みのるほど
こうべをたれる
いなほかな
毎年この時期になると、この言葉を思い出します。
小生は、自分でいうのも何ですが、どうしようもなくアホな子供で、18、19になっても全く変わることができませんでした。
「ペコペコ頭を下げるようなダサい大人になんかなりたくない。」
そう言って息巻いて、それがカッコいいとさえ思っていました。
19歳の時。
小生は、兵庫県の片隅のド田舎で生まれ育ったのですが、中学の時、3つ上の先輩クラウド(仮名)のバイクのケツに乗せてもらってよく走りに行っていました。
その時一緒に走っていた、ユウヘイ(仮名)が居酒屋で働いていると聞き、冷やかしついでに飲みにいきました。
そこで小生が目にしたものは、当時の尖がった雰囲気を残しつつ、ぎこちない笑顔で客に頭を下げるユウヘイの姿でした。
小生は、なんだか凄く悲しくて悔しい気持ちになったのです。
後日、クラウドと飲みながら、その時感じた悲しさ悔しさを吐露しました。
「実るほど、頭を垂れる、稲穂かな。」
クラウドは、そう言っておもむろにエコーをふかしていました。
当時の小生は、アホすぎてその言葉の意味もわからず、考えようともせず、只々ペコペコ頭を下げる姿を否定していました。
一足先に大人になっていく先輩達に嫉妬していたのでしょうか。
そしてあれから20年が経ち、小生は今、お客様に頭を下げています。
それは、いやいやではなく、心の底から感謝の気持ちを込めて、内側から溢れてくる笑顔を付けて。
深く折れ曲がり、それでいてたくましい稲穂の姿を目にすると、アホな小生も少しは大人になったのかな、と一人物思いにふける秋です。
そんなアホな小生も、もうすぐ40歳です。
