• 「焦点だ」には同意する。-【毎日社説】日本の選択 「脱炭素」への戦略 原発の位置付けが焦点だ


  • 【毎日社説】日本の選択 「脱炭素」への戦略 原発の位置付けが焦点だ

   https://mainichi.jp/articles/20211020/ddm/005/070/130000c

 

 気候変動は豪雨災害や干ばつなどを引き起こし、人々の命や暮らしを脅かす。二酸化炭素など温室効果ガスを出さない脱炭素社会をどのように実現するか。衆院選で問われている。

 

 日本は2050年までに、排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を達成する目標を法制化している。

 

 

 与野党とも、この目標の実現を目指す。岸田文雄首相は「クリーンエネルギー戦略」を策定すると表明し、立憲民主党の枝野幸男代表は「自然エネルギー立国」を掲げる。

 

 焦点は原発の位置付けだ。

 

 東京電力福島第1原発事故を経験し、多くの国民は原発を使い続けることに否定的だ。各党とも原発への依存度を下げるとは表明しているが、政策に温度差がある。

 

 

 自民党は事故以降、「原発に依存しない社会を確立する」と表明してきた。衆院選でも、この立場は踏襲している。

 

 同時に、原発をカーボンニュートラルに不可欠な電源と位置付け、再稼働を推進している。新型の小型原子炉への投資も積極的に後押しするという。

 

 

 原発回帰を想起させるものだ。政策の方向性について、国民の納得を得られる説明が欠かせない。

 

 野党側は脱原発の姿勢を鮮明にする。立憲は「50年までに再生エネ100%」、共産党は「30年に原発の発電量をゼロにする」などと、時期を公約に盛り込んだ。

 

 ただし、原発を減らしながら、生活や産業に欠かせない電力をどのように確保するか、その方策は明らかにしていない。脱炭素化とエネルギーの安定供給を両立する道筋を示さなければ、支持を得ることは難しい。

 

 

 原発は脱炭素電源だが、「核のごみ」が出る。使用済み核燃料を再処理する「核燃料サイクル」も事実上破綻している。議論を先送りすべきではない。

 

 脱炭素化は国際的な潮流だ。欧州連合(EU)は、再生エネなどを成長産業に位置付ける。環境分野だけに使い道を絞った巨額の環境債を発行し、経済構造の転換を図ろうとしている。

 

 日本はどのような方法で脱炭素社会を実現するのか。具体的な戦略が今こそ求められている。

 

  • 出来る目処すらないことを公約にするって事は、「政権は取れない自信がある」のだろうさ。

 再三繰り返していることだが、エネルギー政策の目的は「電力の安定供給」であり、それは「安価に供給」を含むと共に、見通せる将来にわたって、先ず百年先までは変わりそうに無い。
 
 「電力供給が安定である程良い政策」とか「安価である程良い政策」とは断じ難かろう。だが、「電力の安定/安価供給」を一低レベルで達成しない限り、それは「エネルギー政策」と呼ぶに価しない。左様な「政策」は、大衆迎合策や人気取り、或いは趣味や宗教ではあり得ても、「エネルギー政策」たり得ない。
 
 而して、脱原発/原発ゼロ」とか「再生エネ100%」とか言うのは、電力輸出入できない我が国では、「電力の安定/安価供給」に対し目処が無い政策であるから、「エネルギー政策ではあり得ない」。大衆迎合策か人気取り、はたまた趣味や宗教ではあるかも知れないが、「エネルギー政策では、あり得ない」。
 
1>  野党側は脱原発の姿勢を鮮明にする。
2> 立憲は
50年までに再生エネ100%
3> 共産党は
30年に原発の発電量をゼロにするなどと、
4> 時期を公約に盛り込んだ。


5> ただし、原発を減らしながら、生活や産業に欠かせない電力を℃のように確保するか、
6> その方策は明らかにしていない。


とは、上掲社説の中にもある。

 即ち、エネルギー政策という観点からすれば、立憲民主党も共産党も「政策提案者として失格」としか評しようが無い。左様なシロモノを「公約」としている時点で「そんな公約は、ハナっから守る気が無い」としか、思えない。

 左様、立憲民主党の前身「民主党」には、「マニュフェスト」なる壮大な大風呂敷を広げて政権奪取しつつ、その「マニュフェスト」の極々一部しか実施実現出来なかったと言う「輝かしい実績」がある。

 日本共産党に至っては、本質的に「反資本主義の党」であり、結党以来間もなく百年という「日本最古の政党」でありながら、タダの一度も政権与党になったことが無く、ある意味「タダの一度も公約を実現したことが無い党」だ。

 なればこそ、「原発ゼロ」だの「再生エネ100%」だのを、平気で公約にしてしまえるのだろうさ。章題にした通り「政権は取れない、って確証がある」か・・・「政権さえ取れれば、公約は反古に出来る」と考えて居るか、だな。先述の通り立憲民主党(の前進、民主党)には「マニュフェスト」と言う「輝かしい実績」があるし、な。

 で、だ。実現する筈も目処も無い公約を掲げるのは、立憲民主党や共産党の「勝手」ではある。

 問題は、恐らくは大衆迎合/人気取り策としての原発ゼロ」だの「再生エネルギー100%」だのを公約として掲げる立憲民主党や共産党を、我が国民がどう評価するか、である。

 ああ、上掲毎日社説が求める「脱炭素化とエネルギーの安定供給を両立する道筋」なんてシロモノが、立憲民主党や共産党から「出て来る」なんて、私(ZERO)には全く思えないぞ。
 
 福島原発事故直後に、脱原発よりも過激/急速な「卒原発」を掲げる弱小政党が、中身の無い「スケジュール」を「卒原発のための計画」だかマイルストーンだかとして掲げていたが、今回立憲民主党乃至共産党から「脱炭素化とエネルギーの安定供給を両立する道筋」が出て来るとしても、同程度が関の山だろう。
 
 「何も出て来ない」に、1万ゼニー、かな。