日本の民意で米軍の装備が決まるモノかよ－【東京社説】「オスプレイ 民意顧みぬ配備強行だ」の「民意原理主義」
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なにしろ東京新聞にとって、「オスプレイ(日本にだけ)配備反対」と言うのは「脱原発」と並んで「新聞社が義務として言わねばならない事」なんだそうだ。左様なコラムを掲載し、脱原発については「脱原発原理主義」としか評しようが無いほどの「熱意」と言うより「狂気」と「無責任」に満ちた東京新聞なのだから、「オスプレイ(日本にだけ)配備反対」についてもロクな事は言い出すまい、とは十分予想できる処である。
十分予想できるのだから、こんな社説が掲載されても、異とするには足らないんだが・・・それにしてもまあ・・・
【東京社説】オスプレイ 民意顧みぬ配備強行だ
民意は絶対か？ さて、如何だろうか？
いくつか記事にした処であるが、私（ZERO)は我が国が曲がりなりにも民主主義体制下にあることを歓迎しているが、「民主主義は絶対善だ」なんて欠片も思わない(※1)。民主主義がまっとうに働く限りは「次善である」ぐらいは期待しうるからこそ、「我が国の民主主義体制」を歓迎し、支持できるのである。先々回の忌まわしき衆院選挙の結果、「政権交代」が実現し、おぞましき民主党政権が(※2)成立した際には、危うく「我が国における民主主義体制」に絶望しかけたが、それでも辛うじて「失望」レベルに踏みとどまり、国外亡命も革命もしなかったから
こそ、今日の安倍自民党政権時代を迎えられた。とは言え、先々回衆院選挙結果のために「我が国に於ける民主主義体制に絶望しかけた」事は紛れもない事実であるから、「民意」なんて移ろい易くも無責任なモノに「全幅の信頼を置く」なんて事は、到底出来ない。民主主義の根底に「民意の反映」がある事は認めるが、民主主義体制は「民意を反映すれば良い」と言うモノでは無い。それは「民意の暴走」と呼ばれるべきモノだろう。
即ち、私（ZERO)は、「我が国が民主主義体制である事」は支持するが、「民意の絶対視はしない ＝”民意は、絶対ではない”と考えている」という事だ。
仮に「民意を絶対視」したとしても、「民主主義体制」と言うのは一国の体制しか意味しない。「日本に駐留する外国軍隊の装備」が直接「日本の民意」例えば住民投票か何かで「決定する」なんて事が、ある訳が無い。常識的に考えれば、判る事だ。
況や、上掲社説で言う「沖縄県民の民意」は、昨年の県民大会決議にせよ、今年の建白書にせよ、「オスプレイは危険だから、沖縄配備だけ反対」と言う非人道的なまでに利己的な主張だ。この主張を「非人道的なまでに利己的」と断じるのは、「危険なオスプレイ」に対して「沖縄配備だけ反対」しかしていないからだ。
オスプレイが墜落事故の可能性が高い危険な機体であると、仮にしよう。その墜落事故に必ず巻き込まれ、免れようが無いのは、誰だと思う？
それはオスプレイに搭乗する米軍人。特にパイロットとコパイロットの二人は、射出座席も無いオスプレイと運命を共にする。それは無人地帯に墜落しようが洋上に墜落しようが変わりは無い。「オスプレイは危険」ならば、人道的に求めるべき事は「飛行停止」である筈なのに、「沖縄配備だけ反対」を求めるという事は、「沖縄以外での墜落事故は知った事ではない」と言う明言であり、「オスプレイの搭乗員や、沖縄以外の基地周辺住民がいくら死のうと知った事ではない。」と言う公言だ。「非人道的なまでに利己的」としか、言い様が無かろう。
沖縄県民が非人道的なまでに利己的である事は、あり得る事だろう。実際「オスプレイは危険だから、沖縄配備だけ反対」と明記した県民大会決議や建白書を書面で提出しているのだから、これが「沖縄の民意」と主張する限り、「沖縄県民は非人道的なまでに利己的である」と喧伝している事になる。
非人道的なまでに利己的であるのは、沖縄県民の勝手だ。だが、そんな非人道的なまでに利己的な主張は、いくら「民意」だとて、無視されるのが理の当然で、「人の道」と言うモノだ。
然るに、まあ、上掲東京新聞社説ときたら、「民意を顧みて、オスプレイ沖縄配備を撤回しろ」と、「非人道的なまでに利己的でも民意なんだから従え」と、こう主張する訳だ。
尚且つオスプレイの、特に海兵隊型の優れた安全性は、その低い事故率で実証されており、最近は墜落事故も無いから日々安全性を実証し続けている。「オスプレイは危険だ」などと言う主張は「危険神話」とでも呼ぶべきモノ。その危険神話に踊らされた「民意」に従えと言うのだから、衆愚政治も極まれりだな。
＜参考＞当ブログの民主主義関連記事(3)科学と民主主義
(4)「私の歴史観」観
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転載
要するに、戦後沖縄にアメリカ軍事基地が集中したことへの沖縄県民の怒りは当然あるでしょう。厚木だって、岩国だって日本国内中にもいっぱい米軍基地があるけれど、装備や規模は沖縄の比ではなく、沖縄を特別に考えるのは、軍事訓練による爆音や米軍兵士の暴力など、事件が頻繁に起こって、住民の平和が侵されているからなのです。左翼だって、現地で住んでいる人たちの実感にはかなわないと思います。何たって想像力も必要ですが、真実は小説より奇なり。自分で動いて自分で考える事が大切かと思います。左翼だ右翼だなんていってる場合じゃあない日本の現実ではないでしょうか。真実を見極めたいと思います。
嫌いなものも、正しい見て聞くべきで曲げて流布してはいかんでしょう。好き嫌いで物事を判断するのではなく、客観的に物事を見聞きして、平行感覚は持つべきです。
さてその上で、昨年の「沖縄県民大会決議」なり「建白書」なりを再読願います。これらがオスプレイの「配備反対」や「配備撤回」を求めているのは事実ですが、これを「沖縄以外の全世界を含めて」と解釈する事が可能でしょうか？私には左様な「曲解」は不可能であり、故に「沖縄にだけ配備反対」と明記しました。精々の処「日本にだけ配備反対／配備撤回」とは解釈しえても、「全世界配備撤回」等とは解釈できません。
逆にお尋ねしますが、「危険なオスプレイ」に対し、いわゆる「オスプレイ反対派」が、「飛行停止」なり「運用禁止」なりを求めた事例がありましょうか。私は寡聞にして知りません。「県民大会決議」「建白書」「沖縄二紙社説」、いずれも要求するのは「配備反対」「配備撤回」ばかり。「全世界配備撤回」は事実上の「飛行停止」「運用禁止」ではありましょうが、少なくとも「非常に判り難い表現」です。
さらには、今の「オスプレイ反対運動」が「全世界配備撤回」を求める「非人道的なまでに利己的ではない」運動であるとしても、オスプレイは米軍正式化以来すでに５年を閲し、実戦にも投入されたCombat Provenな機体。これに「全世界配備撤回」を求めるのですから、少なくとも「オスプレイの危険性を立証する」義務がありましょう。また左様な立証は、米軍人、特に第一線の実際にオスプレイに搭乗する米軍人にとっては大いに関心のある処。何しろ文字通り「彼らの命がかかっている」のですから
然るに、当ブログでも記事にした通り、沖縄タイムスの平安名純代記者にせよ、せいぜいが「オスプレイは危険だと主張する専門家も居る」としか、今の処実証されていない。
言い換えれば、「沖縄県民大会決議」も「建白書」も、「オスプレイ危険神話」を根拠とするのみであり、到底「正当な抗議」とは言い難い。それが「オスプレイ全世界配備撤回」を訴える「沖縄県民の総意」であろうとも、Combat Provenな画期的新型機を米軍が手放す理由にはなりますまい。
逆に「オスプレイの危険性」を立証できれば、オスプレイに搭乗する米軍人を「オスプレイ配備反対派」に出来る可能性も生じましょう。
いずれにせよ、今の「県民大会決議」や「建白書」に端的に表われる「オスプレイ反対運動」こそ、冷静やバランスとは対極の、常軌を逸した行動・言動ではありませんか。
追記： 沖縄に米軍のF-15が故障して緊急着陸した際に、あるオスプレイ反対を表明する方は、「洋上にでも落ちればよかったのに」とコメントされました。これは私の見る処、「F-15パイロットなんか、洋上に墜落して死んでしまえ」と言う呪詛ですが、これも「曲解」でしょうか。無論、こんな方ばかりが「オスプレイ配備反対派」ではないのかも知れませんが、少なくとも「オスプレイ配備反対派の一部は、米軍人の命など眼中にない」と言うのは、疑いようのない事実でしょう。斯様な態度が利己的か否かは議論の余地はありますが、非人道的である事に議論の余地はありません。