Reeeeeeeally?!-【Voice】”高学歴な人”ほど左派政党を支持する「先進国の現実」


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 弊ブログをチョイと眺めれば殆ど自明であろうが、私(ZERO)は「殆ど生まれながらの右翼」であり、恐らくは「自他共に認める処」であろう(*1)。
 
 一方、弊ブログを見たぐらいでは判らないかも知れないが、私(ZERO)の学歴は「私よりも高学歴な者は、滅多に居ない」レベルである。(どんな学歴か、開陳公開する気は無いが)
 
 そんな「高学歴にして殆ど生まれながらの右翼」たる私(ZERO)が、「”高学歴な人”ほど左派政党を支持する「先進国の現実」」等という記事を見つけてしまったら、そりゃ看過もなるまい。
 
  • <注記>

  • (*1) 「恐らくは」とやや曖昧なのは、「私(ZERO)の周囲の人間が、私のことを“右翼” と認めていることは確認できているが、広く世に問うた訳でも国民投票にかけた訳でも無いので「他者が私(ZERO)を”右翼と認めない”」可能性が、極低いながらも「ゼロとは断定断言出来ない」から。
  •  だが、まあ、「豚が空を飛ぶ時代が来る」か「ヒョウがその斑を全て洗い流し、ジャージー種の牛と同じ仕事をもらう様になる」ぐらいに低そうな確率ではあるが。 
 
 

【Voice】”高学歴な人”ほど左派政党を支持する「先進国の現実」
“高学歴な人”ほど左派政党を支持する「先進国の現実」
  
  https://shuchi.php.co.jp/voice/detail/6826

2019年09月18日 公開
吉松崇(経済金融アナリスト)
 フランスでの燃料税増税への反対デモ「黄色いベスト運動」のように、いま世界中で政治への不満が高まっている。その背景として、世界の政党の大きな変容が挙げられる。
かつて左派といえば、労働者の権利を守る集団だった。だが現在の左派政党は労働者の味方であることをやめ、エリートのための政党に変容しつつあると、金融アナリストの吉松崇氏は指摘する。
 吉松氏の著書『労働者の味方をやめた世界の左派政党』では、『21世紀の資本』の著者トマ・ピケティの政治分析をヒントに、21世紀の労働者を救う道を探っている。
本稿では同書より、ピケティの分析から左派政党の支持基盤が知的エリートに変容し、ブルーカラーの味方がいなくなりつつある現状を指摘した一節を紹介する。
※本稿は吉松崇著『労働者の味方をやめた世界の左派政党』(PHP新書)より一部抜粋・編集したものです。
 
 トマ・ピケティが発見した左派政党の支持者の「新法則」
 ピケティが研究対象としたフランス、イギリス、アメリカの3国には、選挙の出口調査の膨大なデータベースがある。国により多少の差異はあるが、投票者の投票先、性別、人種、宗教、最終学歴、所得、資産、といったさまざまな属性が分かる。選挙ごとのサンプル数も数千~1万件くらいはあるので、信頼性はかなり高い。
 ピケティは、1948年から2017年にわたるこの膨大なデータを使用して、投票者の投票先ごとに、彼ら(彼女ら)の属性が時代とともにどう変化したのかを分析した。すると驚くべきことに、3国のいずれでも、ほとんど同じ傾向が見られたのだ。
 ピケティの「発見」を整理すると、以下のようになる。
1.資産の多い人は「右派」に投票し、少ない人は「左派」に投票する。この傾向は、1948年から2017年まで変わっていない。
2.所得の多い人は「右派」に投票し、少ない人は「左派」に投票する。この傾向も変わっていない。ただし所得と投票先の相関は近年、弱まっている(高所得者が「左派」に投票する割合が増えている)。
3.マイノリティ(非白人)はいつの時代も圧倒的に「左派」に投票する。
4.女性は1948年には圧倒的に「右派」に投票していた。だが、徐々に「左派」に投票する人が増え、現在では、「左派」に投票する人の半数以上が女性である。
5.1948年には高学歴者の大多数が「右派」に投票していたが、高学歴者の「左派」に投票する比率が徐々に増えている。現在では、高学歴者のなかの「左派」に投票する比率が、低学歴者のなかの「左派」に投票する比率を超えている。
 前述の1~3はほとんど変化していない属性であり、4と5は大きく変化した属性であるが、このなかで、ピケティはとくに5に注目する。
 もともと左派政党というのは労働者階級の政党で、その支持基盤は労働組合であった。労働者は総じて低学歴であり、一方、高等教育が大衆化する以前の高学歴者とは、富裕な資産階級の子弟が圧倒的だから、1948年にいずれの国でも高学歴者が富裕層を代弁する右派政党に投票する傾向が強いのは納得できる。
 ところが、先進国では高等教育が徐々に大衆化する。いずれの国でも、大学進学率が大きく上昇した。これは資本主義経済がより技能の高い労働者、すなわちエンジニアやホワイトカラーのような知識労働者を必要とするようになった結果である。
 そして、このようにして高学歴になった人びとは、終戦直後の高学歴者とは異なり、必ずしも右派政党に投票する保守層ではなく、むしろ左派政党に投票する傾向がある。
左派政党の支持基盤は高学歴の知的労働者へとシフトした
 ピケティによれば、これには2つの理由がある。一つは、高等教育がそもそもリベラルな価値観を涵養するということがある。たとえば、ほとんどの世論調査で移民に寛容でマイノリティに同情的な人の比率は、高学歴層のほうが低学歴層よりはるかに高い。
もう一つの理由は、高学歴労働者の所得水準は比較的高いが、必ずしも資産を多くもつ富裕層ではないからだ。彼らには、伝統的に資産階級を優遇する保守政党、つまり「右派」に投票するインセンティブがない。
 このようにして、高等教育の大衆化に伴い、左派政党の支持基盤が低学歴労働者から高学歴の知識労働者へと、大きくシフトしたのである。高学歴の「左派」支持者は、所得水準が比較的高いので、所得再分配にさほど関心をもたない。
 彼らが関心をもつのは、リベラルな価値である。こうして現代の左派政党は知的エリートの政党に変質し、その結果として左派政党の関心も所得再分配から移民やマイノリティの問題、あるいはLGBT問題に代表されるアイデンティティ・ポリティックスにシフトした、というのがピケティの見立てである。
 
 右も左もエリートの政党に…ブルーカラーの味方がいなくなる
かつて、政治における右派と左派の対立は「もつ者ともたざる者の対立」、つまり資本家と労働者の階級対立であると考えられてきた。だが、現代では左派政党の変質により、右も左もエリートの政党になった。
 ピケティの言葉を借りれば、右は資産(物的資本)を所有する「商人エリート」、左は「知的エリート」である。後者は、ヒューマン・キャピタル(人的資本)の所有者と言い換えてもよい。ドナルド・トランプとヒラリー・クリントンを思い浮かべれば分かりやすいだろう。
つまり、右派の伝統的な支持基盤はそれほど変わっていないが、左派の支持基盤が大きく変わって、ブルーカラー労働者の味方がいなくなるというエア・ポケットが生まれたのである。
事実、どの国でも、低学歴層の投票率は時を追うごとに低下している。そしてこの変化に気づいたのは、フランスでもアメリカでも、左派ではなく右派だった。マリーヌ・ル・ペンであり、
ドナルド・トランプである。
 もちろん、トランプの経済政策が低所得層に優しいわけではまったくない。だが、彼のレトリックはブルーカラー労働者に訴えかけるものだ。その最たるものが、「国境に壁を作る」というネイティビズム(排外主義)である。
 なぜなら、移民労働力との競争に真っ先にさらされるのは低所得の労働者であって、知的エリートではないからだ。
 

「高等教育の普及で「高学歴」が増えた」以上のことは、殆ど言っていないな。

 ピケティってのは、「一頃話題になった経済学者」だと思うが、上掲記事を読む限り、章題の通りで「大したことは言っていない」よなぁ。
 
 特に、上掲記事見出しに対して「高学歴にして、殆ど生まれながらの右翼たる私(ZERO)が必然的に抱いた疑問」即ち「”高学歴な人”ほど左派政党を支持するのは何故か?」に対しては、上掲記事ではほんの僅かしか触れられず、
 
  • 1>  一つには、高等教育がそもそもリベラルな価値観を涵養すると言うことである。

と、断定断言する程度(*1)。

  • 2> たとえば、殆どの世論調査で移民に寛容でマイノリティに同情的な人の比率は、高学歴層の方が低学歴層よりはるかに高い。
と、補足説明もしているが、「高学歴にして殆ど生まれながらの右翼」たる私(ZERO)は、「高学歴だがリベラルな価値観なぞ涵養されず、移民にもマイノリティにも相当に懐疑的」であり「全体的な高学歴者の傾向が左様であるとしても、それは果たして、因果関係があるのか?」と疑問視してしまう。
 
 即ち高学歴層に左派政党支持者が多い」という傾向が仮にあったとしても、それは「高学歴と左派政党支持の間に、正の相関がある」とは言えても高学歴だから、左派政党を支持すると言う、因果関係が成り立っている」とは断定できないのである。
 
 従って、総体的に上掲記事及び元ネタとなったピケティ氏の「21世紀の資本」は、(上掲記事を読む限り)「”高学歴な人”ほど左派政党を支持する」という事象をあれこれ事例を挙げて証してはいるが、「”高学歴な人”ほど左派政党を支持する理由」については、殆ど当て推量以上のことはしていないのである。
 
 まあ、上掲記事の主眼が「”高学歴な人”ほど左派政党を支持する理由」なんて所では無く、「(低学歴な)ブルーカラーの味方となる政党が無くなった」ことにあるようなので、左様な「理由」には興味が無いのだろう。
 
 しっかしまあ、左派とか、リベラルとか、或いは「移民やマイノリティに対する寛容」ってのは、“高学歴な人”にとって、それほど魅力的・魅惑的に見えるモノなのかね?「殆ど生まれながらの右翼」たる私(ZERO)には、サッパリ理解できないぞ。
  • <注記>
  • (*1) もう一つ挙げている「理由」が「高学歴は、必ずしも高資産を意味しないから」なのだが、これは、「高資産では無い高学歴者は、右派政党を支持する理由が少ない」とは言えそうだが、「”高学歴な人”ほど左派政党を支持する理由」には、全くなっていない。
  •  「右派政党を支持しない」は、自動的に「左派政党を支持する」訳では無かろう。