「保安官の復活」か、「自己防衛強化」かー【AFP】米ミネアポリス市、警察を解体し、再建へ


 アメリカ合衆国という国は、「欧州からの白人移民によって成立した、人工国家」って一面があるモノだから(多分)、「頭でっかちの理屈が先走って、トンデモナイ失策をしでかす」事が、ままあるように思う。常識とか、宗教的文化的バックボーンと行った「ブレーキ」が弱いモノだから、「理屈が暴走する」と、トンデモナイ失策となる。「禁酒法」なんてのはその典型例で「アルコール類の販売を禁止すれば、社会が進歩して、世の中が良くなる(筈)」と酒類製造販売を法的に禁じたら、密造密売でギャングが大儲け。お陰で治安は悪化して、合衆国史上屈指の暗黒時代が現出し、「返ってアルコールの消費量は増えた。」なんて説まであるぐらいの大失敗に終わった。
 
 全米で結構な騒ぎになっている(*1)、「白人警官が"人種差別"で黒人容疑者を殺した」事件を受けて、同事件を起こしたミネアポリス市警が「解体される」ことになった、とAFPが報じているのだが・・・これもまた「禁酒法」の様な「頭でっかちの理屈が先走った失策」と思えるのは、私(ZERO)だけ、だろうか。
 
  • <注記>
  • (*1) その背後に、中国共産党が居ることはちょっ疑義の余地は無い。能動的に「陰で糸を引いている」か、受動的に「絶好の機会を利用している」かには、議論の余地はあったとしても。 
 
 

【AFP】米ミネアポリス市、警察を解体し、再建へ

米ミネアポリス市、警察を解体し再建へ
2020年6月8日 11:14 発信地:ワシントンD.C./米国 [ 米国 北米 ]
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米ミネソタ州ミネアポリスで、黒人男性のジョージ・フロイドさんが警官に首を膝で押さえつけられて死亡したことに抗議するデモ参加者にペッパースプレーを噴射するミネアポリス警察の警官ら(2020年5月27日撮影)。(c)Kerem Yucel / AFP
 
 

【6月8日 AFP】(更新、写真追加)米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で先月25日に黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警官に首を膝で押さえつけられて死亡したことを受けて、ミネアポリス市議会議長は7日夜、同市の警察をいったん解体し、再建すると明らかにした。
 
 リサ・ベンダー(Lisa Bender)市議会議長はCNNに、「ミネアポリス市の警察を解体し、私たちのコミュニティーと共に、私たちのコミュニティーを実際に安全に保つ新しい治安のモデルを再建する」と述べた。
 
 ミネアポリス市議会のアロンドラ・カノ(Alondra Cano)議員はツイッター(Twitter)で、市議会は「拒否権を行使されてもそれを覆せるだけの賛成多数で」、「同市警察は改革不可能だとして現行の機構を解体することで公式な合意に達した」と明らかにした。

 昨年ミネアポリスの元黒人警官が、犯罪を通報しようとした非武装のオーストラリア人女性を銃撃し死亡させた事件で、禁錮12年6月を言い渡されている。
 
 ベンダー市議会議長はCNNのインタビューで、警察の資金をコミュニティーを基盤とする戦略に振り向けることを検討しており、現在の同市警察をどのような形で別の機構に置き換えるか協議すると述べた一方、「短期的には、警察不在という状況は決して起きない」と付け加えた。(c)AFP
 

「市警が無くなっても、州警察や連邦警察(FBI)がある!」ってことか?


 それにしたって一都市(それも、ミネアポリスったら、結構な都市だ。)の警察が「無くなって」しまうのだから、行政としての治安維持力低下は免れまい。
 
 即ち、先ず確実に「ミネアポリスの治安は、悪化する。」。タイトルにした通り、州警察や連邦警察があるとは言え、ミネアポリス市警の大穴をふさげるとは思えない。
 
 となると、タイトルにもした通り自己防衛(self defence)力を強化し、各個人が保有する銃が「大変重要な法と秩序の守護者」となる「西部劇さながらの世界」となるか・・・或いは「自警団」などによる「集団的自己防衛」力が強化されることになろう。
 
 ことによると、Town Marshal保安官が復権する、かも知れない。これまた、「西部劇さながらに」だ。
 
 人種差別の腐敗したミネソタ市警よりも、個人所有の銃による自己防衛や、自警団、或いはTown Marshal保安官の方がマシってロジックは(一応)成立しそう、ではあるが・・・どうだろうねぇ。「ミネソタ市警の人種差別」ってのは、「ミネソタ市警を解体し、治安を悪化させる」に価するのだろうか?
 
 或いは、こう尋ねても良いかも知れない。「ミネソタ市警に、黒人警官や有色人種警官は、皆無なのかね?」と。
 
 どうも、先述した通り、「仮に問題の事件がミネソタ市警にはびこる人種差別の結果であったとしても、ミネソタ市警を解体し、治安を悪化させることは、禁酒法と同様の、理屈の先走った失策」と思えて仕方が無いんだが。
 
 それとも、ミネソタ市警そのものが腐敗しきっていて、治安維持に全く資していないって状態、だったのだろうか??