アイラモルトの女王、ボウモア蒸溜所。

ボウモアはゲール語で大いなる岩礁という意味を持ちます。

moreはよく蒸溜所の名前にも出てきますが、大きいという意味です。
ボウモア以外にも、トーモア、ダルモア、アードモア、オルトモア、クラガンモア、コンバルモアなど、ちょっと思いつくだけでもこれだけあります。

女王というだけあって、華やかでいろんな表情を持ちます。
その辺りが女性的なんでしょうね。

このウイスキーのヴィンテージである1994年は、ボウモアの株式をサントリーが全て取得した年。

サントリーが資本参加してからつくったウイスキーでボウモアは復活を遂げた、と言う意見をよく聞きますが、確かに1990年代のヴィンテージはいいものが多いです。

このボトルはその中にあっても人気の高い1994ヴィンテージ。

ボトラーはハウスオブマクダフ社で、ゴールデンカスクのラベルでボトリングされています。

ゴールデンカスクはスプリングバンク、ラフロイグ、バルヴェニーなどの所長を歴任した、ウイスキー業界の重鎮、ジョン・マクドゥーガルが樽を選んでいるシリーズです。

パイナップル、レモングラス、鰹だし、バニラ、パッションフルーツ、押し寄せる潮のしぶき。
典型的な90年代のボウモアですが、樽の影響が強くないため、すっぴんの状態がよく分かるボトルです。

アウトターンが710本なのに、ラベルをみるとシングルカスクと表記があるのが謎ですが、ボトリング前に同じヴィンテージのボウモアでリフィルのパンチョン樽でも満たしたのでしょうか。

90年代のボウモアの特徴がよく分かるボトルです。


【Good/Verygood!】