アイラ島南部にあるラフロイグ蒸溜所。
  
1815年創業でチャールズ皇太子が愛飲している事でも知られており、1994年にチャールズ皇太子から王室御用達の勅許状(ロイヤルワラント)を授けられています。

それ以降のオフィシャルボトルは三枚の駝鳥の羽とコロネット(小さな王冠)をかたどり、ドイツ語で『ICH DIEN(私は仕える)』と書かれたプリンス・オブ・ウェールズの紋章がプリントされるようになりました。
 



このボトルはそんなラフロイグのボトラーズもので、イタリアのジェノバにあるボトラー、ムーン・インポートがリリースしたもの。

創業は1980年で、巨匠モンジャルディーノ氏が樽を選び、派手で芸術的なラベルが特徴。
サマローリとともにイタリアの二大ボトラーといわれているそうです。

もともとリリースの多いボトラーではありませんが、最近ニューリリースを見かけていない気がします。

様々なシリーズのラベルがありますが、これは『イン ザ ピンク』という花のラベルがかかれたシリーズで、46%に加水されています。
 
ヴィンテージは1990年、ボトリングは2000年で約10年の熟成、カスクナンバーは11684でアウトターンは320本。

1988のラガヴーリンとともに、ホームのbarではたまに開いている気がします。
しかし、ラベル以外あまり覚えていないので、改めてテイスティングしてみました。


【テイスティング】
乾いた麦、クリーミーでドライ、ピーティーなアメリカンコーヒー。
粉っぽい鉛筆の芯の削りカス、海水のヨード、レモンの白いワタ、麦の甘味、ピリッとくる唐辛子や胡椒、焼いた土。
余韻は短め。

ボトリングから17年、短熟の加水ですがまだまだ元気です。

私が飲み始めた2011年頃に、1990ヴィンテージの20年前後の熟成のラフロイグが、ボトラーからたくさん出ました。

1988のようなフルーティーなニュアンスを期待してたくさん買ったり飲んだりしましたが、特にバーボン樽のものではそれが出てこなかったと記憶しています。

このボトルにもレモンのワタのような柑橘感や麦の甘さはありますが、フルーティーとは言いがたい気がします。

1988や1993というフルーティーな年の間に挟まれたヴィンテージですが、1990らしいと私が認識している個性は短熟でもしっかり感じられました。

興味深いラフロイグでした。


【Good/Verygood!】