真実をお話しします。

「ほめて育てる」というと、
とてもいいように感じます。

しかし、そこには、落とし穴があります。


なぜか?


「ほめ言葉」を行動を起こす動機付けにしてしまうからです。


子どもはほめてもらうために、行動を起こすようになります。

しかし、ほめてくれる人がいないところでは、やる気になれないようになるからです。



《 衝撃の事実 》がありました。


ある幼稚園の先生の話です。


彼女は4歳児のクラスを受け持っていました。


そのクラスには、よくゴミを拾ってくれたり、手伝いをしてたりとてもよく気がつくA君がいます。


あるときから、かつては、気にならなかったA君の行動が気になり始めたそうです。


例えば、先生が見ていることを確認してから、ゴミを拾い彼女の視線を意識しながらゴミ箱に捨てるのです。


そして、彼女のところに来て、
「ねぇ、先生、ぼくってえらい?」と聞くそうです。


しかも、ひんぱんにそれをやるらしいのです。


彼女も初めのうちは、「うん、えらいね」と対応していたのですが、
「それって何かへんじゃないかな」と気づいたそうです。



きっとA君の親は、A君をほめて育てたのでしょう。


問題は、それ以前にA君の「自己肯定感」が育てられなかったことです。


A君は褒め言葉を親の愛と感じる方法として受け取るようになりました。


何かをしてほめられたとき、A君は愛されたと感じたらしいのです。


つまり、自分の存在を肯定されたと感じたようです。


そして、A君は、
安心したいときや親の温もりを感じたいときには、親がほめてくれそうなことをするようになったらしいのです。


そうすれば、親は「えらいね」「いい子ね」と注意を向けてくれるからです。


親にとっては、「ほめ言葉」というご褒美を使って、子どもを支配できるのだから便利です。


「いい子ね」と声をかけることで、暗に「あなたを好きでいてあげますよ」というメッセージを伝えているのです。


言うことを聞かせたいときは、「いい子ね、〇〇してちょうだい」とご褒美をぶら下げることで、子どもは言うことを聞いてくれるようになります。


「ほめ言葉」を使って、子どもを思うように動かす親と、親の愛を求めて、ほめられるためにいい子でいようと努力する子ども。


「ほめる子育て」に頼ると、子どもの中に自己肯定感を育てることができません。


なぜか?


他人がどう思うかによって自分の価値を決める自信のない人間になってしまうからです。


すると、
ほめてもらえるかどうかが気になって、不安や緊張に縛られた毎日を生きることになってしまいます。


「ほめて育てるは危険」。


もう一度、あなたの子育てについて、考えてみる必要があるのではないでしょうか?