スペイサイド、エルギン地区にあるロングモーン蒸溜所。

現在のオーナーはペルノリカールですので、ブレンデッドウイスキー、シーバスリーガルやロイヤルサルートなどの原酒として使われています。

ブレンデッドウイスキーの根幹を支えるウイスキーとしてブレンダーからの評価が非常に高いウイスキー。
また、シングルモルトとしても銘酒として知られており、60年代や70年代には名品が多く、今や価格もかなり高くなっています。

このボトルはロンドンのウイスキーショップ、ウイスキーエクスチェンジがボトリングしたロングモーン。
ウイスキーエクスチェンジは毎年、ウイスキーショウというイベントを行っていますが、そのイベント用に詰められたオリジナルボトルです。

ウイスキーエクスチェンジの代表を務めるスキンダー・シン氏は鑑定眼も素晴らしく、その人脈から素晴らしい樽を買い付けてくる事で知られています。

このボトルは2011年、今から5~6年前のウイスキーショウ向けに詰められたものですが、最近インポーターの倉庫に眠っていたというものが販売されました。

2011年は私が本格的にシングルモルトを飲み始めた年ですが、このボトルの存在を知りませんでした。

2011年ボトリングの18年熟成ですから、逆算すると1992年か1993年のヴィンテージでアウトターンは150本。
57.8%のカスクストレングスですが、当時の値段と思われる価格で売りに出されました。

1992はいろいろなボトラーからリリースされているヴィンテージですが、今出てきたら1万以上は高い値付けになるのではないかと思います。

もっと高い値段でも売れると思いますが、とても良心的な値付けがスコッチモルト販売さんらしいです。

今の相場だとかなり割安感があったため私も一本購入しましたが、ホームのbarで開いたので飲んでみました。

  
【テイスティング】
酸味のある桃の果汁、バーボン樽の強めのウッディネス、オーキーなスパイス、レモングラス。
カスタードクリーム、うっすらとミント、蜂蜜、青々とした葡萄の葉。

バーボンカスクの樽感やスパイスが強く、バレルによる熟成ではないかという味でした。
オーク由来のスパイス、ロングモーンらしいミントや葡萄の葉のような味がする、スペイサイドモルトでした。

1992辺りのヴィンテージはシェリー樽とバーボン樽の両方が出ますが、個人的には強く印象に残るものがあまりありませんでした。

これもそれほど強く印象には残りませんでしたが、最近はシェリー樽のニューリリースが多いためバーボン樽は新鮮に感じます。

出てきたタイミングも含めて、面白いリリースでした。


【Good/Verygood!】