自己紹介の怖い話(完成版)

私の中学時代、隣の部屋で寝ている妹は毎夜寝言を呟きながらうなされていて、飼っていた猫も部屋の天井の右上に向かってギャーギャーと威嚇するという気持ちの悪い日々がつづいていた。

そんなある日、さすがにうるさい!いい加減にしろと思いつつも妹の寝言が気になり、これだけ続くなら内容を聞いてみようと思った。

昔の言葉、難しい言い回しで、よく意味はわからないが、今住んでいる場所の下に大事な本が埋まっているから、探して欲しいというような内容のようだった。

老人のようにしゃがれた声で
「地下にある〇〇本を探せ、、、あれがないと〇〇しない、、、」

翌朝起きた俺は妹に薄気味悪いこと言うなよ、お前なにあれ?と言っても妹は寝言のため覚えているわけもなく、その後も断続的にその寝言と猫の威嚇は続いていた。

それから数日後、妹が林間学校で家を不在にし、父も帰ってこないことから母と二人きりに。その日はなぜか母はひとりだと怖いからと私の部屋の隣の妹の部屋に寝ると言い出した。

いつものように猫は狂ったように鳴き、俺も気にせず寝て翌朝、隣の部屋を見てみると母はいない。

そのままリビングにいくと母がいたのでほっとすると、顔が青ざめている。

どうしたのと声をかけると
「見た」と。

何を?と聞き返すと、昨晩いつも猫が威嚇している天井のすみに防空頭巾を被って悲しそうに下を向いた母子がおり、ずっと母のほうを見ていたと。

それからお祓いをしてもらい猫が鳴き叫ぶこともなくなり、妹の寝言もなくなったのですが、結局、当時住んでいたボロアパートの下に大事な物が埋まっていてそれを探し出して欲しいという、戦争で亡くなったかたの訴えだったのかなと思っています。

ちなみに先日懐かしくて見に行ったら、今もそのアパートは当時のままの姿でありました。きっと今も、、、