夕方には外出するので
キッチンに夕飯の準備をして
炊飯器にはご飯を炊いておいた。
娘にLINEでその事を告げておくと
「りょ」と短い返事がきた。
娘は夜、塾があるので
帰宅は入れ違いになるのだ。
嫁はたぶん、いつもぐらいの時間に
帰ってくるだろう。
キッチンを見て、勝手に食べるはず。
8時半ごろ帰宅すると
寝室に嫁がいる気配はあったが
リビングダイニングは真っ暗だった。
荷物を置いて、キッチンを見ると
女がたべたであろう
お茶碗と皿が水に浸かっていた。
茶碗も皿も箸もひとつだ。
嫁は食べていないらしい。
僕も同じ食事を摂りながら
ぼーっと、テレビを眺めていると
娘が帰ってきた。
他愛もない会話をひとつふたつすると
娘はお風呂へ。
僕はキッチンを片付けて
自分の部屋で日付が変わるまで
残っていた仕事に没頭していた。
12時頃、仕事を終えて
いつも通りソファで寝るため
リビングに戻る。
相変わらず寝室の電気は付いていて
嫁はNetflixでも見ているのだろうけど
今日はもう顔を合わすことすらない。
もう、嫁なんていないのと同じ。
離婚まで、あと、2162日。