唯一の家族である兄達にとりあえず報告。
上の兄は取り乱し、下の兄は私のいたらなさを指摘しました。
「お前がちゃんと検診を受けていればいいことだったのだろう」と。
それに関しては、本当に返す言葉もございません。
しかし、卵巣癌は自治体での検診の対象にはなっていないし、そもそも
自覚症状がほとんどないので、発見が難しいことをわかって欲しい。
自覚症状が出るころは、かなり進行した段階なのです。
したがって卵巣癌の多くは、ステージ3以降の進行癌で発見されることが
とても多い癌なのです。。。
そして、落ち込んだ気持ちにムチうって、下の兄が厳しい言葉とともに
示してくれた「病院の実力」という雑誌のデータをもとに、セカンドオピニオン
を受ける病院の選定に入りました。
候補は、癌研有明病院、国立がんセンター中央病院、都立駒込病院。
癌研有明と国立がんセンターに電話してみたところ、ともに、数週間あとの
月末~翌月になるとのことでした。
癌研有明病院とともに東京都の「がん診療連携拠点病院」に認定されて
いる都立駒込病院は、予約は埋まっているものの、先生と相談して
何とか時間をつくっていただけるとのことでしたので、こちらに決定。
今回、セカンドオピニオンを受けるに際して、私が通っているお茶の水の
病院の先生達は、本当に心をつくして下さいました。
「あなたに少しでもセカンドオピニオンを聞いてみたいという気持ちが
あるのなら、絶対に受けたほうがいい。ぼくもそのほうがいいから」
と、いやな顔一つせずに、受ける病院を一緒に考えてくださったり、
すぐに紹介状や画像データを揃えてくださった主治医のO先生に
心から感謝しております。。。
O先生にお伺いしたところによりますと、婦人科腫瘍の分野には
専門医制度というものがあり、治療を受けたり意見を聞いたりするときは、
こちらを参考にすると良いそうです。
「婦人科腫瘍学会」というホームページがあり、そちらに専門医がいる
病院やその専門医のお名前も掲載されておりますので、もし興味が
おありの方がいらっしゃいましたら検索してみて下さい。
...基本的にリンク不可だったようなので。
そして一週間後、都立駒込病院へ。
告知のときと同じように当然一人で行く気でいた私に、友人Yちゃんより
「一緒に行くから」という思わぬ申し出が。
...一人で動くことに慣れなければと思いつつも、やはり本心は恐い
ことに変わりはありません。このときほど、押しが強く優しいYちゃんの
存在をありがたいと思ったことがあっただろうか。。。
いえ、いつなんどきでも、ありがたいと思ってるんですよ~(笑)
駒込病院へついてみて、その大きさにびっくり!
大病院に慣れているYちゃんに手をひいてもらわなければ。。。。。。
絶対に迷子でした。
担当の先生は婦人科腫瘍学会の専門医で評議員も努めて
いらっしゃる方でした。
そちらの先生の診断も、やはり、卵巣悪性腫瘍であろうと。
ステージはおそらく1で早期ではないかと。
ただ、リンパに腫れが見られるので、こちらへの転移が心配と。
...うーん、これらは、後々に覆されることになるのですが(笑)。
先生いわく。。。
「あなたが通っている病院以外のところに行けば、温存なんて
言葉は一切出ないでしょう。問答無用で有無を言わさず摘出
手術と言われると思いますよ。ぼくだってそうします」
...O先生、S先生、たくさんのお心遣いありがとうございます。
駒込病院の先生にスパッとダメ押しをされて、はっきりと気持ちが
決まりました。
これまた後からわかったことなのですが、O&S両先生、まだ
こちらで手術を受けるとは告げていなかったのですが、すでに
この時点で私の手術の日程を組んで下さっていたのでした。
私には言わずに。。。心にくいことをして下さるなぁ~(笑)
もうあれこれ考えずに、O先生とS先生にお任せしよう、と。
元々、他でお話は聞いても、手術はこちらで受けると決めていた
のですから、もう、この時点で迷いは消えました。
主治医と患者の関係って、なかなか深いものなのですね。