猫の話
実家にいる美形の猫、銀子(写真1枚目)の母親だとは信じられないほど不細工な猫でした。
写真(3枚目)にある通り、最後の1年ぐらい、たぬきは病気でおしっこ垂れ流し状態でした。とても衛生上一緒に暮らせないので、ほぼひと部屋をつぶし隔離して飼っていました。
要は猫の介護をやっていたわけです。金はかかる、手間はかかる、うるさい、汚い、臭いとひどい状態で、私は疲れ果てました。そして、もう駄目、限界と思った頃、たぬきは天に召されて行きました。
一方、娘の銀子の方。
この銀子はぼくに対して実に感じが悪いのです。虫の居所が悪いと、元飼い主のぼくに対して(長くなるので経緯は省略します)ウーとか、シャーとか言ったりします。
でも、一度だけ、その銀子が全く違った顔をぼくに見せてくれたことがあります。
それはたぬきが死んだ翌日でした。実家に行った私は銀子に言いました。
「ごめんな。おまえのお母さん、死んじゃったよ」
すると、いつもは何を言っても無視する銀子は、くっと首を斜めに上げて私の目を見ました。何とも優しい表情をして。まるで、こう言っているかのようでした。
「そう。よくがんばってくれたね」
猫の笑顔って、見たことがありますか?まさに、そんな顔でした。
頭をなでると、私の手にすりすりしてきました。いつもはすーっといなくなるのに。
ただ、そんな優しい態度を見せたのは、その日限りでした。
翌日から、またウーとか、シャー......。












