アイラ島の北の玄関口である港、ポートアスケイグの近くにあるカリラ蒸溜所。

カリラとはゲール語でアイラ海峡の事で、対岸のジュラ島との間にある流れの早い海峡を意味します。

1846年創業で、現在のオーナーは業界最大手のディアジオ。
ピーティーなアイラのウイスキーの中では、比較的穏やかで、オフィシャルのラインナップも充実しています。

また、80年代のアイラモルト製造の暗黒時代にあっても、安定した品質でコンスタントに蒸溜をしていたため、ボトラーからの長熟リリースも比較的安価に出てくる蒸溜所です。


このボトルは、老舗インディペンデントボトラーのゴードン&マクファイル(G&M)のカリラ。

マクファイルのカスクの中から、日本の会員制愛好家団体ウイスキーフープがセレクトしたもので、ウイスキーフープでは初めてボトリングされたカリラです。

2000年代のG&Mのカリラは非常にクオリティが高く、良質なボトルを連発しています。
カリラは熟成が短くても仕上がりが早く、ハズレがなく平均点も高いため、今のところ2000年代のアイラモルトの中で総合点が一番高いように思います。

スペックは2005年2月21日蒸溜、2016年8月ボトリングの11年熟成、リフィルシェリーホグスヘッドから59.0%のカスクストレングスでボトリングされ、アウトターンは296本です。

G&Mのエクスクルーシブラベルが採用され、ウイスキーフープのロゴが大きく入っています。

実は先行して飲む機会があり、その素晴らしいクオリティに驚いたボトルで、発売されたら多目に注文しようと決めていました。

自宅に届いて開栓したため、改めてテイスティングしてみました。


【テイスティング】
枝つきレーズン、モカチョコレート、レモンを絞った浜辺のバーベキュー、海水をかぶった青リンゴ、カカオパウダーをかけたミネラリーな白ワイン、光を浴びて反射する温かい海面。
コクのあるチョコレート、心地よい燻した煙が長く続くフィニッシュ。

スモーキー&フルーティーな素晴らしいシェリーカスクのアイラモルト。
11年の熟成ですが未熟さもなく、樽のバランスが絶妙です。

シェリーカスクのアイラモルトはいいものがあっても非常に高額な事が多いですが、11,000円(税抜)でこのクオリティーはすごいのではないでしょうか。

素晴らしいセレクトで、10年強の熟成で2005年のヴィンテージにこんなおいしいものがあるなんて、ちょっと感激です。

これが家で飲めるなら、シェリーのアイラの定番にしたいと思い、追加で発注しました。

素晴らしいボトルです!!



【Verygood!!】