• 「辺野古基地は完成不可能」ならば、放っておけば良い話だろうに。―【琉球新報社説】辺野古土砂投入3年 「唯一の解決策」ではない


 辺野古地盤軟弱説ってのは、随分と独り歩きしているようだが、元は共産党議員の国会での「追求」に端を発している、らしい。辺野古の地盤調査報告書に「地盤が軟弱である」事を「示唆する」データがあった、と言うので、共産党議員が国会で政府を「追求」したのだ。

 私(ZERO)は、偶々この「国会での辺野古地盤軟弱説追求」をラジオの国会中継で聞いていたのだが、実に非道いモノだった。河野防衛相(当時)が国会で答弁しており、「問題視されている当該データは、改訂の土砂にどれ程岩石入っているかを見るためのデータであり、滑走路建設のための地盤の強度を見るデータとは、サンプルの取り方も計測方法も異なる。」とし、「地盤の強度を見るためには、海底のサンプルを方向を崩さないように採取した上、三方向から圧力をかけて、その変形を計測する。」「当該データは、方向は無関係に、成分を変えないように海底のサンプルを採取し、そこにプローブを入れてねじってトルクをかけた際の抵抗を計測する。」と、懇切丁寧に2,3度も説明して答弁されていた。私(ZERO)は理系の人間だが土木工学には素人同然である。だが、土木工学には素人同然の私(ZERO)が図解できそうなぐらいに明白に理解できた、河野防衛相(当時)の答弁だった。


 所が、共産党議員センセイは、何しろ「政府を追及するのが仕事」と心得ているらしく、河野防衛相(当時)の説明を「理解しない」。当該データのサンプル採取方も計測法も目的も異なる、と説明しているのに、「簡易と言っても地盤強度の計測データでしょう。」と強弁して、「辺野古地盤軟弱説」を主張し続けていた。

 その結果、成果が、未だに琉球新報に及んでいる、らしい。まあ、琉球新報は、共産党議員センセイ並みに「理解しそうに無い」がな。



【琉球新報社説】辺野古土砂投入3年 「唯一の解決策」ではない

  • 【琉球新報社説】辺野古土砂投入3年 「唯一の解決策」ではない

    https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1439343.html

 

2021年12月15日 05:00

社説

 

 米軍普天間飛行場の移設に絡む名護市辺野古の新基地建設問題で、政府が辺野古沿岸部への土砂投入を始めてから14日で3年となった。

 

 建設予定地を巡っては軟弱地盤が広がっていることが判明している。政府は地盤に問題があることを把握しながら公にせず、埋め立てに踏み切った。行政手続き上瑕疵(かし)があり、完成も見通せない。普天間の一日も早い危険性除去という前提が崩れている以上、「唯一の解決策」とは言えない。政府は直ちに工事を中止するべきである。

 軟弱地盤の改良対応などによって工期は当初想定の5年から約9年3カ月と4年以上延び、米軍が使用するまでに少なくとも12年を要する。

 国の示す総工費は3500億円以上から約9300億円と約2.7倍となった。専門家が「マヨネーズ並みの可能性」と指摘する軟弱地盤の状況によっては工費がさらに増す懸念もつきまとう。県は独自の試算で約2兆5500億円となると見込んでいる。

 地盤の問題について政府が業者から報告を受けた2015年4月、前年の知事選で初当選した翁長雄志知事と当時の安倍晋三首相が初会談した。翁長氏が建設反対の県内の民意を訴えたのに対し、安倍氏は推進に向けて「丁寧な説明と理解を得る努力をしていく」と強調した。これ以降、政府は軟弱地盤について3年9カ月も隠し続けた。

 計画に問題があり、見通しとずれが生じた場合、いったん作業をやめて比較衡量することは当然のことである。これまでの政府の対応にはこうした点が欠落している。もはや、辺野古新基地建設ありきでしかない。

 これをただすべき国会の論戦でこの問題が取り上げられることは減少した。軟弱地盤は海面下約90メートルに達する。政府は同70メートルまでの改良で問題ないとするが、根拠は判然としない。さらに税金が注ぎ込まれることも否定できない。沖縄だけの問題ではない。

 サンゴ移植を巡る訴訟では最高裁判事2人が移植を許可しなかった県の主張を認めた。うち一人は「護岸工事という特定の工事のみに着目」して是非を判断することは「『木を見て森を見ず』の弊に陥る」と述べた。完工が見通せない工事を進めることに疑問符が付けられている。

 米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)はことし3月、「完成する可能性は低そうだ」と実現を困難視する報告書をまとめた。

 完成しても沈下や液状化の恐れが残る辺野古新基地である。玉城デニー知事は「完成の見通しが立たず、事実上、無意味な工事」と断じた。

 岸田文雄首相は移設問題について新基地建設が「唯一の解決策」と従来の政府方針を繰り返すが、自ら掲げる「聞く力」を発揮してもらいたい。直ちに工事を中止し、政府の持つ全ての情報をつまびらかにするべきだ。

 

  • 「辺野古基地建設不可能」ならば、「普天間基地継続利用」するだけの話、だ。

 大体、タイトルにもして以前にも書いたが、「辺野古基地建設反対派」としては、「辺野古の地盤が軟弱で、滑走路建設は不可能」ならば、放っておけば良い話。「建設不可能な基地ならば、未来永劫完成しない」。辺野古基地建設反対派としては、「必ず勝てる戦い」、の筈だ。
 
 が、事実は左様では無かろう、な。

 冒頭に書いた河野防衛相(当時)の国会答弁が正しいならば、「辺野古地盤軟弱説を示す、とされるデータ」は、「辺野古海底の土砂に、岩石が少ない」と言うことしか意味しない。地盤強度を計測するためのデータとは、サンプルの取り方も計測法方も異なるのだから、当然だ。
 
 上掲琉球新報社説には、『マヨネーズ並みの可能性』と指摘する専門家とやらも登場するが、『オスプレイ欠陥機説』のリボロ氏のように「琉球新報に都合の良い説を、専門知識を無視して(或いは、ハナっから専門知識の無いまま)唱える、自称”専門家”」ってのは、居る所には居るらしい(*1)。否、上掲琉球新報社説に登場する「専門家」は、リボロ氏とは異なり氏名さえ明らかでは無いのだから、「架空の存在ででっち上げ」という可能性さえ、あり得るだろう。

 私(ZERO)の見る所、恐らく河野防衛相(当時)の国会答弁は正しい。辺野古への滑走路建設は可能だろう。

 だからこそ、上掲琉球新報社説は、「辺野古基地建設は不可能だから、諦めろ。」と主張している、のだろう。

 琉球新報社説が正しく、「辺野古基地建設は不可能」ならば、諦めるもなにも、「辺野古基地は、完成しない」のだから、辺野古基地反対派は放っておけば良い話だ。それを「不可能だから、諦めろ」と主張している所に、「怪しさ」があろう。

 で、だ。本当に「辺野古基地建設は不可能」ならば、結果は「普天間基地の継続利用」でしか無い。それで日本政府は大して困らない。「沖縄の基地負担軽減」って「約束」には反するが、基地負担軽減はオマケであって、目的では無い。
 
 無論、米国も、米軍も、普天間基地継続利用で困らない。現状維持なのだから、当然だな。

 実は、「沖縄基地反対派」にとっても、好都合なのだろうさ。「普天間基地のすぐ隣に小学校があるぅぅぅ!いたいけな小学生が爆音に晒され、可愛そうだぁぁぁぁぁ!!!」と、言い続けられるから、な。

  • <注記>
  • (*1) 朝日新聞には、天を冲してモクモクと上がる煙(実は煙幕)の写真を旧日本軍の毒ガスで、ジフェニルなんとか。通称アカ弾に違いない。」と断定してしまった専門家も、登場する。
  •  高校程度の化学の知識があれば明らかなんだが、「ジフェニルなんとか」は「フェニル基が二つ付いた何か」なのだから、気体である以上、確実に空気よりも重い。(と言うより、「空気よりも軽い有毒ガス」ってのは、一酸化炭素ぐらいしかない。)
  •  また、毒ガス戦の知識ないし常識がある者ならば、「天を冲してモクモクと上がる煙」は、「野戦での毒ガスとしては使えない」と判断できる。
  •  朝日新聞の「専門家」でも、こんなモノだ。