• 「守らない!」と言いつつ、「守るな!」とも言うか。 マッチポンプも、大概にしろ。-【琉球新報】琉球石灰陣地検証 軍民混在戦の想定やめよ 【沖縄タイムス社説】琉球石灰岩で陣地構築 優先すべきは緊張緩和


 沖縄二紙(琉球新報と沖縄タイムス)によると、軍隊は民間人を守らない。」と言うのが、「沖縄戦の教訓なんだそうな。

 私(ZERO)の様な「異教徒」に言わせるならば、軍隊の目的の一つは、国の主権、領土領海領空、国民の生命財産を守ることであり、そこには(直接的とは限らないが)「民間人を守る」も含まれる。その点は、我等が自衛隊三軍も、嘗ての大日本帝国陸海軍も、古今東西あらゆる軍隊も、基本的には変わらず、「守るべき」である。無論、「守るべきなのに、守らない/守らなかった」事例は結構在るから、油断は出来ないが。

 で、だ。私(ZERO)の様な「異教徒」に言わせるならば、大東亜戦争下の大日本帝国陸海軍も、相応に相当に「沖縄を守った」のであり、「軍隊は民間人を守らない」などと言う、沖縄二紙の主張には、大いに異議も唱えれば、異論もあるところだ。

 意義も異論もあるが、「軍隊は民間人を守らない。」と言うのが、一つの主張であり、「沖縄二紙の主張である」とは認めている・・・「認めていた」=過去形とすべきかな。
 
 その当の沖縄二紙が、こんな社説を公言公開してしまうようでは、な。
 

  • (1)【琉球新報】琉球石灰陣地検証 軍民混在戦の想定やめよ 

琉球石灰岩陣地検証 軍民混在戦の想定やめよ

 

 

https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1737357.html

 

2023年6月29日 05:00

社説

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 沖縄を再び戦場にするつもりなのか。地上戦やミサイル攻撃を想定し、沖縄の島々を自衛隊陣地で固めて「不沈空母」にするような危険な動きである。到底受け入れるわけにはいかない。

 

 南西諸島の有事に備え、陸上自衛隊が陣地構築などを視野に、県内に広く分布する琉球石灰岩の掘削方法の検証を進めている。「台湾有事」を想定し、南西諸島の防衛力を強化する「南西シフト」と軌を一にした動きであろう。既に今年3月、大分県の日(ひ)出生(じゅう)台(だい)演習場で琉球石灰岩の爆破検証を実施している。

 陸上自衛隊がこのような検証作業に取り組んでいる事実にあぜんとする。沖縄の地形や地質を生かした陣地構築は沖縄戦時に日本軍が実行した。住民が暮らす民間地にも陣地を造ったことで軍民混在の状態が生じ、住民に犠牲を強いた。自衛隊は同じ過ちを犯すつもりなのか。

 沖縄戦に詳しい元沖縄国際大教授の吉浜忍氏(沖縄近現代史)は「他国からのミサイルなどの攻撃を想定し、琉球石灰岩のような硬い地層での陣地構築を検討しているのだろう。歴史は繰り返すという思いがある」と指摘する。

 沖縄戦体験を通じて県民は「軍隊は住民を守らない」という教訓を得た。一方で自衛隊は沖縄に洞窟陣地を設け、圧倒的物量に勝る米軍を相手にした日本軍の抗戦に学ぼうとしているのである。

 沖縄戦で日本軍は琉球石灰岩に生まれたガマ(自然壕)を陣地として活用した。さらに琉球石灰岩などを掘削し、大規模な陣地を構築した。首里城地下に築かれた第32軍司令部壕や豊見城市の海軍壕などである。壕構築には住民や旧制中学生が動員された。

 沖縄戦で、本土決戦準備のための「戦略持久戦」を主導した第32軍の八原博通高級参謀は洞窟を使った陣地構築を提唱した。戦後の著書「沖縄決戦―高級参謀の手記」(1972年刊)で、巨大な科学的戦力を誇る米国を相手に「我々は沖縄島という巨大な不沈戦艦がある」として、沖縄の「自然力」を生かした洞窟主体の陣地構築を推進したことを回想している。ここに県民保護の視点はない。

 ガマや岩盤を掘って構築した洞窟陣地を拠点に展開された戦略持久戦は、軍民が混在する戦場を生み出し、多くの住民に犠牲を強いたのである。陸上自衛隊のみならず政府、防衛省はこの事実にこそ学ぶべきなのだ。敗戦から78年を経て、新たな陣地構築のために琉球石灰岩の掘削方法を学ぶことは沖縄戦の歴史と教訓に反している。

 沖縄戦で住民は日米両軍の戦闘を避けてガマに身を隠し、命を守った。ところが日本軍はガマを強奪し、住民を追い出した。「集団自決」(強制集団死)の現場にもなった。沖縄戦の悲劇とガマは深い関わりを持つ。その体験をないがしろにするような動きを許すわけにはいかない。

  • (2)【沖縄タイムス社説】琉球石灰岩で陣地構築 優先すべきは緊張緩和

  • 琉球石灰岩で陣地構築 優先すべきは緊張緩和

沖縄タイムス+プラス / 2023年6月30日 5時0分

 

 

 

 戦争を起こさない努力を最優先するべきだ。

 

 陸上自衛隊が、南西地域での有事の際に、陣地構築を想定して、県内に広く分布する琉球石灰岩を爆破する訓練をしていた。

 

 硬質な岩でできている琉球石灰岩は、手作業や機材での掘削が難しい。そのため、爆破により「塹壕(ざんごう)」などの溝や陣地壕を造る検証を進めているという。3月までに大分県の日出生台演習場などで計3回実施した。

 

 陸自は、陣地構築を担当する部隊がそれぞれの駐屯地域の特性を踏まえ訓練する必要があるとし、今回の琉球石灰岩の爆破もその一環とする。

 

 訓練と検証というが、政府が中国を念頭に置いた南西諸島の防衛力強化「南西シフト」への備えを加速させていることの表れだろう。

 

 

 

 沖縄戦では、子どもたちを含む多くの住民が陣地構築に駆り出された。琉球石灰岩に、ダイナマイトを仕掛けるなど戦の準備を担わされた。

 

 旧日本軍は強度がある琉球石灰岩の地層を利用して、住民に首里城地下に第32軍司令部壕を造らせた。

 

 陣地構築の訓練・検証は、沖縄戦時の状況と重なる。

 

 空白地帯だった南西諸島への自衛隊配備が進む中、有事が起きた場合の対処として巨大な陣地を構築し、要塞(ようさい)や一種の地下シェルター代わりに利用する作戦ではないか。

 

 戦争体験者らは口をそろえて「戦争前夜だ」と警鐘を鳴らす。

 

 戦争を前提にした備えが、戦争を引き起こす可能性をより高めることが危惧される。

 

■    ■

 

 陣地構築の訓練・検証は、軍隊が任務を遂行するための手段の一つであり、そこにはどうやって住民を守るかの視点が欠けている。

 

 米国のシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)が中国の台湾侵攻を想定した机上演習結果のシミュレーションでも、日米双方で数千人、航空機数百機などを失う想定をしているが、周辺住民など民間に及ぶ被害や保護する議論は見当たらない。

 

 軍民混在の地上戦を経験した沖縄戦の教訓は「軍隊は住民を守らない」である。

 

 「台湾有事」というあいまいな事態に、危機感をあおることで防衛力増強を正当化するのはあまりにも危険だ。

 

 「有事ありき」で、自衛隊の増強を国民が肯定していく風潮が強まることがあってはならない。

 

 必要なのは、こうした空気を生み出さないための対話や外交努力である。

 

■    ■

 

 いったん、戦闘が始まれば住民の犠牲が避けられないことは、過去の大戦からも、現在のロシアによるウクライナ侵攻からも明らかである。

 

 にもかかわらず、不都合な側面は政府も語ろうとはしない。

 

 防衛力強化で大きな影響を受けるのは、国境の島々の軍事要塞化が進む沖縄といってもいい。

 

 いまやるべきことは、戦争を防ぐことである。

 

 力による抑止ではなく、戦争が起きる可能性を摘み取り、緊張緩和への努力を優先すべきだ。

 

  • (3)「平和ボケ」とか「軍事忌避」とかでは、最早説明し難い。「外患誘致」「侵略の手先」と考える方が、安全側だ。

 上掲2本の沖縄二紙社説は、あれやらこれやら屁理屈捏ねてはいるが、要は「自衛隊は沖縄を守るな。」でしかない。

 冒頭でも述べた通り、軍隊は民間人を守らない。」を、「沖縄戦の教訓」とし、直接的には大日本帝国陸海軍を、間接的には自衛隊も米軍も、大いに非難し批判して居た沖縄二紙が自衛隊は沖縄を守るな。」と、公言し公然と主張しているのである。

 コレはもう、「平和ボケ」とか「軍事忌避」等という「性善説」では説明が付くまい。
 「外患誘致」「侵略の手先」。具体的には沖縄に対して「核心的利益」なる侵略宣言を出している中国共産党の走狗であると考える方が、安全側である。

 早い話が、「沖縄二紙は、日本の敵である。」ということ。左様考え、取り扱うのが、安全側である、と言うことだ。

 Parabellum。戦いに、備えよ。