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仮想アイドルIAさんが歌う「Conqueror https://www.youtube.com/watch?v=C3E5fb39xcs」を題材にして既に4本目の記事だが、今回はこれまでとは異なり、タイトルにした通り「現今のアイドル事情」を考察することにしよう。
尤も、記念すべきConquerorシリーズ第1回の冒頭でも述べたとおり、私(ZERO)は「徹底的に芸能ネタには疎い」し、芸能ネタには全くといって良いぐらいに興味が無い。従ってここで考察する「現今のアイドル事情」は「付け焼き刃の素人考え」以上のモノにはなりそうに無いことは、予めお断りしておこう。
事実、既に3本の記事にしたとおり、IAさん歌う(で、数多のキャラが踊っている)「Conqueror」は大いに気に入った私だが、だからと言って芸能ネタについて興味を持ったり調べたりした訳では全く無いのである。
此度「私がヒドく気に入った」歌「Conqueror」が「仮想アイドルIAさんの歌」であることは既に述べた。また、第1回記事にしたとおり、私が「ヒドく気に入る」きっかけとなったのはゲーム「アズールレーン」に登場するらしい「帝国海軍重巡洋艦・愛宕の擬人化モデル」愛宕嬢がその「非現実的なレベルで抜群のプロポーションと流れる黒髪で踊る」動画が(我が琴線に久々に触れるほどに)魅力的であることも述べたし、第2回では愛宕嬢以外にも(男女含めて)広範囲のキャラが同じく「Conqueror」を踊っている事例を引用した。
「非現実的なレベルのプロポーションと流れる黒髪で歌う愛宕嬢」https://www.youtube.com/watch?v=lBsmC6WBt9I
無論、引用したのが「各種キャラがConquerorを踊る」動画の全てでは無く、非公開のモノも含めれば幾つあるのか空恐ろしくなるほど。それらが基本的に「同じ振り付け(*1)」。
これは、恐らく「初音ミク」を事実上の起源とする「ヴァーチャルアイドル」「仮想アイドル」というコンセプトが相応に広範囲に浸透し、「独自、ないし既存のキャラクターをヴァーチャルアイドル化して動かす=踊らせる」技術も普及した事を示している。
先述の愛宕嬢をはじめとする「アズールレーン」、「艦これ」、「刀剣乱舞」などのゲームキャラは勿論、「JoJo」「進撃の巨人」「ゴールデンカムイ」「Fate」などの漫画・アニメキャラが「誰でも」とは言わぬまでも「相応に技術を持った者ならば、意のままに動かせる」時代が来ており、それも「実写とさして変わらないほど自然に、スムーズに動かせる」時代であることが、先の記事で引用した「Conaueror」動画で示されている。
更には、オリジナルと覚しいキャラによる「Conaueror」動画も相応にあることから「更に技術があれば、意のままに作ったキャラを意のままに、実写と変わらないほど自然にスムーズに動かせる」時代が既に来ている事が示されている。
正直言って、初音ミクが「ヴァーチャルアイドルとしてコンサートをやる」ってニュースを(もう10年ほども前になろうか)聞いたときは「そんなの、何が面白いんだ?」と思ったモノだ。現実実在の「リアルアイドルのコンサート」にも全く興味を持たない私(ZERO)としては当然の反応で、その点は今でも「変わりは無い」のであるが・・・
「愛宕嬢のコンサートがあり、Conquerorも歌う」と聞いたならば、正直「見に行くことを真剣に考える」事は告白せねばなるまい。
それはつまり「ヴァーチャルアイドル/仮想アイドルのコンサート」に相応の商品価値も現実味もリアリティも、厳然として「ある」と言うことに他ならない。
<注記>
(*1) 厳密には、細かい差違はあるようだ。手に鞭を持った動画なんてのもあったし、肩の動きとか、手の位置と手付きとか、小さな違いは散見される。最初に見た愛宕嬢動画も、終盤で「羽織っていた上着を脱ぎ落とす」という「比較的大きな違い」がある。尤も、あの姿勢、あのタイミングで「羽織っていた上着を脱ぎ落とす」のは、服の方に特別な仕掛けが無い限り「不可能」だろう。
ヴァーチャルアイドル=「かなえられる理想像」の強み
とは言え、所詮は初音ミクをはじめとする「ヴァーチャルアイドル/仮想アイドル」は「仮想のモノであり、現実では無い。」然り。
だが一方で、「仮想のモノであり、現実では無い。」が故に、出来てしまうこと、実現してしまえることも、当然「ある」。
単純な話、「物理法則を全て無視する」事だって「ヴァーチャルアイドル/仮想アイドル」ならば可能なのだから、重力や力学や慣性の法則を無視した如何なる運動も「可能である(*1)」。
無論、「物理法則を超越した動画」が「見て面白いか」は別の話だし、ある程度「普通の物理法則に従う」からこそ「リアリティがある」のだが、「好きな程度に物理法則を無視し得る」のは「ヴァーチャルアイドル/仮想アイドル」の「強み」である。
更には、恐らくそれよりも「強い」のが、「容姿体型を自由に設定できる」点であろう。八頭身だろうが十頭身だろうが、針金の如く細い手足だろうが、八面六臂だろうが、「ヴァーチャルアイドル/仮想アイドル」ならば「お好み次第」である。
先述の通り、愛宕嬢のプロポーションが「非現実的なレベル」なのは、その証左の一例である。
先述の通り、愛宕嬢のプロポーションが「非現実的なレベル」なのは、その証左の一例である。
これは無論、体型ばかりでは無く容姿、容貌、平たく言って「顔」についても、同じである。
<注記>
(*1) 先述の「とても不可能なタイミングで脱ぎ落ちる愛宕嬢の上着」ってのも、「物理法則を無視した」結果ではあるな。
現実解「リアルアイドルの苦境(推定)」
であるならば・・・「容貌容姿体型までお好み次第のキャラが、好きな程度に物理法則を無視して動ける」のが「ヴァーチャルアイドル/仮想アイドル」である。
「何を今更」な結論ではあるが、その「ヴァーチャルアイドル/仮想アイドル」が「実写現実とさして差違を感じないほどにリアルに動かせる」となると、現実/リアル/生身/実存のアイドルとしては「うかうかしていられない」事になろう。
ヴァーチャルでもリアルでも、アイドルに求められるモノに共通の部分があり、その共通部分では「現実/リアル/生身/実存のアイドルが、ヴァーチャル/仮想アイドルと競る」訳であり、且つ(少なくとも幾つかの点では)「ヴァーチャルがリアルを圧倒する」と考えられる、からである。
「物理法則の恣意的適用」がその一つだ。ワイヤーか何か使えば良い線行くかも知れないが、リアルアイドルは「空は飛べない」し「水の上を歩くことも出来ない」。
「体型」や「顔」も厳しかろう。マア、これは「好み」によるが、アニメ顔の「巨眼」や「細身ボイン」なんて「普通は矛盾する体型」も、ヴァーチャルならば自由自在だ。
即ち、「ヴァーチャルがリアルを圧倒する」部分では、ヴァーチャルアイドルがリアルアイドルの「需要を喰う」=「シェアを奪う」事が、想像できる。
であるならば、リアルアイドル(従来の意味でのアイドル)は「アイドル」という言葉の語源である「偶像=理想」としては「ヴァーチャルアイドル」に対抗し得なくなっているのでは無かろうか。
言い換えればリアルアイドルは「偶像=理想」では無く「リアル=現実 ≒ 庶民性・身近さ」を前面に立てることで「ヴァーチャルアイドルとは別の方面、別の路線で勝負する」しかなくなる(*1)、のではなかろうか。
「理想の女性像(*2)」では無く、「世話の焼ける妹」とか「ご近所の可愛い娘」とか「幼なじみ」とか「同級生」とか。
些か古い例で恐縮だが、「アイドル中隊(*3)」とも言うべき集団規模を誇るAKB48(*4)ナンテのも、「人気投票で舞台の位置を決める」って手法も含めて「左様な路線を走っている」様に思われる。
たまーにテレビで見かける「今時の”リアル”アイドル」が、「チョイと可愛い程度の”近所の娘”にしか見えない」ってのも。
であるならば・・・バラエティ番組やクイズ番組は兎も角、少なくともドラマとかでは「リアルアイドルの出演が減っていき、ヴァーチャルアイドルに取って代わられる」日も遠くはなく、やがては「ドラマは、生身の俳優とヴァーチャルアイドルの共演が当たり前」になるのではなかろうか。
無論、出演料や製作コストの問題はあろうが、「ヴァーチャルアイドルの出演料/出演コスト」は長期にわたれば低下傾向であろうし、やがては「リアルアイドルを使うよりも、ヴァーチャルアイドルを出演させた方が安くつく」か「話題となり、ドラマとして高度となる」か、するであろう(*5)。
かくして“リアル”アイドルは、「理想的女性像」の座も、ドラマの配役も、ヴァーチャルアイドル/仮想アイドルに明け渡すことになる・・・となると、”リアル”アイドルの歌や踊りも「売り上げや利益でヴァーチャルアイドル/仮想アイドルに適わない」って事態も、そう遠い未来ではあるまい(*6)。
それ即ち、「”リアル”アイドルは、バラエティー番組やクイズ番組(*7)以外では商売にならない」事態に至りそうだ。
無論“リアル”アイドルったって個人差はあろうし、ひょっとして、かつての美空ひばりや(アイドルではないかも知れないが)吉永小百合の様な(*8)「大スター」ならば、「理想的女性像」の座も「ドラマの配役」も「ヴァーチャルアイドル/仮想アイドルに対抗でき、ひょっとすると凌駕さえ出来る」かも知れない(*9)。
唯、その数は「極めて少ない」だろう。
となると、さして遠くない未来の芸能界は、相当部分(それも、従来は主流主要と考えられていた部分)をヴァーチャルアイドル/仮想アイドルによって占められる、ことになりそうだ。
そもそも、芸能界ってのは一面「虚像の世界」であり、「ブラウン管(*10)の上」は兎も角「銀幕の上」は「ある種の仮想世界」だったのだから、そこに映し出されるアイドルたちがリアルだろうがヴァーチャルだろうが「大差はない」って考えることも出来る。
でもなぁ・・・ドラマやコンサートがヴァーチャルアイドルに「占拠される」のは、私(ZERO)はさして気にしないが、逆に”リアル”アイドルの居場所が、バラエティー番組やクイズ番組(*11)は未だしも、ゴシップとスキャンダル(これらは、基本的に”リアル”アイドルにしか縁がない(多分) )になってしまったら・・・私(ZERO)は今よりも更に「芸能ネタ嫌い」になる、だろうな。
でもなぁ・・・ドラマやコンサートがヴァーチャルアイドルに「占拠される」のは、私(ZERO)はさして気にしないが、逆に”リアル”アイドルの居場所が、バラエティー番組やクイズ番組(*11)は未だしも、ゴシップとスキャンダル(これらは、基本的に”リアル”アイドルにしか縁がない(多分) )になってしまったら・・・私(ZERO)は今よりも更に「芸能ネタ嫌い」になる、だろうな。
<注記>
(*1) ないし「既に無くなっている」か。(*2) ここで「女性」に限定しているのは、私が男で、同性愛者ではないから、だ。(*3) 歩兵中隊は、180名。第2次大戦当時で。歩兵大隊500名。歩兵小隊50名。歩兵分隊10名が大凡の目安なので、「人数規模の把握に便利」だ。1個師団1万人。1個軍団5万人(何れも歩兵主体で)ってのも、便利だ。(*4) 譬えは古いだろうが、最近の例なんて知らないんでね。幾つも似たような「アイドル中隊」が発生した、とは聞いた覚えがあるが。(*5) まあ、後者が先で、前者の方が時系列的には後、だろうが。(*6) ひょっとすると、「もうそうなっている」のかも知れない。(*7) これらでは、”リアル”アイドルの強みである”身近さ””庶民性”が”売れる”。だが、それ以外、本家本筋であろう音楽番組やコンサートでは・・・(*8) 譬えが古くて申し訳ないが、先述の通り私(ZERO)は芸能ネタに疎いんでね。(*9) 「名優の名演技」を凌駕するCGやアニメ、ヴァーチャルキャラを、私は見たことがない。そこにはまだ、「リアル側の勝機がある」と思われる。大根役者のヘボ演技ならば、既にCGやヴァーチャルキャラの方が「上」だ。(*10) ってのも、半ば(以上)死語だが(*11) これらの番組は、私(ZERO)は基本的に「見ない」ので、当面は全く影響がない。