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 韓国駆逐艦・広開土大王(*1)が我が海上自衛隊哨戒機P-1に対し「火器管制レーダー(*2)を照射した」と、日本政府が(珍しいぐらいに激しく)韓国に対し抗議した件は、世上多くのブログ記事にもなっているところだが、弊ブログではチョイと視点を変えて「中央日報を中心とした、韓国側の報道&対応」という切り口で記事にしよう。
 断っておくが私(ZERO)は「血の赤い日本人」であり、我が海上自衛隊が「火器管制レーダーに照射された」と判断断定するのも、それに基づいて我が政府がハッキリと抗議するのも、「相応に根拠も証拠もあるモノ」と考えている。
 
 また、「火器管制レーダー照射」が、所謂「ロックオンした状態」であり、即時反撃も許され・戦端を開く事もあり得るよう状況であることも、理解しているつもりだ。
 
 それ故に・「韓国政府及び韓国軍の対応」は、端的に言って「滑稽と呆れと怒りの混合物」なのだが・・・まあ、時系列順に追ってみよう。

<注記>

(*1) 初めて見た時は、大爆笑してしまった艦名。今でも、笑いがこみ上げてくる。クワンゲドデワンと片仮名表記も、結構笑えるが。 

(*2) FCSレーダー、射撃管制レーダー、射撃統制レーダーとも言う。FCSとは、Fire Control Systemの略。 

①12/22朝【中央日報】日本「韓国軍艦艇、自衛隊哨戒機に火器管制レーダー照射」
①12/22朝【中央日報】日本「韓国軍艦艇、自衛隊哨戒機に火器管制レーダー照射」日本「韓国軍艦艇、自衛隊哨戒機に火器管制レーダー照射」

2018年12月22日09時18分 [? 中央日報/中央日報日本語版] 

【1】 韓国海軍の艦艇が20日、日本自衛隊哨戒機に火器管制レーダーを照射したと、岩屋毅日本防衛相が21日明らかにした。これに対し韓国国防部は艦艇は正常な作戦活動でレーダーを運用し、自衛隊哨戒機を照射したというのは日本側の誤解だと説明した。

 【2】 21日の共同通信など日本メディアによると、岩屋防衛相はこの日晩に記者会見を開き、韓国海軍艦艇が20日午後3時ごろ石川県能登半島沖の海上で海上自衛隊のP-1哨戒機にレーダーを照射したと明らかにした。

 【3】 岩屋防衛相は「火器管制レーダー照射は実際の火器の使用に先立って実施する行為であり、不測の事態を招きかねず、非常に危険な行為と言わざるを得ない」とし「韓国側に強く抗議し、再発防止を求めた」と述べた。

 【4】 日本メディアも岩屋防衛相の記者会見内容をトップニュースで報道し、今回の状況の深刻性を強調した。NHKはメインニュースの3番目に今回の事件を扱った。複数の防衛省幹部は放送で「韓国軍との間でこのような問題が生じたことはなかった」とし「韓国軍側の意図を詳細に調べる必要がある」と述べた。 

【5】 韓国軍は「日本側の誤解」という立場だ。ある海軍関係者は「この日、北朝鮮の遭難船のためにレーダーを稼働したのを日本が誤解し、この点をすでに日本側に説明した」とし「すでに午前からレーダーを稼働した状況だったため、日本を狙ったのではないことは明らかだ」と説明した。

 【6】 国防部も担当記者団の携帯電話に文字メッセージを送り、「わが軍は正常な作戦活動中にレーダーを運用したが、日本海上哨戒機を追跡する目的で運用した事実はない」と明らかにした。続いて「我々は(日本側に)説明したが、今後、日本側に誤解がないように十分に説明する」と述べた。 

【7】 10月の国際観艦式の旭日旗掲揚をめぐる葛藤に続いて発生した今回の問題が両国関係にもう一つの悪材料として作用する可能性もある。海軍関係者は「わが軍が詳しく説明したが、日本防衛相がなぜこのような形で記者会見を開いたのか分からない」と当惑しながら語った。

②12/22午前【朝鮮日報】北朝鮮船救助の際に日本哨戒機へ火器管制レーダー照射=韓国軍
②12/22午前【朝鮮日報】北朝鮮船救助の際に日本哨戒機へ火器管制レーダー照射=韓国軍
北朝鮮漁船救助の際に日本哨戒機へ火器管制レーダー照射=韓国軍

【ソウル聯合ニュース】

【1】 韓国海軍の艦艇が20日、東海上で漂流していた北朝鮮漁船を救助する際に火器管制レーダーを作動し、このレーダーが日本自衛隊の海上哨戒機に照射されたことが22日、分かった。

【2】 韓国軍の消息筋は「漂流中だった北の漁船が近くの船舶に救助信号を送り、わが軍が海軍駆逐艦(広開土大王・3200トン)を派遣し、救助作業を行った」と述べた。また、「出動した駆逐艦は遭難した北の船舶を迅速に見つけるため火器管制レーダーを含むすべてのレーダーを稼働し、この際、近くの上空を飛行していた日本の海上哨戒機に照射された」と説明した。

【3】 韓国軍は日本当局の抗議を受け、北朝鮮の漁船を救助する際に火器管制レーダーを作動させたと解明したようだ。岩屋毅防衛相は21日に記者会見を開き、「極めて危険な行為だ」として韓国側に抗議し、再発防止を求めたと明らかにした。

【4】 救助された北朝鮮の漁船は1トン未満の木船で、4~5人が乗っていたようだ。数週間漂流し、船員のうち1~2人は死亡したという。

【5】 韓国の政府消息筋は「救助された北の住民は病院で治療を受けた後、関係機関の調べを受ける予定」として、「彼らは北に戻ることを望んでいる」と述べた。



③12/23【朝鮮日報】日本哨戒機接近し撮影用光学カメラ稼働 ビーム放射はせず=韓国軍
③12/23【朝鮮日報】日本哨戒機接近し撮影用光学カメラ稼働 ビーム放射はせず=韓国軍
日本哨戒機接近し撮影用光学カメラ稼働 ビーム放射はせず=韓国軍


【ソウル聯合ニュース】

【1】 韓国海軍の艦艇が20日、東海上で日本の海上自衛隊のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射したされる問題で、艦艇は遭難した北朝鮮の漁船を捜索するため、接近していた哨戒機に向けて映像撮影用の光学カメラを使用していたことが23日、わかった。光学カメラを使う際、追跡レーダー(STIR)が共に作動されるが、哨戒機にビームは照射しなかったという。

【2】  複数の韓国軍消息筋は当時の状況について、「東海で遭難したとの通報を受けて出動した駆逐艦『広開土大王』が船舶捜索のためのマニュアル通り、航海用レーダーと射撃統制レーダーをフル稼働していた」として、「その後、日本の哨戒機が艦艇の方向に接近し、光学カメラを運用した」と説明した。

【3】  航海用レーダーは漁船や商船、軍艦などを確認する際に用いられる。射撃統制レーダーは遠距離にある海上の物体をより正確に識別できる。韓国海軍は当時、射撃統制レーダーは対空用ではなく、対艦用のモードで運用していたと説明した。

【4】  韓国軍の消息筋は「追跡レーダーが(光学カメラと)共に稼働されたが、ビームは照射しなかった」として、「実際に日本の哨戒機を威嚇する行為はなかったことを明確にしたい」と強調した。

【5】  日本政府やメディアは韓国の艦艇が攻撃用の火器管制レーダーを照射したと反発している。だが、韓国軍の説明によると、兵器の使用などとは全く関係ない行為であり、日本側の主張には疑問が残る。

【6】  韓国軍関係者は「遭難した船舶を見つけるため人道主義的な作戦を行ったと説明し、日本もその内容を知りながら問題提起を続けることは理解できない」として、「公海上で韓国海軍の活動を制約する意図ではないかと疑われる」と述べた。

【7】  当時、日本の哨戒機は韓国艦艇の上空を飛行するなど、むしろ「威嚇飛行」を行っていたという。韓国軍関係者は「日本の哨戒機は艦艇が捜索救助作戦を始めてからしばらく後、接近してきた」として、「艦艇の上空を飛行するなど、むしろ威嚇的だった」と伝えた。

【8】  日本側は哨戒機の乗組員が艦艇に対し、無線で火器管制レーダーを稼働させた意図を聞いたとしているが、哨戒機は国際商船共通網を利用したという。同共通網は漁船や商船も聞ける通信網だ。韓国軍関係者は「日本の哨戒機は国際商船共通網で海洋警察を呼び出し、通信感度も極めて低かった」として、「艦艇では海洋警察を呼んでいると認識した」と述べた。

【9】  一方、韓国の艦艇が救助した北朝鮮漁船は1トン未満の木船で、韓国政府は21日、乗組員3人と遺体1体を北朝鮮側に引き渡した。


④12/24【中央日報】韓国レーダー照射、泣きたいところを殴られた格好の日本・・・「米軍なら即撃沈」発言も
④12/24【中央日報】韓国レーダー照射、泣きたいところを殴られた格好の日本・・・「米軍なら即撃沈」発言も 


韓国レーダー照射、泣きたいところに殴られた格好の日本…「米軍なら即座撃沈」発言も

12/24(月) 8:26配信

 【1】 韓国海軍の艦艇が20日、東海(トンヘ、日本名・日本海)上に漂流する北朝鮮漁船捜索過程で日本海上自衛隊所属の哨戒機に火器管制用レーダーを照射したことに対し、日本政府が連日、強硬な反応を見せている。岩屋毅防衛相が21日、「火器管制用レーダー照射は射撃直前に実施するものであり、極めて危険な行為だ。強く抗議した」と述べたのがその始まりだった。

【2】 韓国政府は岩屋防衛相の発表の前後、公式・非公式的に「遭難した北朝鮮船舶を速やかに捜索するためにすべてのレーダーを稼働し、近隣上空を飛行していた日本海上哨戒機にも照射することになった」という説明を伝えた。韓国政府は遭難北朝鮮船舶に関連し、20日に救助した北朝鮮船舶の3人の乗組員と1人の遺体を22日に板門店(パンムンジョム)を通じて北朝鮮に送還した。

【3】 しかし当時の救助状況に対する韓国側の説明にもかかわらず、日本防衛省は22日に発表文を出し、「火器管制用レーダーは攻撃実施前に攻撃目標の精密な方位・距離を測定するために使用するもので捜索に適するものではない。非常に危険だ。遭難船舶を捜索するためには水上捜索レーダーを使用するのが適当」と批判した。改めて遺憾を表明し、再発防止も促した。

【4】 また匿名を求めた日本政府関係者は日本メディアに「レーダー照射は(秒単位でなく) 数分間、複数回にわたり続いた」とし「偶然とは考えにくい」と主張した。

【5】 日本メディアを通じてさらに激しい言葉も出てきた。時事通信は「故意だと疑わざるを得ない」「(韓国側の説明は)かなり苦しい言い訳だ」という防衛省内の主張を伝えた。

【6】 産経新聞は「米軍なら即座に撃沈させてもおかしくない」という防衛省幹部の言葉を引用した。読売新聞は「捜索以外の意図があると日本政府はみている」と述べた。

【7】 日本メディアは日本政府内の「もう韓国との関係回復は不可能」という雰囲気が形成されていると伝えた。東京新聞によると、首相官邸の関係者は「文在寅政権はもう相手にしない方がいい」という発言もした。同紙は「この関係者の話は安倍首相の意向を代弁した発言とみられる。今後、両国関係がさらに冷え込むだろう」と伝えた。

【8】 東京新聞の報道のように日本政府が異例にも強硬な対応を見せたのは、安倍首相の意が込められているという分析が出ている。韓国政府の事前説明にもかかわらず防衛相が記者会見を自ら要望して強い語調で抗議したこと自体が異例だった。また、22日には安倍首相の側近の西村康稔官房副長官が公開的に「あってはならないことが起きてしまった。非常に遺憾」と首相官邸内の雰囲気を伝えた。

【9】 山田宏防衛政務官はツイッターに「わが国(日本)を威嚇し、自衛隊員の生命を危険にさらす行為で許しがたい。味方と思ったら背中から撃つような行為」と非難した。

【10】 これをめぐり最近の韓国最高裁の強制徴用裁判や慰安婦財団解散などで積もった韓国に対する不満が爆発したという見方もある。両国関係に詳しい東京の情報筋は「日本政府としては泣きたいところに韓国政府から張り手を食らったような気分であるはず」と述べた。

【11】 河野太郎外相は23日、記者らに「(徴用裁判など)難しい問題がある中で韓国国会議員の竹島(日本が主張する独島の名称)上陸、また今回の海上での事案まで発生した」とし「韓国政府の一丸となった対応を要求していく」と述べた。

【12】 24日にソウルで開かれるキム・ヨンギル外交部北東アジア局長と外務省の金杉憲治アジア大洋州局長の協議でも関連内容が扱われる見込みだ。◇日本の知韓派も「韓国が適切な措置を」

【13】 安倍政権の対応とは別に、日本国内の知韓派の間でも韓国側の適切な措置が必要だという主張が出ている。最悪に向かっている両国関係に対する懸念のためだ。

【14】 在日韓国人2世で進歩政治学者として日本国内で信望が厚い姜尚中(カン・サンジュン)東京大名誉教授は23日午前、TBSの時事番組に出演し、「たとえ漁船捜索のためだったとしても今回のレーザー照準は非常に危険な行為であり、一触即発の状況を招いた」とし「韓国政府が明確に説明し、いかなる形態であれ再発防止をしなければいけない」と述べた。

【15】 朝日新聞はソウル発の記事で「韓国の軍事専門家の間でもレーダー操作責任者である艦長の統制力に問題があったか、悪化している韓日関係の影響を受けて(誰かが)軽率な行動をした可能性が取り上げられている」と伝えた。


⑤12/24朝【中央日報】日本「味方に撃つか」vs韓国「射撃様レーダー撃たなかった」
⑤12/24朝【中央日報】日本「味方に撃つか」vs韓国「射撃様レーダー撃たなかった」日本「味方に銃撃つか」vs韓国「射撃用レーダー撃たなかった」

12/24(月) 7:48配信

 【1】 日本海上自衛隊のP-1哨戒機。(写真=中央フォト) 韓国海軍駆逐艦が今月20日、日本海上自衛隊の哨戒機を射撃統制レーダーで照準したという日本側の主張を韓国軍当局が23日、否定した。日本は韓国の駆逐艦が公海上で射撃統制レーダーで海上哨戒機を意図的にねらったものだとして連日激昂した反応を示し、韓日関係が悪化の一途だ。

【2】 複数の軍消息筋によると、20日午後3時ごろ、独島(ドクト、日本名・竹島)北東200キロ沖の公海上で、韓国海軍「広開土大王」(DDH-971)が漂流中の北朝鮮漁船に対する捜索・救助作戦を行っていた途中、日本海上自衛隊の海上哨戒機P-1が近接してきたため、これを識別するために電子光学標的追跡装備(EOTS)を作動した。消息筋は「当時1.5メートルの波が立ち、1トン未満の北朝鮮漁船を探すのが難しい状況だった」とし「当時、(艦砲とミサイル照準用)射撃統制レーダーのSTIR 180は日本哨戒機に向かってレーダー電波を撃っていない」と説明した。光学カメラに赤外線装備をつけたEOTSは、悪天候や夜間に遠く離れた物体を把握する装備で、射撃統制レーダーSTIR 180に装着されている。EOTSを哨戒機側に向けたことでSTIR 180のアンテナが一緒に動いたが、STIR 180からレーダー電波は放出されなかったというのが軍説明だ。STIR 180は指揮部の許可を受けないと作動させることはできない。

【3】 「広開土大王」はこの日、別の射撃統制レーダー「MW-08」は稼動させていた。キム・ジンヒョン予備役海軍少将は「MW-08は精密探索が可能なので救助活動にもよく利用する。悪天候の時も使っているレーダー」と説明した。別の軍消息筋は「威嚇飛行をしていたのはむしろ日本海上哨戒機のほう」とし「無線電話で国籍や正体を明らかにしなかった」とした。

【4】 日本海上哨戒機「P-1」はEOTSでSTIR 180の動きを独自に確認したとみられる。読売新聞は「P1哨戒機の搭乗員が無線で意図を問い合わせたが、駆逐艦からは応答はなかった」と報じた。これに対して海軍関係者は「日本哨戒機は国際商船共通網を使って韓国海洋警察に問い合わせをした。通信状態も非常に良くなかった」と話した。

【5】 国防部当局者は「駐韓日本大使館の武官が21日午前に国防部に経緯を問い合わせてきたので十分に説明した」とし「それでもこの日夕方、岩屋毅防衛相が記者会見を開いて韓国を非難して非常に困惑している」と述べた。岩屋防衛相は会見で「(火器管制レーダーの照準は)実際の火器の使用に先立って実施する行為で、不測の事態を招きかねない、極めて危険な行為」とし「強く抗議した」と明らかにした。

【6】 日本防衛省は22日、別途発表文を出して「火器管制レーダーは、攻撃実施前に攻撃目標の精密な方位・距離を測定するために使用するものであり、広範囲の捜索に適するものではなく、遭難船舶を捜索するためには、水上捜索レーダーを使用することが適当だ。火器管制レーダーの照射は、不測の事態を招きかねない危険な行為」と批判した。「わが国を威嚇し、自衛隊員の生命を危険にさらす行為で許しがたい。味方と思ったら背中から撃つような行為だ」(山田宏防衛政務官)など閣僚の公開非難も相次いでいる。

【7】 時事通信は「故意だと疑わざるを得ない」「(韓国側説明は)かなり苦しい言い訳だ」という防衛省内の声を伝えた。日本メディアは日本政府内に流れている「韓国との関係回復は不可能だ」という気流を報道した。東京新聞によると、首相官邸関係者は「(韓国は)もう相手にできない。当面、韓国はそのまま放置しておく」とも述べた。このような強硬対応には安倍晋三首相の意中が反映されているとの分析がある。最近、大法院(最高裁)の強制徴用裁判や慰安婦財団の解散などで溜まってきた韓国に対する不満が爆発したというものだ。東京の消息筋は「日本政府としてはそれでなくても泣きたいところなのに、韓国政府が頬を叩いたような気分だろう」といった。

【8】 24日にソウルで開かれる金容吉(キム・ヨンギル)外交部北東アジア局長と金杉憲治日本外務省アジア大洋州局長の協議でも関連内容が扱われる展望だ。韓国政府は北朝鮮の遭難舶に関連し、20日に救助した北朝鮮船舶乗組員3人と死体1体を22日、板門店を通じて北朝鮮に引き渡した。


⑥12/24午後【中央日報】韓国軍「日本哨戒機に追跡目的レーダー運用せず」

⑥12/24午後【中央日報】韓国軍「日本哨戒機に追跡目的レーダー運用せず」
韓国軍「日本哨戒機に追跡目的レーダー運用せず」

2018年12月24日15時16分 [? 中央日報/中央日報日本語版] [

【1】 韓国国防部が24日、韓国海軍の駆逐艦が20日に日本海上の哨戒機に火器管制レーダーを照射したという日本側の主張に対し、「わが軍は人道主義的構造のために正常な作戦活動をしたのであり、日本側が脅威を感じるいかなる措置も取らなかった」と明らかにした。

 【2】 国防部のイ・ジンウ副報道官はこの日の定例記者会見で、「日本側が誤解している部分があるのなら、通常の手続きに基づいて両国当事者間で疎通と協議を通じて解消すればよいことだ」とし「きょう開催される外交部局長級会議を含め、国防・外交当局間で緊密に協議していく」と述べた。 

【3】 続いて「我々は(20日の事件)当日にも外交経路を通じて十分に事実関係と我々の立場を(日本側に)伝達したと理解している」とし「今後こうした疎通と協議を通じて対話をしていけば十分にそのような誤解は解けると判断する」と説明した。 

【4】 韓国軍は当時、北朝鮮漁船を捜索していた駆逐艦「広開土大王」で速い速度で低空接近する日本の哨戒機を識別しようと映像撮影用光学カメラをつけたと繰り返し説明した。光学カメラは追跡レーダーに付いているため、カメラをつければこのレーダーも同時に稼働する。

 【5】 これに関し合同参謀本部の関係者は国防部の定例記者会見で、「通常的にみると、ある国の軍艦の上空を哨戒機が通過するのは異例の飛行」とし「我々の駆逐艦はこうした日本の哨戒機の特異な行動に対し、遭難船舶探索のために運用していた追跡レーダー(STIR)に付着する光学カメラを稼働して日本哨戒機を監視することになり、その過程で一切の電波放射はなかった」と述べた。また「韓国海軍が日本哨戒機を追跡する目的でレーダーを運用した事実はないという点を明確に伝える」と説明した。

 【6】 日本側の「海上自衛隊P-1哨戒機の乗員がレーダーを照射した『広開土大王艦』にどういう意図かと無線交信をした」という主張についても、合同参謀本部の関係者は「当時の無線交信については一部の通信内容が認知された。しかし通信の強度があまりにも微弱で雑音が激しく、我々が認知したのは『コリアコースト(Korea coast)』(海警)という言葉だけであり、遭難船舶の救助状況でその周辺に海警艦があったため海警艦を呼ぶものと考えた」と付け加えた。

⑦12/25朝【中央日報】韓国「事実確認せずレーダー主張」 日本「再発防止を要求」
⑦12/25朝【中央日報】韓国「事実確認せずレーダー主張」 日本「再発防止を要求」韓国「事実確認せずレーダー主張」 日本「再発防止を要求」


2018年12月25日08時01分 [? 中央日報/中央日報日本語版]  

【1】 外務省の金杉憲治アジア大洋州局長(右)が24日午後、韓日外交局長協議に出席するため韓国外交部庁舎に入っている。

【2】 韓日関係が強制徴用判決に続いて韓国軍の日本哨戒機レーダー照射問題で悪化の一途をたどる中、24日に開かれた両国外交局長協議でも認識の違いを埋めることができなかった。

 【3】 日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長はこの日、韓国外交部を訪問し、金容吉(キム・ヨンギル)東北アジア局長に日本政府の遺憾の意を表明した。韓国政府も遺憾を表した。 

【4】 金局長は日本側に「事実関係の明確な確認なく自分たちの主張だけをメディアに公開したことについて遺憾を表明した」と、外交部当局者は伝えた。この当局者によると、金杉局長は「韓国側の立場は聞いた。不必要な誤解がないようにうまく疎通していこう」と答えた。 

【5】 金容吉局長は協議後、記者にレーダー照射問題について「わが政府の立場と把握した事実関係を詳細に日本側に説明した。国防当局を含め、両政府間に必要な意思疎通を続けることにした」と説明した。 

【6】 この日の協議は午後2時から約90分間行われ、韓国国防部と日本防衛省の関係者も出席した。

 【7】 外交部当局者は「(24日の協議で)互いに説明が異なる部分もあった」とし「その部分では必要なら両国国防当局間で今後も疎通が必要だということに共感した」と伝えた。説明が異なった部分は韓国海軍の駆逐艦「広開土大王」が日本の哨戒機に火器管制レーダーのSTIR180を照射したと日本側は主張するが、韓国側は「STIR180のアンテナが動いたが、レーダーの電波は出ていない」と話している点だ。国防部は24日にも「日本哨戒機追跡目的でレーダーを運用した事実はないということをはっきりと伝える」と述べた。

 【8】 金杉局長は協議後、日本の記者らに「韓国側に改めて強く遺憾の意を伝え、再発防止を要求した」と述べ、レーダーの事実関係については「技術的な問題でもあり、ここで議論するのは適切でないというのが韓国側の答弁だった」と伝えた。

 【9】 外交部当局者は「(日本側は)非常に真摯な姿勢で応じた」とし「日本側からも韓日関係をうまく運営していこうという意志を十分に感じることができた」と述べた。これに関し、申ガク秀(シン・ガクス)元駐日大使は「双方がお互いの意見の隔たりを確認し、平行線をたどったという意味」と解釈した。

 【10】 両国は日本企業に対する韓国最高裁の強制徴用賠償判決についても議論した。この日は、新日鉄住金(旧新日本製鉄)が午後5時までに判決履行協議に応じない場合は韓国内の資産に対する強制執行手続きを踏むと、強制徴用被害者弁護人側が指定した日だ。この日、政府が公式立場を明らかにするかどうかが注目されたが、外交部当局者は「慎重かつ広範囲に検討を進めている」とだけ述べた。

 【11】 被害者の強制執行手続きに関連し、この当局者は「強制徴用に関しては(日本側と)どうこの問題をうまく協議していけるかを議論し、外交当局間の緊密な協議を継続することにした」と話した。 

【12】 被害者代理人団は「新日鉄住金が現在まで協議の意思を明らかにしなかったため、近いうちに韓国内の新日鉄住金に対する差し押さえ進行手続きに入る予定」とし「ただ、韓日当局者間の協議が進行中であり、外交的交渉状況も考慮して執行日時を決める」と明らかにした。 

【13】 一方、金杉局長は日本メディアに「我々は韓国政府が適切な対応をしない場合、日本として取るしかない措置があるという点を伝えた」と説明した。韓国政府が「日本企業が賠償すべき」という立場を決める場合、国際司法裁判所への提訴などの対応措置を取るしかないという考えを伝えたと解釈される。

 【14】 金杉局長はこの日午前、李度勲(イ・ドフン)韓半島平和交渉本部長とも会談し、北朝鮮核問題での連携についても協議した。


⑧12/26【中央日報】韓国がレーダー放射したか、日本哨戒機が威嚇飛行したか・・・真実攻防
⑧12/26【中央日報】韓国がレーダー放射したか、日本哨戒機が威嚇飛行したか・・・真実攻防
韓国がレーダー放射したか、日本哨戒機が威嚇飛行したか…真実攻防

2018年12月26日06時57分 [? 中央日報/中央日報日本語版] 

【1】 今月20日、東海(トンへ、日本名・日本海)上での韓国駆逐艦と日本哨戒機間のレーダー照準の有無をめぐり、韓日軍当局が前代未聞の真実ゲームに突入した。日本防衛省は25日、A4サイズ1枚の反論資料を出して韓国軍当局の発表を全面否定した。韓国国防部は「事実無根」としながらも、内部では日本に反論する装備・映像記録を公開しなければならないという意見まで出ている。 

(1)射撃レーダービームは放射したか 

【2】 日本防衛省はこの日の資料を通じて韓国海軍の駆逐艦「広開土大王」が20日に公海で海上自衛隊哨戒機P-1を照準してレーダーを放射したと再び主張した。日本側は「海自P-1の機材が収集したデータを基に(中略)解析した結果、海自P-1が、火器管制レーダー特有の電波を、一定時間継続して複数回照射されたことを確認した」と発表した。海軍は日本が言及した火器管制レーダーをSTIR 180(射撃統制レーダー)とみている。広開土大王に搭載されたSTIR 180は空中の動く標的を照準するビームを放射して弾着地点を誘導する。STIR 180が稼動したとすれば、日本の主張通り明らかな敵対行為といえる。 

【3】 だが、軍当局はSTIR 180の稼働はなかったと断言する。ただ、射撃統制システムの一つであるMW-08を探知レーダーとして使い、北朝鮮遭難船舶を捜索した(*1)。ところでMW-08は水上目標用であって空中照準用ではない。海軍の一部では、それでも日本がMW-08とSTIR 180を一緒にして火器管制レーダーと主張しているのではないかという主張が出ている(*2)。実際、日本はレーダー照準を問題視しながらSTIR 180という名称を使わないで火器管制レーダーという用語を使った。 

(2)日本哨戒機は低空飛行したか 

【4】 防衛省は「海自P-1は、国際法や国内関連法令を遵守し、当該駆逐艦から一定の高度と距離をとって飛行した」とし「当該駆逐艦の上空を低空で飛行した事実はない」と主張した。これまで韓国海軍は、捜索活動中に日本哨戒機が突然低空で飛行してきたので光学カメラが装着された電子光学標的追跡装備(EOTS)を作動させたと説明してきた。日本哨戒機が突発行動をしたという趣旨だ。防衛省の発表はこれを全面的に否定した。海軍当局者はしかし、「日本哨戒機が1000フィート(約305メートル)上空まで下降して広開土大王が脅威を感じうる状況だった」とし「日本側が根拠としている国際法と国内法が何か分からない」と述べた。他の軍消息筋は「低空飛行を主にする哨戒機の特性を考慮しても、他国の艦艇を『オントップ(真上)』飛行するケースは珍しい(*3)」とし「今回の哨戒機の飛行はEOTSの光学カメラに映像に残っている」と話した。 

(3)日本側の呼びかけを黙殺? 

【5】 防衛省は発表で「海自P-1は、国際VHFと緊急周波数の計3つの周波数を用いて、『韓国海軍艦艇、艦番号971(KOREA SOUTH NAVAL SHIP,HULL NUMBER 971)』と英語で計3回呼びかけ、レーダー照射の意図の確認を試みた」と公開した。しかし、海軍当局はこれに先立ち「通信強度があまりにも微弱で雑音が激しく」て「コリアコースト(海洋警察)」という単語だけを認知した」と説明してきた。日本哨戒機が海洋警察を探していたので、海軍としては応答しなかったという意味だ。だが、岩屋毅防衛相は「(韓国側は『コリアコースト』と呼びかけたとしているが)そのような用語を用いた事実はない」と否定した(*4)。 

【6】 日本は厳しい対応を継続している。自民党の国防部会・安全保障調査会合同会議に出席した佐藤正久外務副大臣は「(韓国側に)謝罪を求めていく」と明らかにした。時事通信は「『駆逐艦艦長の処分と韓国側の謝罪が必要だ』という意見が相次いだ」と報じた。自民党国防部会長の山本朋広氏は「韓国側が嘘をついていると言わざるを得ない」とまで主張した。韓国軍当局はレーダーの運用現況、EOTSの録画資料、乗組員の証言など日本の主張に反論する証拠を収集、報告を受けたと伝えられた。


<注記>


(*1) ならば、「上空を照射する」事は無い筈だね。水平線付近を捜索するばかり。「真上を通過する」航空機を「殆ど照射されない」のが、道理であろう。 

(*2) お前は、バカか。船を捜索しているレーダーが、航空機を「一定時間継続して照射する」訳がなかろうが。
 大体、STIR180 とMW-08の区別が、海自哨戒機P-1に「吐かない」とでも思っているのか。

 イヤ、ごめん、チョウセンジンか。 

(*3) なら、出せよ。その証拠とやらを。我がP-1を真下から捉えた、良い絵が撮れている、筈だろう。 

(*4) 何だ、この点については、反論すら「無し」か。
 そりゃぁそうだな。「1000ft以下に降下して、真上を通過した」航空機の無線が「微弱で殆ど聞き取れなかった」なんて主張が、通ると思うのは、バカとチョウセンジンぐらいだろう。 

日本側の主張


 日本側の公式発表に基づく本件に直接関わる事象は、以下の通りに要約出来そうだ。

<1> 12/20午後3時頃、石川県能登半島沖の海上で、韓国海軍駆逐艦・広開土大王が、海上自衛隊のP-1哨戒機に対し火器管制レーダヲ照射した。照射は火器管制レーダー特有の電波で、一定時間継続して複数回行われた。

<2> 本県に付き<1>の直後にその場で海上自衛隊P-1哨戒機から韓国駆逐艦・広開土大王に対し、3つの周波数で、その意図を確認するために無線で問い合わせたが、回答がなかった。

補足説明 火器管制レーダー

 火器管制レーダーとは、「銃砲またはミサイルを発射する為に目標の詳細な情報を得る為のレーダー」と、定義出来よう。ミサイルによっては、その火器管制レーダーの電波ビームに「乗る」事で誘導される「ビームライディング誘導」だったり、火器管制レーダーの電波ビームが照射されて反射する反射波をミサイルが追尾する「セミアクティブ電波ホーミング」だったりするから、「火器管制レーダーに照射された」と言うことは、「次に砲弾なりミサイルなりが飛んでくる」予告・予兆である。

 因みに、韓国駆逐艦・広開土大王の主要対空兵装であるシースパローミサイルは、正に「セミアクティブホーミング誘導」である。

 従って、上記①【3】の「火器管制レーダー照射は実際の火器の使用に先立って実施する行為であり、不測の事態を招きかねず、非常に危険な行為と言わざるを得ない」と言う岩屋防衛相の発言は、全く正しい。

 更に言えば、火器管制レーダーは「目標の詳細な情報を得る為のレーダー」であるから、その電波ビームは相当に絞られた、「細いビーム(*1)」である。従って「火器管制レーダーで照射される範囲は、極めて限られる」のである。
 即ち「意図しない目標を、火器管制レーダーで照射してしまう可能性は、低い」のである。
 以上を踏まえて、韓国軍・韓国政府の対応を追って見よう。

<注記>

(*1) そうでなければ、ビームライディング誘導なんて、出来るわ無いだろ。 

韓国軍・韓国政府の対応

 
 以下、上掲記事から報じられた時系列順に12/20午後3時頃・能登半島沖の韓国軍の対応(及び韓国政府のアナウンス)を箇条書きしていこう。可能な限り「報じられている通りの生の声」を、「声の主」と共に箇条書きするようにした。(取り敢えず、突っ込みも罵倒も投石も「なし」で。)
 日本語訳による誤解や齟齬の可能性はあるが、私(ZERO)は韓国語もハングルも理解しないので、仕方が無い。

 例によって丸数字は引用元の記事番号。【】内はその記事のパラグラフ番号だ。また、仕切り「ーーーーーー」は、報じられた記事ごとにいれた。

(1) 「この日、北朝鮮の遭難船のためにレーダーを稼働したのを日本が誤解し、この点を既に日本側に説明した。」①【5】ある韓国海軍関係者

(2) 「すでに午前からレーダーを稼働した状況だったため、日本を狙ったのではないことは明らかだ」①【5】ある韓国海軍関係者

(3) 「わが軍は正常な活動中にレーダーを運用したが、日本海上哨戒機を追跡する目的で運用した事実はない」①【6】韓国国防部から担当記者団の携帯電話への文字メッセージ

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(4) 「漂流中だった北の漁船が近くの船舶に救難信号を送り、わが軍が海軍駆逐艦(広開土大王・3200トン)を派遣し、救助作業を行った。」②【2】韓国軍の消息筋

(5) 「出動した駆逐艦は遭難した北の船舶を迅速に見つけるため火器管制レーダーを含む全てのレーダーを稼働し、この際、近くの上空を飛行していた日本の海上哨戒機に照射された」②【2】韓国軍の消息筋

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(6)「東海で遭難したとの通報を受けて出動した駆逐艦『広開土大王』が船舶捜索のためのマニュアル通り、航海用レーダーと射撃統制レーダーをフル稼働していた」③【2】複数の韓国軍消息筋

(7)「その後、日本の哨戒機が艦艇の方向に接近し、光学カメラを使用した」③【2】複数の韓国軍消息筋

(8)「追跡レーダーが(光学カメラと)共に稼働されたが、ビームは照射しなかった」
 「実際に日本の哨戒機を威嚇する行為は無かったことを明確にしたい」③【4】韓国軍消息筋

(9)「日本の哨戒機は艦艇が捜索救助作業を始めてからしばらく後、接近してきた」
 「艦艇の上空を飛行するなど、むしろ威嚇的だった」③【7】韓国軍関係者

(10)「日本の哨戒機は国際商船共通網で海洋警察を呼び出し、通信感度も極めて低かった」
 「艦艇ではなく海洋警察を呼んでいると認識した」③【8】韓国軍関係者

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(11)「当時1.5メートルの波が立ち、1トン未満の北朝鮮漁船を探すのが難しい状況だった」
 「当時、(艦砲とミサイル照準用)射撃統制レーダーのSTIR180は日本哨戒機に向かってレーダー電波を撃っていない」⑤【2】消息筋

(12)「広開土大王」はこの日、別の射撃統制レーダー「MW-08」を稼働させていた。 ⑤【3】

(13)「MW-08は精密探索が可能なので救助活動にもよく利用する。悪天候の時も使っているレーダー」⑤【3】キム・ジンヒョン予備役海軍少将

(14)「威嚇飛行をしていたのはむしろ日本海上哨戒機の方」「無線電話で国籍や正体を明らかにしなかった」⑤【3】消息筋

(15)「日本哨戒機は国際商船共通網を使って韓国海洋警察に問い合わせをした。通信状態も非常に良くなかった」⑤【4】(韓国)海軍関係者
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(16)「我が軍は人道主義的構造のために正常な作戦行動をしたのであり、日本側が脅威を感じるいかなる措置も取らなかった」⑥【1】韓国国防部

(17)「通常的にみると、ある国の軍艦の上空を哨戒機が通過するのは異例の飛行」⑥【5】合同参謀本部の関係者@国防部の定例記者会見

(18)「我々の駆逐艦はこうした日本の哨戒機の特異な行動に対し、遭難船探索のために運用していた追跡レーダー(STIR)に付属する光学カメラを稼働して日本哨戒機を監視することになり、その過程で一切の電波放射はなかった」⑥【5】合同参謀本部の関係者@国防部の定例記者会見

(19)「当時の無線交信については一部の通信内容が認知された。しかし通信の強度があまりにも微弱で雑音が激しく、我々が認知したのは『コリアコースト(KOREA COAST)』(海警)と言う言葉だけであり、遭難船の救助状況でその周辺に海警艦があったため海警艦を呼ぶためのものと考えた」⑥【6】合同参謀本部の関係者

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(20) 韓国海軍駆逐艦・広開土大王の火器管制レーダーは、対空用・射撃統制レーダーSITR 180と対艦用のMW-08があり、MW-08は探知レーダーとして使っていたがSTIR 180は電波を出していなかった。 ⑧【2】【3】軍当局

(21) MW-08は対水上目標なので、航空機を照射しても敵対行為ではない。(と、言いたいらしい。多分。)⑧【2】【3】軍当局

 こうして整理すると、見えてくることがあるな。


 例えば、時系列順に並べた韓国紙報道から、島嶼は「(韓国)軍関係者】とか「消息筋」とか、何処の誰とも判らない(実在さえ疑える)ニュースソースで書かれた記事が、漸く「韓国政府・韓国軍の公的なニュースソースで記事を書けるようになった」のが上記(16)・記事⑥からであり、それ以前では上記(13)記事⑤のキム・ジンヒョン予備役海軍少将以外は「誰が言ったのかの特定さえ出来ない」報道となっている。

 で、上掲記事⑦で韓国側は「(日本側が)事実関係の明確な確認無く自分たちの主張をメディアに公開した」として「遺憾の意」を表明し、非難しているそうだから、上記記事⑥・上記(16)~(19)が「韓国政府が明確に確認した事実関係」であるらしい。

 チョイとうがった見方をすれば「これならば、日本相手に通用するんじゃないかと、韓国政府・韓国軍が”ひねり出した”ストーリー」と、想像出来るがな。
 
 まあ良いさ。論点を絞って更に整理しよう。

【論点1】韓国駆逐艦・広開土大王の火器管制レーダーは、海自哨戒機P-1を照射したか?


 この設問に対する韓国側の「回答」は、「NO 韓国海軍駆逐艦・広開土大王は、海自哨戒機P-1に対して、火器管制レーダーを照射していない」と言っている。

 だが、この設問を、【Q1】「海自哨戒機P-1が接近した際に、韓国駆逐艦・広開土大王は火器管制レーダーから電波を出していたか?」と、【Q2】「韓国駆逐艦・広開土大王は、火器管制レーダーを海自P-1哨戒機に指向したか?」の二つに分けると・・・・

 後者【Q2】については、韓国側は上掲記事の後段で結局「Yes」と言っている。上記(18)記事⑥パラグラフ【5】「追跡レーダー(STIR)に付着する(*1)光学カメラを稼働して日本哨戒機を監視することになり」は、チョイと他に解釈のしようがない。

 一方、前者【Q1】については、上掲記事①~⑤、日付にすると12/24までは「北朝鮮船を捜索するため」としてハッキリ明確に「Yes」と言っているのだ。「射撃統制レーダー」とか「すべてのレーダー」とか、表現は変えているが。

 所がそいつが、上掲記事⑥(12/25)では「我が軍は人道主義的構造のために正常な作戦活動をした」としか言わず、これは【Q1】に対する「回答」を「No」に変えたモノ、かと思われた。

 再度「所が」上掲記事⑧では「火器管制レーダーは二種類あり、北朝鮮船捜索用に使っていたのは対水上目標用のMW-08で、対空ミサイル誘導にも使うSTIR 180は電波を出していなかった」と、「海軍当局」が言っている、と報じられている。「MW-08は対水上目標用の火器管制レーダーだから、航空機に照射しても敵対行為にならない」と言いたい、らしい。(多分)

 だが、チョイと調べるとこの「説明」も大部怪しくなる。ウイキペディアだけでも以下のことが「判明」するのだ。

(1) MW-08はCバンド、STIRはX/Kバンドを使う。電波の周波数が違う。
 
→ つまり、P-1に記録したデータから、どちらのレーダーで照射されたのかは明らかになる。(そのデータを公表出来るか、は別の話だが)

(2) 広開土大王級搭載のMW-08は「目標補足用」とされ、一方のSTIRはミサイル誘導ばかりでなく艦砲射撃も統制する。

→ つまり、広開土大王級搭載のMW-08を「火器管制レーダー」と呼べるかは、かなり疑問である。

 さらには、防衛相発表では「火器管制レーダー特有の電波で、一定時間継続して複数回照射された」と明白に断言している。これまた、P-1に記録したデータでハッキリと判ることである。

 大体、「北朝鮮船捜索に使っていた(筈の)レーダーが、海自哨戒機を一定時間継続して複数回照射する」などと言うのは、やはり「意図しない限り起こり得ない」事である。

<注記>


(*1) ひっつき虫じゃぁあるまいし、普通の日本語では、レーダーにカメラは「付着」したりしないが。 

【論点2】「火器管制レーダーに照射された」と判断した海自P-1哨戒機は、韓国軍駆逐艦・広開土大王に対しその意図を無線で問い合わせたが、韓国軍駆逐艦・広開土大王はどう対応したか?


 この答えについては、韓国は一貫しているな。「何も応答していない」だ。これは、日本側の主張とも合致している。

 だが、その理由を「電波の受信強度が微弱で殆ど聞き取れず、自艦(広開土大王)への呼びかけと認識出来なかった」というのは、やっぱり訳がわからない。

 なにしろ、韓国側の主張に依れば「高度1000フィート以下の低空飛行で真上を通過した」P-1哨戒機からの無線が「電波の受信強度が微弱で殆ど聞き取れなかった」というのである。上記(14)記事⑤パラグラフ【3】では「無線電話で国籍や正体を問い合わせた」はずの、追跡レーダーを使うことなく光学カメラを指向出来た、つまりは「見えている」P-1哨戒機の無線が、だ。

結論:「火器管制レーダー照射」の証拠は日本側にあり。これを公開する事は、P-1の能力や韓国海軍火器管制レーダーの電波諸元を公開することになるから、憚られるモノがある可能性はあるから、そうおいそれと公開は出来まいが、「死命は日本側が握っ ている」とは言えそうだ。

 「無線が微弱で聞き取れなかった」としたらそれは韓国海軍の装備か将兵の問題であろう。

 それはそうと、北朝鮮は滅ぼすべきだな。