先日参加した試飲会で買ったワインが届いた。
そのうちの1種がこのバシュレ・モノのブルゴーニュ・コート・ドール・ブラン2020だ。
試飲会に並んだ白ワインの中で、価格に対しての味が最もいいと思い3本購入した。
バシュレ・モノは2005年にマルクとアレクサンドルの兄弟が興したドメーヌだ。
といっても、父や祖父もワインをつくっていて、そのドメーヌを引き継いだものだ。
つまり、ゼロからつくったものではない。
とはいえ、当時27歳と24歳という若さでドメーヌを興し、当時からライジングスタートして注目されていたという。
それから19年、ヴィニュロンとして円熟期を迎え、そのワインはさらに素晴らしさを増している。
ブルゴーニュのコート・ドールは、2017年から販売され始めた新しいAOCで、広域ブルゴーニュ(レジョナル)と村名(ヴィラージュ)の間に位置する。
バシュレ・モノのブルゴーニュ コート・ドールは、ピュリニー・モンラッシェの村内のAOCブルゴーニュ格のブドウを使うらしい。
畑の格的には低いが地域性はよく現れていて、特に白の評価が高いドメーヌの魅力を存分に味わえる。
試飲会ではさすがに十分な量のテイスティングは難しいため、自宅に届いたものを早速1本開栓し飲んでみた。
なお、グラスはシュトルツル・ラウジッツのギブリ ボルドーの22ozを使用した。
【テイスティング】
レモンやホワイトグレープフルーツ様の柑橘、柑橘のワタの苦味、ハーバルなニュアンス、ハチミツ漬けのキンカン。
硬質で緊張感のあるミネラル、フルーティーな葡萄山椒のオイル、樽由来のバニラは適度に効いていて、焼いた安納芋の蜜。
カボスの皮、洋梨の果実味、ナチュラルな白葡萄の皮や果肉、豊かな酸としっかりした骨格。
ブラインドで飲んだらピュリニーモンラッシェの村名と答えるであろうクオリティ。
ブルゴーニュ・コート・ドール表記だが、ピュリニー・モンラッシェ村内の区画の葡萄を使っているというのがよくわかる。
ポートフォリオ的には、ACブルゴーニュ格のピュリニー内の畑もあるドメーヌだけに、格落ちしたピュリニー村名のブドウも使っているのではないか。
買った値段は税前4,500円で、ACブル格としては高いという印象だが、味的にはむしろ安く感じる。
ブルゴーニュのトップ生産者にありがちな、エントリーキュヴェにふんだんにいいブドウをつかっている印象。
同じ試飲会にバシュレ・モノのシャサーニュ・モンラッシェの村名も出ていたのだが、家で気軽に飲むには少し値がはる価格だった。
とはいえ相場に比べるとかなり安く、10年経って持ち寄り会に持参すると、皆が喜ぶ憧れのワインになっていそうな気がする。
やはりそちらも買うべきだったか。。。
しかし、このACブルゴーニュでも十二分にうまく、まさにそこらのヴィラージュすら超える、スーパー・レジョナルといっていい。
ウイスキーに例えると、グレンフィディックがスペイサイド・フェスティバルに出す15年熟成のシングルカスクのよう。
そのスペックからの想像をはるかに越えてくる、素晴らしいブルゴーニュのシャルドネだ。
【Verygood!!!!】