なかなかハーレーの話になりませんし、自転車の話の別ネタもまだまだありますがサドルパート2です。
サドルの前後にリベットの頭が見えます。というのも、このリベットで革をフレームに固定しているのです。見えにくいですが、前の方に調整用のボルトがあります。モーターサイクルのサドルに飾りで付けているスタッドとは違うのです。
裏はこんな風になっています。サドル中央部はどこにも接していません。
前後のフレームの間は革が前後に引っ張られたようになっていて、革自体が伸縮することで衝撃を吸収するという素材本位の構造なのです。買って説明書を読むまで知りませんでした。革は使ううちに伸びるので、サドル前方のボルトをまわすことにより張りを調整しなければなりません。いわば太鼓状態です。
スパナ一本で簡単な調整ですが、経年劣化を感じながらベストセッティングを探すというのはマニア好みです。モーターサイクルだと近年はシートにはたいていシートベース(板)があり、その上にウレタンなどを貼り、合皮をかぶせるのが主流です。1940年ごろのハーレーなどには革のサドルの裏にスプリングが張ってあるのもありましたが、ブルックスなど自転車の革サドルはそんな時代に通じるものです。
取り付けはちょっと前上がりにセッティングしています。座ったときに前にずれるのを防いで快適にペダリングできるという機能的な理由が第一です。その他に、ダウンヒルや4Xなど下り系MTBレースやBMXでもサドルは前上がりになっているのを取り入れているとも言えます。たぶん下りだとサドルが前上がりになっているのがちょうどいいからでしょう。クルーザーにもそうしたレーサー的要素をほんのり盛り込むとクールになります。
革の張りもすこし緩めました。お尻の骨が革にあたっても痛くないようになってきたわけです。サドルにお尻の形が見えてきたり、革がヤレてきてからが本領発揮です。