安倍首相辞意表明に対するアカ新聞各社説に対する考察

  • ①【朝日社説】最長政権 突然の幕へ 「安倍政治」の弊害 精算の時
  • ①-1【朝日社説】安倍改憲 首相が自ら招いた頓挫
  • ①-2【朝日社説】管氏支持拡大 権力維持が最優先か
  • ①-3【朝日社説】管氏正式表明 総括なき継承許されぬ
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  • ②【毎日社説】安倍首相が辞意表明 行き詰まった末の幕引き
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  • ②-1【毎日社説】「安倍政治」の弊害 民主主義ゆがめた深い罪

    ②-2【毎日社説】総裁選で党員投票せず 地方の声をなぜ聞かない

    ③【東京社説】首相退陣表明 「安倍政治」の転換こそ

    ③-1【東京社説】検証「安倍政治」 アベノミクス 失速の成長戦略見直せ

    ③-2【東京社説】管氏出馬表明 「派閥政治」の復活では

    ④【琉球新報社説】首相辞任表明 民意尊ぶ政治の復権を

    ④-1【琉球新報社説】「1強」政治 疑惑の説明責任消えない

    ④-2【琉球新報社説】自民党総裁選 地方軽視の派閥「迎合」

    ⑤【沖縄タイムス社説】[安倍首相 辞意表明] 後継者は県との対話を

    ⑤-1【沖縄タイムス社説】[アベノミクス] 「果実」実感には程遠く


    参考【中央日報社説】安倍首相の辞任、韓日関係改善の変曲点とすべき

     タイトルからして大凡判ろうが、上掲アカ新聞どもが「安倍首相の辞意表明」に反応した社説で主張しているのは「安倍政治の否定」であり、早い話が「約8年間に渡った安倍政権の罪、欠点、欠陥の糾弾」であり、その裏返しである「新首相に対する政策刷新=大幅変更への期待」であり、更には管・現官房長官がほぼ新首相確定である事に依る「絶望」である。


 そりゃ、「反アベが社是」とも噂される朝日を筆頭とするアカ新聞どもにしてみれば、現職の官房長官(俗に「総理の女房役」などとも言われる)たる管(すが)・新首相という予想に対する絶望も、「朝日のペット」である石破茂の「新首相就任」という「期待」も、無理からぬ処ではあろうが・・・「負け犬の遠吠え」以上のモノでは無いな。
 
 大体、安倍首相の今回の辞意表明から首相交代への流れは、安倍首相の健康問題を(少なくとも表向きは)契機・理由としているのだから、「従来・既定政策の見直し/変更」は、「必ずしも必要としない」。失策・失政の責任を取っての辞任では、無いのだから。

 勘違いするなよ。安倍首相に「失策・失政が無い」と主張しているのでは無い。無かったら、それこそ奇蹟だ。安倍首相の今回の辞意は「失策・失政の責任を取っての辞任では、無い」という、事実を指摘しているのだ。

 その上で、「政策の継続性」が一つのメリットたり得る、事も指摘し、想起して頂きたい、の・だ・が・・・・「アベ政治を全否定」し続けてきたアカ新聞ども相手には、「政策の継続性」なんて、説くだけ無駄か。

 安倍首相の辞意表明は、アカ新聞どもが続けてきた「アベ政治全否定路線」を総括し、反省する、好機たり得る、筈なんだが、上掲社説の通り、そんな気配は微塵も無いな。

 きっとこれからも、管(すが)新首相のやることなすことに、「アベガー」「アベ政治がー」と反発反対し続ける事だろうさ。

 だ・け・ど・・・「モリカケ桜」は、「もう使えない」な。「モリ」は「安倍首相夫人が国有地の不正廉売に関与した疑惑」であるし、「カケ」は「加計学園理事長が安倍首相のお友達だから、獣医学部新設が認可されたのは不正に違いない、と言う疑惑」である。「桜」に至っては、連綿と続いてきた「桜を見る会」が中止中断されてしまったのだから、その前夜祭も含めて「管(すが)新首相の疑惑」には出来そうに無い。

 だが、まあ、どうせすぐに「新たな疑惑」を持ち出し、でっち上げるのだろうけれど、「モリカケ桜」が「もう使えない」のは、一つのメリット、であるな。

 と、思っていたら・・・

  • ①ー4【朝日社説】森友・加計・桜 説明なき退陣ありえぬ

  •   退陣するのだから、もういいだろう。安倍首相がそう考えているなら大きな間違いだ。
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  •  森友学園、加計学園、桜を見る会をめぐる疑惑である。
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  •  首相は何度も「丁寧に説明する」と言った。だが結局、口先だけだった。このまま追及に背を向け続けることなど許されるはずがない。
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  •  たとえば、森友問題では、公文書改ざんの具体的な指示内容など、肝心な点がはっきりしていない。国有地を8億円余りも値引きした根拠もあいまいだ。
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  •  改ざんに加担させられ、命を絶った近畿財務局職員の手記が今年3月、公表された。それを元に、遺族が求めた再調査を首相は拒んでいる。
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  •  しかし、「私や妻が関係していれば、首相も国会議員も辞める」と首相が言った直後に改ざんは始まったのだ。首相には事実を究明する責任がある。
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  •  加計問題も結果的に、首相の「腹心の友」が優遇されたように見える。その過程には、行政の公正さをゆがめる「忖度(そんたく)」の形跡が数多くある。
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  •  獣医学部新設にあたり、首相秘書官が「首相案件」と述べたり、首相補佐官が「総理は自分の口からは言えないから、私が代わって言う」と語ったり。発言者は否定するが、聞いた側がウソをつく理由もない。
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  •  何よりも、国会で追及された首相が突然、従来の答弁を撤回し、加計案件を「特区」の正式決定まで知らなかったと言った不自然さは説明がつかない。
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  •  自分が案件を知らないのだから、周囲の忖度もあり得ぬという論法は説得力がないし、虚偽答弁の疑いもぬぐえない。
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  •  桜を見る会も疑問が満載だ。
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  •  首相主催の公的行事なのに、地元事務所が後援会関係者を広く募ったこと自体、「私物化」と批判されて当然だ。
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  •  さらに、参加者名簿を野党の資料要求の直後に破棄したり、ホテルでの前夜祭の明細書も出さなかったり。
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  •  首相にまつわる疑惑にふたをする一連の対応は、長期政権の「おごり」そのものだ。
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  •  とりわけ、前代未聞の公文書改ざんは、政治史に負の遺産として刻まれる。
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  •  にもかかわらず、退陣会見で首相は反省するどころか、公文書管理の新ルールを定めたと胸を張った。こんな態度が政治不信をいかに増幅させることか。
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  •  首相を退いても、政治家として、説明責任がなくなるわけではない。野党が国会招致を求め続けた妻の昭恵氏や、加計学園の理事長らと記者会見をしたらどうか。
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  •  問われているのは首相の政治姿勢だけではない。自民党に自浄能力があるか、ないかだ。


  「モリカケ桜」を、少なくとも朝日は「未だ使う」気でいるらしいや。ある意味「凄まじいまでのジャーナリズムの堕落」だな。