんして、どれだけでも弾ける人。
現代の人は持ち合わせない、強い能力を持っている。
「二泉映月」も即興で生まれたといわれています。


  


もとは「依心曲」というタイトルでしたが、1950年に録音され、その美しいメロディーは、天下第二泉に映る月のようだと、『二泉映月』が生まれました。
その録音のとき、実は、阿炳は3年間楽器をまったく触っていなかったといわれています。


  

「二泉映月」は美しい曲というだけでなく
阿炳の辛く苦しい人生の曲でもあります。

  

泉の向こうから、二胡の音色が聴こえてきます。

  

生演奏に聴き入る団員。

  

このあと、CD販売があったのですが・・・
実は、大変なトラブルが起きました!
なんと、CDを持とうとした二胡奏者さんの楽器が倒れて折れてしまったんです!
大変気の毒なことになってしまいました。


  

続いて、お墓のお参りに。
阿炳の本名は『華彦釣』といいます。

  

お墓の前には、阿炳像。

  
注)張濱ではありません。Y先生・・・

 

それぞれに記念撮影。

  

Yくん、阿炳の左手触ってますね(笑)

 

最後は、無錫市内の阿炳像。ここは阿炳の故居のところです。
時間の関係で、バスからの撮影になりました。


★二胡の故郷江蘇省の感動を、日本でもお届けします。


10月8日(祝)17:00開演
愛知県芸術劇場コンサートホール
中国からビッグゲスト 二胡の神様“閔恵芬大師“を招いて。
チケットのお申込は、
チャン・ビン音楽企画 052-763-1082 までお願いします。