自衛隊発足以来、既に60年以上を数える。その間、ほぼ一貫して日本国憲法9条は「自衛隊に違反」してきたのであるから、「自衛隊違反である日本国憲法9条」について、「憲法9条擁護論者」(*1)>は、「何故、日本国憲法9条はそのままで良く、そのままが良く、変えるべきでは無く、尊く正しいか」をじっくりとっくり考え、議論し、検討し、練り上げる時間があった、筈だ。
60年と言えば、ほぼ丸々2世代なんだからな。相当な時間だ。
だが、「ロクスッポ考えていなかったらしい。」と言うのが、私(ZERO)の現時点での結論だ。オマケに付け焼き刃でも泥縄で考えても、「ろくな理屈が立たない」らしい。「憲法9条擁護論の全てを調べた」なんて主張する気は全くないが、少なくともここ数年の朝日、毎日、東京各紙の社説となった憲法9条擁護論ないし日本国憲法擁護論は、「箸にも棒にもかからない」シロモノばかり。おかげで我がブログも随分と充実したがね。
今度の東京新聞社説は、立憲民主党党首・枝野の国会代表質問を契機にしているようだが・・・まぁた、ヒドいねぇ。
<注記>
(*1) 「 」(カギ括弧)をつけた間接的表現なのは、真面な憲法9条擁護論を、遂に唱えていない、様であるから。「憲法変えちゃぁいけない教徒」ないし「憲法原理主義者」こそ、相応しい呼称であろう。
【東京社説】「首相の改憲発言 国会では控えるべき」
【東京社説】「首相の改憲発言 国会では控えるべき」首相の改憲発言 国会では控えるべきだ2018年10月30日【】 国会の場では憲法改正の内容についての発言は差し控えると言いながら、お尋ねですのでと自説をとうとうと述べる。安倍晋三首相は、憲法を尊重し、擁護する義務を軽視しているのではないか。【】 首相の所信表明演説に対する各党代表質問がきのう始まった。今年、日本各地を襲った災害からの復旧・復興に向けた二〇一八年度補正予算案はもちろん、首相が今の臨時国会に自民党案を示す意欲を示した憲法改正や安倍内閣が来年四月からの対象拡大を目指す外国人労働者の受け入れ問題が主要な論点である。【】 冒頭、質問に立った枝野幸男立憲民主党代表は、首相が「国の理想を語るものは憲法」と述べたことを「憲法の本質は国家権力を縛ることにある。縛られる側の中心にいる首相が先頭に立って旗を振るのは論外だ」と批判した。【】 首相は改憲を巡る枝野氏の指摘には答えず、続く稲田朋美自民党筆頭副幹事長の質問に「首相としてこの場で答えることは控える」としながら「お尋ねですので、自民党総裁として一石を投じた考えの一端を申し上げる」として、自衛隊の合憲性には依然、議論があり、自衛隊の存在を明文化することは政治家の責任だ、と述べた。【】 国民を代表する一国会議員としては、憲法改正の要不要について自らの見解を国会の場で表明することは認められるべきだろう。【】 しかし、首相は今、自民党の国会議員、党総裁であると同時に、行政府の長たる総理大臣だ。「憲法を尊重し擁護する義務を負う」と定める憲法九九条の規定を軽んじ、自らの権力を縛る憲法の改正を安易に主張すべきではない。【】 議員と首相との厳密な使い分けは難しいとしても、首相として答弁に立っている以上、たとえ質問されても、改憲に関する発言は控えるべきではなかったか。自民党の歴代総理・総裁がなぜ改憲に関する発言を慎んできたのか、首相は思いを巡らせるべきだろう。【】 そもそもなぜ枝野氏の指摘には答えず、身内の自民党議員の質問に答えたのか。これでは稲田氏の質問は首相が国会で改憲意欲を重ねて表明するための振り付けと指摘されても仕方あるまい。【】 首相は所信表明演説で、在任期間の「長さゆえの慢心はないか」と自問したが、首相の立場で国会で堂々と改憲を主張するのは長期政権ゆえの緩みにほかならない。【】 首相の改憲発言は憲法に反するのでは、という国民の指摘や疑問にも真摯(しんし)に向き合うべきである。
議会制民主主義である我が国の首相は、通常最大与党の党首であるし、安倍首相もそうだ。
で、改憲発議は国会の3分の2以上の賛成が必要なのだから、当たり前だが「最大与党の賛成」は必要不可欠だ。 即ち、普通に考えれば、「最大与党の党首でもある日本国首相は、改憲発議の当事者でもある。」ちょっとやそっとじゃ反論の余地もなさそうなぐらいに、な。
ああ、「最大与党の党首では無いが首相」になっちまった、村山富市って事例は在るから「反例はある」ということになるな。だがそれは特異な事例で在るし、安倍首相には当てはまらない。
であると言うのに、枝野と来たら、
1> 「憲法の本質は国家権力を縛ることにある。
2> 縛られる側の中心にいる首相が先頭に立って(改憲の)旗を振るのは論外だ」
3> と批判した。
2> 縛られる側の中心にいる首相が先頭に立って(改憲の)旗を振るのは論外だ」
3> と批判した。
ってんだから、呆れるな。これは「日本国憲法は、改憲できない」と言っているのとほぼ同義だ。まあ「憲法変えちゃぁいけない教徒」とは、そんなものであろいうが。
で、同じく「憲法変えちゃぁいけない教徒」である東京新聞が、その屁理屈の尻馬に乗って、首相の言論統制を主張してやぁがる。正に、憲法変えちゃぁいけない教徒の真骨頂、と言うべきか。
で、同じく「憲法変えちゃぁいけない教徒」である東京新聞が、その屁理屈の尻馬に乗って、首相の言論統制を主張してやぁがる。正に、憲法変えちゃぁいけない教徒の真骨頂、と言うべきか。
諄いようだが繰り返そう。
① 日本国憲法改正発議には、「国会の3分の2以上の賛成が必要」であると、正に日本国憲法に明記されている。
② 一方で、日本国首相は「文民(憲法66条2項)かつ国会議員の中から国会の議決で指名される(憲法67条)」とも、日本国憲法に明記されている。
③ 上記②の結果、日本国首相は通常「最大与党の党首」である。
ああ、これは日本国憲法には書いていないな。だが、通常・通例であり、例外は殆ど無い。
④ 通常は最大与党の党首である日本国首相似たいし、「国会では改憲発言を控えるべきだ(*1)」とか、「改憲の先頭に立って旗を振るなど論外だ(*2)」と言う主張は、言論統制であるばかりでは無く、「日本国憲法違反の疑義」さえある。
⑤ 日本国憲法そのものに改憲の条件が明記されている以上、「憲法を尊重し、擁護する義務」は「改憲を議論するな」ではあり得ない。
憲法に則り、憲法の改憲条件/手続きに従っての改憲発議・改憲議論に「憲法を尊重し、擁護する義務」違反に当たる、訳が無い。
憲法変えちゃぁいけない教徒は、「憲法を変えない」のが原理であり、至上至尊の金科玉条であり、そのためには「憲法違反も辞さない」らしいな。
流石は原理主義、と言うべきか。だがそれは、「憲法を尊重し、擁護する義務」に反して居るぞ。
それにしても、枝野の屁理屈に乗っかってぐらいしか「憲法変えちゃぃけない」理由を説明できないなんて、「憲法9条擁護論」ないし「日本国憲法擁護論」として、実に恥ずかしい限りだな。同様の屁理屈を唱えるモノ、特に憲法学者も含めて、な。
ま、憲法変えちゃぁいけない教徒としては、恥でも何でも無いのだろうがな。
それはそうと、北朝鮮は滅ぼすべきだな。
<注記>
(*1) それも、「質問に対する回答であっても」とさ。「他の回答よりも長い!」とか文句を言っている社説もあるが、どの質問にどれだけ長く回答するかは、首相の裁量じゃぁないかねぇ。「回答しない」ならば文句もでるだろうが、「回答が長い」とか「短い」とか、イチャモン以外の何だよ。(*2) 斯様な理屈は、憲法学者の中にもあるのかも知れない。小林ナントカの言辞にあったような気がする。だが、それこそ正に「論外」なのでは無いか。憲法学会じゃぁどうだか知らないがな。上記①、②の「日本国憲法の記述」と上記③の通例からすると、「日本国首相にして最大与党党首が、国会で改憲発言をする」ことを問題視するのは、正に問題で、日本国憲法違反では無いのかな。