いや、まあ、キャッチフレーズばかりでお花畑全快で「ヴィジョンを示せ」「筋道を示せ」と他力本願丸出しのアカ新聞どもの「脱原発論」もヒドイ/ヒドかったが、「憲法9条擁護論」はそいつに輪をかけてるんじゃないか。
憲法9条が、発布以来只の一文字も変更されていない日本国憲法の一条文として鎮座ましましてきたのは事実だが、少なくとも自衛隊発足以来、その「現実との乖離(*1)」は明白だったはずだろう。
であるならば、憲法9条擁護論はとしては、少なくとも自衛隊発足以来60年間以上、「憲法9条擁護論」を検討し、議論し、練り上げる時間があったであろうに・・・今更今頃こんな議論を「日本有数の全国紙の社説」として掲げてしまうのだから、あきれる他ないな。
<注記>
(*1) 私(ZERO)に言わせれば、我が国の安泰を「平和を愛する諸国民」なんぞに委ねてしまう売国奴的前文からして「現実との乖離甚だしい」のだが、そこは「前文であって条文ではない」と「目をつむる」としても。
①【朝日社説】憲法70年 まっとうな筋道に戻せ
2017年9月14日05時00分【1】 憲法は、一人ひとりの人権を守り、権力のあり方を規定する最高法規である。その改正をめぐる議論は、国民と与野党の多くが納得して初めて、前に進めるべきものだ。
【2】 このまっとうな筋道に、自民党は立ち戻るべきだ。
【3】 同党の憲法改正推進本部が一昨日、9条1項、2項を維持しつつ自衛隊の存在を明記する安倍首相の案について、条文の形の試案を示す方針を確認した。
【4】 「2020年を新しい憲法が施行される年に」。首相がそう語ったのは5月だった。
【5】 それが森友、加計学園問題などで「1強のおごり」への批判が高まり、7月初めの東京都議選で惨敗すると、「スケジュールありきではない」と軌道修正したはずだった。
【6】 だが結局、首相が描いた日程は変えたくないらしい。同本部の特別顧問である高村正彦副総裁は、秋の臨時国会で自民党案を「たたき台」として各党に示し、来年の通常国会で発議をめざす考えを示している。
【7】 背景には、最近の内閣支持率の持ち直し傾向があるようだ。北朝鮮情勢の緊迫や民進党の混迷も一因だろう。それ以上に、野党が憲法に基づき要求した臨時国会召集を拒み、一連の疑惑の追及を避けていることも支持率上昇の理由ではないか。
【8】 国会での圧倒的な数の力があるうちに、自らの首相在任中に改憲に突き進む。そんな強引な姿勢も世論の批判を招いていたのではなかったか。そのことを忘れたのだろうか。
【9】 一昨日の自民党の会合では、首相の9条改正案に同調する意見と、国防軍保持を明記した2012年の党改憲草案を支持する意見が対立した。
【10】 石破茂元防衛相は会合で「いまでも自民党の党議決定は草案だ。それを掲げて、国民の支持を得てきた」と指摘した。
【11】 連立を組む公明党の山口那津男代表は、安全保障関連法が施行されたことを理由に、9条改正には否定的な立場だ。
【12】 改憲論議には積極的な前原誠司・民進党代表も「少なくとも年単位の議論が必要だ。拙速な安倍さんのスケジュール感にはくみしない」と距離をおく。
【13】 民意も二分されている。本紙の5月の世論調査で首相の9条改正案について「必要ない」が44%、「必要」は41%だった。
【14】 憲法改正は、与野党の意見も民意も割れるなかで強引に進めるべきものではない。
【15】 党派を超えて、幅広い合意づくりを心がける。衆参の憲法審査会が培ってきた原点に戻らなければならない。
②【毎日社説】自民党が改憲論議を再開 「日程ありき」に逆戻りか
毎日新聞2017年9月13日 東京朝刊【1】 自民党が8月の内閣改造を挟んで中断していた憲法改正の党内論議を再開した。改造に際して安倍晋三首相は「スケジュールありきではない」と柔軟な姿勢を見せていたが、来年の通常国会での発議を目指すスケジュールはあくまで変えないようだ。
【2】 加計学園問題などで「安倍1強」の強権姿勢が批判を浴び、東京都議選で自民党が惨敗した反省から、首相主導で強引に進めようとしていた改憲論議は党に委ねたはずだ。
【3】 政権運営の姿勢を「謙虚に、丁寧に」へと改めた象徴が改憲スケジュールの軌道修正ではなかったか。
【4】 ところがここへ来て「スケジュールありき」に逆戻りした感がある。
【5】 きのうの自民党憲法改正推進本部の会合では、9条1項(戦争放棄)と2項(戦力不保持)を変えずに自衛隊を明記する首相提案について議論し、トリプル衆院補選(10月22日投開票予定)後に具体的な条文案の検討に入ることを決めた。
【6】 同本部の特別顧問に就いた高村正彦副総裁は、臨時国会で自民党案を「たたき台」として各党に提示し、通常国会で正式な改正原案を提出して発議を目指す考えを示している。
【7】 だが、7月の都議選以降、政治状況は一変している。政権運営における発言力を高めた公明党は、改憲の動きにブレーキをかけ始めた。
【8】 来年末までに次期衆院選がある。衆参両院で改憲勢力が3分の2を占めているうちに、という焦りも自民党には感じられる。だが、公明党の協力なしに発議など見通せない。
【9】 それでも自民党が当初の日程にこだわるのは、都議選後の反省や謙虚な姿勢が薄らいでいるからではないか。北朝鮮をめぐる情勢の緊張や民進党の党勢低迷もあり、内閣支持率が持ち直してきたことで、またぞろおごりが頭をもたげてきたようだ。
【10】 気になるのは、自衛隊明記の改憲を実現したうえで9条2項を削除する「2段階論」が自民党内にあることだ。船田元・本部長代行が「2段階論を深めるのが首相の考えだ。我々の考えにも近く、その方向で進めたい」と語ったのは看過できない。
【11】 「衣の下のよろい」が見える9条論議を拙速に進めるべきではない。謙虚な姿勢を示すのなら、国会の憲法審査会で与野党の合意点を探る本来の憲法論議に戻るのが筋だ。
朝日社説は手続き論に堕し、毎日社説に至っては「拙速だ!」としか言っていない
「衆参の憲法審議会」とやらは、全く機能していなかったのだから、そこへ「戻せ」ば朝日としても毎日としても一安心だろう.だが、硬性憲法を以てなる日本国憲法の改正手続きは、「国会の2/3以上で発議、国民投票の過半数で改正」でしかない。そこに至るまでのプロセスを、今回のような「安倍首相私案」から始めようが、自民党改憲草案から始めようが、それは改憲発議側の裁量・自由であろう。
①1> 憲法改正は、与野党の意見も民意も割れるなかで強引に進めるべきものではない。
と言うのは、朝日の思想信条かも知れないが、憲法改正手続きという点では「現日本国憲法違反の疑い」さえあろうが。
上掲②毎日社説に至っては、上記①1>に示した朝日新聞の屁理屈すら付けられず、「日程ありきだ!」「拙速だ!」としか言っていない.お前ら、自衛隊発足以来60年間以上も、「憲法9条が正しい.自衛隊は、やがてなくなる。」とでも思って・・・・やぁがったんだろうな。どうせ。
ま、そんな思い込みは、憲法9条擁護論社のかって、怠慢だ.確かに一頃の日本国民の軍事忌避はヒドかったから、「自衛隊は、やがてなくなる」って予想にも相応に「現実味があった」ろうさ。
だ・が、
自衛隊発足以来の、自衛隊及び自利隊員の行動・活動・存在そのものが、「自衛隊はやがてなくなる」なんて妄想を、妄想と実証し、粉砕している.左様な妄想を粉砕された以上、朝日新聞自身が「自衛隊に対する国民の広い支持」を認めざるを得ない以上、その自衛隊を否定する(と解釈する憲法学者が大半である(らしい))憲法9条を擁護する者は、擁護するだけのロジック・論理・主張を、用意すべきであろうが。
そいつは未だに、影も形もない、と、上掲①朝日&②毎日の社説は証している。
如何に、憲法9条擁護論者。