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それって、思想統制の言論統制ですよね。-【朝日社説】自民と杉田氏 差別扇動者と決別せよ +1
私(ZERO)は、所謂「差別反対!」「差別を許すな!!」とか主張するヤツバラを、基本的に信じない。信じる気がしない。
左様に公言し、主張するヤツバラには、是非ともお答え頂きたい質問がある。
- 【Q1】 「差別反対」を主張する貴方は、差別主義者を差別していませんか?
【A1-1】 差別は許されないのだから、差別主義者も許されないのは、当然だ。
と答える人が在れば、その人は正真正銘掛け値無しで「差別主義者差別」であると認定してあげよう。「差別主義」と言う思想・傾向・性癖を以て「許さない」と断じるのだから、これはもう、差別でしかあり得そうに無い。
「差別反対!」「差別を許すな!!」という主張は、本来「差別の対象に依らない」筈であるから、「女性差別は許さないが、男性差別は許容する(*1)」なんてダブルスタンダードは許されるべくもない。従って
「差別反対!」「差別を許すな!!」と主張しながら【A1-1】と答えた人は、「差別主義者を差別」しており、己がダブルスタンダードだか二重思考だか頭の悪さだかを、吐露・露呈・自白・自供している。
別にダブルスタンダードも二重思考も頭の悪さも犯罪ではないし、投獄も監禁も処刑もされないだろうが、その「差別反対」主張は致命的なまでに説得力を欠くことになろう。また、私(ZERO)は呆れ返って軽蔑するね。
【A1-2】 差別は許されるべきではないが、差別主義者を差別する心算は無い。
と答える人は、幾らか用心深いか、「頭がマシ(*2)」なのだろう。そう言う人には、続けてお尋ねしたいな。
【Q2】 貴方は差別主義者の人権も生存権も認め、強制連行したり洗脳したりガス室やシベリアへ送ることは無い、ってことですね。大変結構。
ならば貴方は、差別主義者の思想信条の自由や内心の自由も、当然認め、尊重するのですよね?【Yes or NO?】
この【Q2】に、【A2-1】「No 差別主義者の差別主義は認めない。従って、差別主義者の「思想信条の自由」や「内心の自由」は認めない。」と答えるならば、やっぱり「差別主義者差別」だ。特定の思想・信条・性癖・傾向を持つ者に対しては「思想信条の自由」「内心の自由」を認めないのだから、これが差別以外のナニかだったら、一寸吃驚だ。
上記【Q2】に対し、【A2-2】「Yes 差別主義者も差別されるべきではないのだから、差別主義者の思想信条の自由も内心の自由も、当然守られるべきだ。」と答える人は、多分、慎重な人なのだろう。少なくとも【A1-1】を公言する粗暴さや、【A2-1】が意味する思想統制に与さなかった点では、評価すべきだろう。それでこそ、(漸く、)落ち着いて議論が出来そうだ。
そんな人には、更なる質問を重ねたいな。
【Q3】 「差別反対」を主張する貴方だが、差別主義者の思想信条の自由も内心の自由も遵守するとのこと。誠に結構。
ならば、貴方の主張する「差別反対」とは、差別主義者の、何に反対するのでしょうか?
ここに至って漸く、「この世の差別とどう対峙し、如何に扱うか?」と言う「実のある議論」が出来そうだ。先述の【A1-1】や【A2-1】を公言出来てしまうような輩とは、ハナっから議論にすらならない。
諄いようだが、幾らかまとめて繰り返そう。「差別主義者を差別するような”差別反対”論者は、問題外である。」
さて、その上で、自民党は杉田議員の「差別発言」を糾弾する朝日と琉球新報の社説を、見て行こう。
- <注記>
- (*1) って、考えて居る「頭の不自由な方」も、相当居そうではあるが。
- (*2) 飽くまでも【A1-1】と答えてしまう人よりは、だが。
(1)【朝日社説】自民と杉田氏 差別扇動者と決別せよ
自民と杉田氏 差別扇動者と決別せよ
https://www.asahi.com/articles/DA3S15798590.html?iref=pc_rensai_long_16_article
2023年11月22日 5時00分
【1】 差別はあってはならない。そう言いながら差別に居直る発言を繰り返し、他者をあおっている国会議員が、放置され続けている。とうに個人の資質の問題ではない。岸田首相や自民党は、差別扇動者と決別する意志を示すべきだ。
【2】 アイヌ民族や在日コリアンに関する発言で、法務当局から人権侵犯認定を受けた自民党の杉田水脈衆院議員が、その後も「私は差別をしていない」などと言い続けている。「(人権侵犯という)非公開の案件について、マスコミに説明している」と、被害者側を責めさえした。
【3】 総務政務官を事実上更迭された際には「(アイヌ関係の)こんな団体に謝罪するぐらいだったら辞める」と考えた、と述べたほか、差別にかかわる利権や特権が存在するとことさらに主張している。
【4】 当事者らに謝罪すると昨年の国会で表明したのはいったい何だったのか。
【5】 記者会見などでの説明を拒む一方、自らの支援者向けには動画やSNSで理解を呼びかけ、自らの差別言説を再生産する。そのように国会議員が同調者を集めて勢力をなそうとする以上、差別主義と非難されても当然である。
【6】 だが杉田氏に対し、自民党は何の処分も行っていない。研修中にエッフェル塔前で写真を撮り投稿した松川るい参院議員は党内で注意された。それなのになぜ、市民の尊厳を平気で踏みにじり続ける杉田氏は問題にしないのか。
【7】 岸田首相は「説明責任をしっかり果たしてもらいたい」と人ごとのような答弁に終始し、自民党の茂木敏充幹事長にも動く気配は見えない。少数派の人々が不安や恐怖を訴えているのに、人権意識があまりにも低く、慄然(りつぜん)とする。
【8】 折しも、ジャニー喜多川氏からの性被害を訴えていた男性が死去したことが明らかになった。自殺とみられる。「金が欲しいんだろう」などと中傷されていたそうだ。
【9】 多数派でない人たちが声を上げると世間から逆に批判されるこの国の現状は、好転する兆しがみえない。杉田氏に最近も役職を与え、差別発言を等閑視している自民党が、自らそんな社会の空気を醸成していないだろうか。
【10】 岸田首相は最近、所信表明演説などで「人間の尊厳」という言葉を多用する。この「最も根源的な価値」を中心に据え、世界を分断・対立ではなく協調に導くのが日本の立場だと語るが、言行不一致もはなはだしい。
【11】 足元を省みない首相の言葉は空疎に響く。杉田氏への問責決議の検討など、国会にもやるべきことがあるだろう。
(2)【琉球新報社説】杉田氏の人権侵犯 差別的言動を放置するな
杉田氏の人権侵犯 差別的言動を放置するな
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2496337.html
公開日時
2023年11月22日 05:00
社会
#社説
<社説>杉田氏の人権侵犯 差別的言動を放置するな
この記事を書いた人
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【1】 自民党の杉田水脈衆院議員によるアイヌや在日コリアンの人たちに対する名誉毀損(きそん)発言が止まらない。差別撤廃を訴える運動が利権と結びつき「日本をおとしめている」という主張も広めている。杉田氏の批判は性的少数者や沖縄にも向けられている。発言は人権を侵し、差別を助長させるもので、看過できない。
【2】 理解できないことは、杉田氏の言動を自民党が静観し、重用さえしていることだ。杉田氏に好意的な保守層に配慮しているとも言われる。本当にそのような理由で杉田氏の言動を黙認しているのであれば、公党の見識を疑う。支持率目当てに差別の助長を放置していると言っても過言ではない。
【3】 杉田氏がアイヌや在日コリアンへの侮蔑的な投稿をブログやフェイスブックで掲載したことについて、札幌と大阪の両法務局は人権侵犯と認定した。
【4】 これについて杉田氏は「過去に撤回して謝罪している」などとし、差別や侮蔑をしたという認識は「全くない」とも反応していた。岸田文雄首相らも「謝罪の上、表現を取り消している」などとして静観する。9月の党内人事で、環境部会長代理に起用した。
【5】 ところが杉田氏は、責任を取る形となった昨年の総務政務官辞任について、アイヌ関係団体に直接謝罪することが嫌でやめたと明らかにした。人権侵犯についても、非公表の法務局措置が報道されていることに不快感を示し、さらには法務省の認定自体について「制度としておかしい」と問題視した。
【6】 国会議員としての立場を棚に上げ、救済を申し立てた人たちや認定した法務局に非があるかのような振る舞いだ。
一連の発言は差別をあおり、憎悪の連鎖を招くものだ。実際に杉田氏の投稿には数万といった賛同の反応がある。賛同する層に呼応するように、在日コリアンへのヘイトスピーチである「在日特権」論について「実際には存在します」などと投稿を続けている。
【7】 「在日特権」は存在するとした発言について、大阪市の人権擁護団体コリアNGOセンターは「在日コリアンに深刻な不安と恐怖をもたらしている」と批判している。
【8】 杉田氏はアイヌ文化振興事業に公金不正流用疑惑があるとして「公金チューチュー」とやゆした。同事業を巡り、政府は「適正に執行され、不正経理はない」と説明し、杉田氏の発言を否定した。それでも偏見に基づく発言を続けるのか。杉田氏は保守系月刊誌のユーチューブでアイヌや在日コリアン、被差別部落、LGBT、そして沖縄などに関する支援運動の動きをチェックしているとも明かしている。
【9】 国会議員が差別をあおり、対象となる人々に恐怖を与えているのだ。自民党はいつまで放置するつもりか。政府もより強い対応を迫るべきだ。
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社説
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(3)抽出・杉田議員の「差別的言動」
さて、かかる「失言騒ぎ」に於いて、私(ZERO)が真っ先に心掛けるのは、ごく当たり前のことだが、「一体、何と言ったのか?」であり、次いで「どんな状況での発言か?」である。出来れば前後の発言、演説やスピーチならその全文を手に入れて、「文脈」も読み取りたいところだ。
と言うのも、大凡ありとあらゆる発言は、「文脈と状況から切り離す」事で、「失言」化し得る(少なくとも、その可能性がある)、と考えているから、だ。
典型的な例としては、安倍首相(当時)の米国でのスピーチ(英文)で、「どうぞ私を、軍国主義者とお呼び下さい。」ってのが挙げられよう。現職の日本国首相(当時)が「軍国主義者宣言」をしているのだから、これだけ取り上げれば、「立派な失言」となり得ただろう(実際、そんな動きもあったような気がする。)。
だが、このスピーチは、全文が外務省HPに掲載され、そのスピーチの音声ファイルも公開された。お陰で当該発言が、「日本の防衛費が増額に転じたこと」と、その隣国にして「少なくとも同盟国ではない」中国の「数十年間二桁成長の軍事費(当時)」を定量的に比較した上で、「それでも私(安倍首相(当時))を、軍国主義者と呼びたければ、どうぞお呼び下さい。」と言う発言であることが明示された。
普通に考えてこの発言は冗句であり、「軍国主義者なんて呼べないでしょう。」という意味の修辞的疑問文である。録音音声のお陰で、「その冗句が受けて、会場は笑いに包まれた」事も明示された。
当該発言を問題視するような報道も散見されたが、その問題視も、「失言」化も、概ね不発に終わったのは、上記外務省HPのスピーチ全文掲載と録音音声ファイル公開公表のお陰だろう、と、私(ZERO)は考えて居る。
逆に、外務省HPのそんな対応が無かったならば、何しろ朝日新聞が「社是として目の敵にしている」ともされる安倍首相(当時)だ。「失言」化されて非難囂々であったろうことは、想像に難くない・・・と言うより、「火を見るよりも明らか」レベルだな。
で、だ。今回「非難囂々」なのは、「杉田議員の差別発言」な訳だが、其奴を上掲社説から拾うと・・・
- (1)「(人権侵犯という)非公開の案件について、マスコミに説明している。」 ①【2】
- (2)「(アイヌ関係の)こんな団体に謝罪するぐらいだったら辞める」①【3】
- (3)「過去に撤回して謝罪している」⑤【4】
- (4)差別や侮辱をしたという認識は「全くない」⑤【4】
- (5)「在日特権」論については「実際には存在します」⑤【7】
- (6)アイヌ文化振興事業に公金不正流用疑惑があるとして「公金チューチュー」とやゆした。⑤【9】
・・・イヤ、「とてもじゃないが、差別なんて言えない発言」が並ぶのは、「杉田議員が具体的に何と言ったか。」が、殆ど上掲二紙社説の中に無く、仕方ないので上掲二紙社説の中にある「杉田議員の発言」を全て拾ったから、だ。
斯様に、「社説の中で、杉田議員の具体的な差別発言が引用されていない」という事象には、二通りの解釈があり得よう。
一つには、その「具体的な差別発言」が衆知公知のモノであり、改めて引用する必要が無い場合。
もう一つには、「具体的な差別発言」として引用出来るような発言が、無い場合。「杉田議員は、差別発言をした、と言うイメージだけしかない」場合だ。
で、私(ZERO)自身が杉田議員の「具体的な差別発言」なんてモノを知らないから、前者という可能性は低い、と考えて良かろう。つまりは、後者であろうと、結構な確信を持って推定出来る。マスコミが良く使う手だしね。
で、上掲社説にある「杉田議員の発言」で、「差別発言」と言い得そうなのは、上記(5)ぐらいである。
上記(6)について、上掲⑤琉球新報社説は、
⑤1> 同事業を巡り、政府は
⑤2>「適正に執行され、不正経理はない」と説明し、
⑤3>杉田氏の発言を否定した。
を根拠に上記(6)を「差別発言」としているようなのだが、それを言うなら再三再四「政府が説明」しながら、「疑惑ハサラニ深マッター!」を繰り返しているモリカケ桜シリーズに対するマスコミや野党の発言・主張・報道・社説も「立派な差別発言」であろう。
であるからして、私(ZERO)は、上記(6)を「差別発言」などとは認めない。
それを言うなら、「唯一差別発言らしい」上記(5)にしても、「そもそも、在日コリアン/韓国人/朝鮮人が、日本に居ること自体が、特別に認められた特権だ。」という考えも、十分に成り立つのである。大東亜戦争敗戦後のどさくさと、韓国と北朝鮮という「コリアン国家」の成立と、その直後の「コリアン国家」同士の朝鮮戦争もあって、「日本人では無くなったが、日本に居ることは認められた」のが(当時の)在日コリアンであるから、それを「在日の悲劇」と同情することも出来ようが、「未だ朝鮮戦争戦時下にある分断国家である朝鮮半島のいざこざを免れている」事実・事象は「特権」視するにも十分であろう。
要は「在日コリアンが在日していることが、一種の特権」とする考え方は、あり得る考え方だ。左様に考えるならば、「在日特権は、厳然としてある」と言い得る。
それを差別だとかなんだとか言う背景には、「在日特権は、あるのが当然」若しくは(少なくとも)「在日コリアンが在日するのは当然」って前提条件がありそうだ。そんな前提条件を持っているのはそれぞれの勝手ではあるが、その前提条件を「他人に強制しよう」と言うのは、思想統制であり、言論の自由の封殺であり、内心の自由の侵害になるだろう。
⑤4> 杉田氏がアイヌや在日コリアンへの侮辱的な投稿をブログやフェイスブックで掲載したことについて
⑤5> 札幌と大阪の両法務局は人権侵犯と認定した。
を以て、上掲⑤琉球新報社説は「杉田銀の差別発言」根拠としているようなのだが・・・頭ぁ冷やして考えろや。「人権侵犯」って「法務局が決める」事なのか?もしそうならば、法務局は、局外審議も議会も裁判も介すること無く「人権侵犯」を認定出来る。それは、「国家による”人権侵犯”認否」であり、先ず間違いなく「国家による思想統制への入口」なんだが、良いのかよ。
私(ZERO)は、良くないな。上記⑤4>~5>の意味するところは、「札幌と大阪の法務局は、朝日新聞や琉球新報と同意見である」と言うだけ。それによって「人権審判と認定」されて、たまるものかよ。
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(4)冒頭の設問に、私(ZERO)が答えるならば・・・
弊ブログを幾らか彷徨けば判るだろうが、私(ZERO)は「差別反対」とも「差別を許すな」とも主張していないが、冒頭で問いかけた【Q3】の後半「"差別反対"は、差別主義者の何に反対するのか?」に答えるとするなら、こう答えるだろう。
【A3Z】 差別的な言動、行動のみに、反対すべきである。差別思想や差別思考や差別傾向に反対するのは、行き過ぎだ。
無論これは、私(ZERO)自身に差別思想や差別思考や差別傾向が、「当然、ある。」と考えての事だ。
それどころか、大凡生身の人間で、「差別思想や差別思考や差別傾向が、無い」などと言うことは「先ず、あり得ない」ぐらいに思っている。冒頭の、我ながら些か捻くれた設問も、「世にある”差別反対"論者の大部分(*1)は、”差別主義者差別”である。」と、確信さえしているが故、だ。
で、己に差別思想や差別思考や差別傾向が、「当然、ある。」と考えた上で、「己が差別思想や差別思考や差別傾向の、実害を免れる」方策の一つが「差別言動、差別行動の抑制」である。とは言え、自身に「差別思想や差別思考や差別傾向が、ある。」と公言断言しているから、「差別を許すな!!」とか主張するお歴々よりは、随分と楽、な筈である。
私(ZERO)の見るところ、上掲朝日社説や琉球新報社説はじめとする「差別を許すな!」論者のお歴々は、今回の水田議員発言を巡る上掲社説のように、己が思想信条以外の考え方には全く不寛容で、平気で思想信条の自由も内心の自由も蹂躙し、思想統制も言論統制も主張し、「良いことをしている」心算なのだから、全く呆れるほか無いな。
- <注記>
- (*1) ひょっとすると全員