スペイサイド、ダフタウン地区にあるグレンダラン蒸溜所。

ダフタウンは『ローマは七つの丘からなり、ダフタウンは七つのスチルからなる』と言われるように、ウイスキー蒸溜所が数多く存在する、ウイスキー蒸溜所の一大生産地です。

ダフタウンといえば、ウィリアムグラント&サンズが世界No.1の売り上げを誇るグレンフィディックを筆頭に、バルヴェニーとキニンヴィという3つの蒸溜所を持っています。

また、業界最大手のディアジオがモートラック、ダウタウン、閉鎖されたコンバルモア、ピティヴェアックを所有しています。

そして1898年創業のグレンダランもディアジオが所有する蒸溜所で、オールドパーの原酒として使われています。

また、アメリカ市場向けのシングルトンとして、シングルトン・オブ・グレンダランが流通しています。
日本にも並行輸入品が入ってきていますが、それ以外はあまりオフィシャルボトルを見かけない気がします。

60年代や70年代のグレンダランは重厚で麦が厚く、少しタールのようなピート感があることが多く、玄人受けするウイスキーという印象があります。

このボトルはレアモルトセレクションの1972ヴィンテージ、熟成22年でアルコール度数は62.6%でボトリングされています。

レアモルトのグレンダランは他にも同ヴィンテージの熟成23年や1973、1974、1978などがありますが、どれを飲んだかあまり覚えていません。

ホームのbarで開栓されたので、飲んでみました。



【テイスティング】
ピリッとくるレッドやブラックペッパーのスパイス、レモン様の柑橘、八朔のワタ、甘いカリン、分厚い麦の厚み。
オリーブオイル、生姜糖、アルコールのボリューム、青リンゴの皮、少しタール。

樽感が薄くアルコールのボリュームがつよい、いわゆるレアモルト味のグレンダラン。
柑橘や青リンゴ系のフルーツ感はあるものの分厚い麦やスパイシーさを強く感じる。

今はやりのフルーティーさには目もくれず、ウイスキーが麦からできている酒であることを改めて強く認識させられます。

ケイデンヘッドのグリーン瓶やレアモルトのように樽感が強くなく、麦が厚いウイスキーは言葉にするのが非常に難しいですがすぐにそれとわかる特徴があります。

期待通り骨太のおいしいグレンダランでした。


【Verygood!】