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率直に言おう。前復興担当相であった今村氏が「(東日本大震災は)東北でよかった」と発言したことが問題視され、事実上の更迭として辞任した事を、私(ZERO)は残念に思っている。
何故ならば、当該発言(珍しく音声として報じられて)は私(ZERO)も聞いたが、「東日本大震災は、比較的人口密度の低い東北地方が震源であったためにあの程度で済んだ。より首都圏に近い震源だったたら、もっとひどい事になっていただろう。」と言う趣旨での「東北でよかった」発言である事は明白だから。
「実際に被災した者からすれば、許し難い」と言う感情論は理解するが、「東北地方としてではなく、日本としては、よりひどくなる可能性もあった」と言うのは冷厳たる事実。その「冷厳たる事実」を述べた事を「問題視」され、「問題発言」とされ、辞職・更迭と言う「最近は幾らかマシになったと思えたが、いつものパターン」になった事は、「残念」と評する他ない。
だが、まあ、禍福はあざなえる縄のごとしと言うか、「必ずしも悪い事ばかりではない」らしい。
①【毎日】#東北でよかった:潮目がらり「怒り」が一転「東北愛」にhttps://mainichi.jp/articles/20170427/k00/00m/040/125000c http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%ef%bc%83%e6%9d%b1%e5%8c%97%e3%81%a7%e3%82%88%e3%81%8b%e3%81%a3%e3%81%9f%e6%bd%ae%e7%9b%ae%e3%81%8c%e3%82%89%e3%82%8a%e3%80%8c%e6%80%92%e3%82%8a%e3%80%8d%e3%81%8c%e4%b8%80%e8%bb%a2%e3%80%8c%e6%9d%b1%e5%8c%97%e6%84%9b%e3%80%8d%e3%81%ab/ar-BBAoUzm?ocid=iehp#page=2毎日新聞【1】 26日に復興相を辞任した今村雅弘氏が、東日本大震災について「首都圏ではなく東北だったからよかった」などと発言した25日夜から、ツイッター上などで、この発言を逆手に取り「東北に生まれてよかった」「東北の風景や食べ物はよかった」などとしなやかに切り返す「東北愛」の投稿が爆発的に広がった。さかのぼって調べると、当初怒りの表明が中心だった内容が、ある時点でがらりと変わっていた。【尾崎修二、大村健一】
【2】 投稿には「#東北でよ(良)かった」という一文が添えられている。「#」マークは、同じ言葉が入っている投稿を検索し一覧できる「ハッシュタグ」機能。クリックすると、東北地方の魅力を熱く語り、風景や特産品を写真つきで紹介する投稿が多数現れる。まるで東北のガイドブックのようだ。「インスタグラム」など他のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でも投稿は広がる。
【3】 「おらは東北で生まれていがった。東北が大好きだ」「生まれも育ちも、良かったと思える場所」「海の幸も山の幸も美味(おい)しいし、四季折々の風景が目を楽しませてくれる」。これに対し「失言大臣のニュースを見ていろいろ思うことがあったけど、素敵ツイ(投稿)見てあったかい気持ちになった」など好意的な受け止め方が目立つ。
【4】 今村氏発言の一報が流れたのは25日午後6時すぎ。NHKの午後7時のニュースで報じられた直後の投稿は、「もうしゃべるな」「大臣を辞めさせろ!」(同7時20分台)など、怒りや憤りに満ちていた。
【5】 毎日新聞が調べたところ、発言を逆手に取った前向きな投稿が増え始めたのは同9時すぎ。プロ野球パ・リーグで首位を走る東北楽天ゴールデンイーグルスがナイトゲームで勝ち、ファンが今村氏発言にひっかけて「楽天が東北でよかった」などとつぶやいたあたりから、投稿の潮目が変わったようだ。
【6】 被災地を熱心に取材するジャーナリストの堀潤さん(39)は「ツイッターらしい、いい動きだと思った」と評する。26日朝に投稿の広がりに気づいて、福島県いわき市で自ら撮ったみずみずしいトマトの写真を投稿した。「大臣を擁護する声も一部にあったが、東北にゆかりのある人びとが、それを逆にエネルギーに変えていこうとする意志を感じました」と話す。
【7】 ツイッター日本語版の公式アカウントは「ステキなツイート(投稿)が集まっています。連休の予定の参考になるかも」と好意的に紹介。いわき市出身の吉野正芳新復興相も、26日の就任記者会見で投稿を歓迎した。ツイッタージャパン広報によると、投稿総数は26日午後8時現在約13万件で、さらに増え続けている。
かと思うと、こんな記事もある、訳だが…
②【東洋経済】「電撃更迭」でも安倍政権への影響は甚大だ ボディブローのように効いてくる可能性東洋経済安積 明子【1】 高い支持率を誇る安倍政権で「事件」が相次いでいる。写真は首相官邸(写真:Garnett / PIXTA)c 東洋経済オンライン 高い支持率を誇る安倍政権で「事件」が相次いでいる。写真は首相官邸(写真…
【2】 おそらくは本人がいちばん、何が起きたのかが理解できなかったに違いない。事実上の更迭といえる今村雅弘復興担当相の辞任劇は、そのくらい電撃的だった。
【3】 「これはまだ東北で、あっちの方だから良かった」
【4】 4月25日に都内のホテルで開かれた志帥会(二階派)のパーティー。これはその第1部として行われた講演会で、今村氏の口から出た失言だ。
【5】「汚名返上のチャンス」のはずだった
【6】 今村氏の舌禍問題はこれに限らない。今年4月4日の大臣会見で、原発事故の自主避難者の住宅の無償提供が打ち切られた件について「自己責任」と述べ、これを批判した記者と口論の末、激怒して会見場を後にした。
【7】 この講演会では今村氏とともに、鶴保庸介沖縄及び北方対策担当相も話をしている。鶴保氏も昨年8月の大臣就任早々、家庭問題が週刊誌で暴かれたほか、普天間基地の辺野古移設が遅れた場合は「予算額を減らすのは当然」などと発言したことが問題視された。よって今回の講演は二階派のこの2人の大臣にとって、「汚名返上のチャンス」でもあったのだ。
【8】 それゆえだろうか、壇上にあって復興を語る今村氏は始終にこやかで、間もなく自身にふりかかる人生最大の危機を知る由もなかった。
【9】 メディアの動きは素早かった。
【10】 講演から30分後の午後6時、第2部の懇親会の会場で記者らは今村氏に走り寄り、取り囲んでいる。このときの今村氏は落ち着いて見えたが、記者団の側で今村氏より当選回数が1回先輩の林幹雄衆議院議員が心配そうに見守っていた。
【11】 「わかった。そういうことであるなら、そりゃもうぜひ取り消させていただく」。他意はなかったとする釈明の後、今村氏はこう述べている。これで問題は解決したと、そう信じていたに違いない。
【12】 ところが秘書官から手渡されたメモを見ると、今村氏の顔色が一転する。「皆さんにご心配というか怒られたことについては、しっかりとお詫び申し上げる」。こう言って頭を下げ、謝罪したのだ。
【13】菅官房長官から電話
【14】 すでに会場では懇親会は始まり、志帥会会長の二階俊博幹事長があいさつしていた。
【15】 「政治はいつでも批判を浴びるが、民主主義の中で耐えていかなければならない。自ら律しながらチームワークで政治に臨んでいく。中にはいろんな人が出てくることもあるが……」
【16】 おそらくこのときの二階氏の頭には今村氏の問題はなく、その前週に女性スキャンダルで経済産業大臣政務官を辞任し、自民党を離党した中川俊直衆議院議員のことを思い浮かべていたに違いない。この日はミサイル発射が懸念された北朝鮮の「建軍節」だったが、二階氏はこれをもじって「天気がいいばかりではなく、上から降ってこなくてよかった」と冗談を飛ばした。しかし実際に二階派にはとんでもない爆弾が落ちてきたのだ。
【17】 まず謝罪したのは安倍晋三首相だった。
【18】 「先ほど安倍内閣の今村復興大臣の講演の中において、東北の方々を傷つける極めて不適切な発言があったので、総理大臣としてまずもって冒頭にお詫び申し上げる」。このあいさつの頃、今村氏のところに菅義偉官房長官から電話が入っている。
【19】 「二階さんには自民党の屋台骨として支えてほしい。志帥会あっての安倍内閣といっていいくらいだ」――。安倍首相の言葉は最大の賛辞とも解せる一方で、とてつもない皮肉にも聞こえる。二階氏は安倍首相のあいさつが終わった後、一時的に会場の後ろに姿を消した。
【20】 そして中締めの後、記者団の前に再度姿を現した今村氏は、その表情が非常に固く見えた。早速大臣辞任について聞かれると、「そこまでは及んでいない」と全否定したが、それでおさまるはずはなかった。
【21】 自民党は翌26日の国会審議を取りやめた。衆議院法務委員会での組織犯罪処罰法改正案の審議も、参議院での東日本大震災関連期間困難区域の復興を柱とした福島復興再生特別措置法の採決も延期された。唯一参議院の国際経済・外交に関する調査会が行われたが、これはあらかじめ参考人招致が決まっており、変更すると参考人に影響するためだった。
【22】 同日、自民党の竹下亘国対委員長は民進党や共産党など野党各党を訪れ、混乱を招いたことを謝罪している。これに対し、野党は午前11時からは国対委員長会談、午後3時からは幹事長・書記局長会談を開いて対応を協議。さらに民進党は午後3時半から、東北議員団の13人が集まり、会見を開いている。
【23】 山形2区の近藤洋介衆議院議員は「とんでもない暴力だ」と怒りをあらわにし、岩手1区の階猛衆議院議員は「これほどの怒りはない。東北が必死に歩んできたことを踏みにじるような蔑視の発言だ」と憤った。
【24】 福島3区の玄葉光一郎衆議院議員は「復興大臣のポストが軽んじられているのではないか」と疑義を唱え、岩手3区の黄川田徹衆議院議員は「高木毅大臣は政治資金問題ばかり追及され、復興について審議できなかった。(長靴発言で辞任した)務台(俊介)大臣政務官にしても、(被災地の)外からやってきて外へ帰っていった。言葉も出ない」と無念さを語った。黄川田氏は東日本大震災で、家族や秘書を亡くしている。
【25】 民進党のネクスト復興大臣を務める金子恵美衆議院議員(福島1区)は、「復興庁のトップは総理大臣。それをサポートするのが復興担当大臣のはずなのに、足を引っ張っていた」とこれまでの復興担当大臣人事を批判しつつ、「吉野正芳新大臣就任は、地元では評価する声もある。初めからそういう人事をすればよかったのに、どうしてしなかったのか」と疑問を呈した。
【26】 その後、彼らは今村氏の事務所を訪れ、今村氏に議員辞職と被災地でのお詫び行脚を求める「抗議文」を渡した。今村氏は不在だったが、秘書は神妙な表情でこれを受け取っている。
【27】 ボディブローのように効いてくる可能性
【28】 27日には衆議院と参議院で新大臣の所信表明のために復興特別委員会が開かれ、国会は正常化する。また連休明けの5月8日に、総理入りで衆議院予算委員会の集中審議が行われる予定だ。
【29】 今村氏の大臣辞任問題は、今後の政局に影響するのだろうか。このまま今村氏の大臣辞任問題は忘れ去られるのだろうか。そんなことにはならないだろう。そもそも2016年の参院選で、自民党は東北地方で秋田県選挙区は堅持したものの、青森県、岩手県、宮城県、山形県の各選挙区で議席を失った。また東京電力福島第一原子力発電所事故で多数の市町村が避難指示区域に指定された福島県では、現職の法務大臣であった岩城光英氏が敗退している。
【30】 強力な野党がいなくても、有権者は与党に反旗を翻すことがありうる。賢明な政党なら、その教訓を忘れるはずがない。現政権にとってボディブローのように効いてくる可能性が高そうだ。
「ボディブローの様に効いて欲しい、期待」だろ
どうなんだろうねぇ。「いつものパターン」である「失言から更迭劇」の大半は、私(ZERO)の経験からすると「ロクでもないイチャモン」なんだがね。(*1)今回の今村「前」復興相もまた然り。
そりゃ報じられる通り「実際に今村氏に対し怒っている被災者」ってのも、(多分)居るんだろうが、僅かばかりの冷静さと自制心があれば、今村「前」復興相の「問題発言」を、理解も寛容も出来ると思うんだがねぇ。
上掲記事①の「#東北でよかった」ハッシュタグに見る「変わった潮目」に、そんな「理解と寛容」が含まれている、事の方に、私(ZERO)は期待するぞ。
上掲記事②で安積 明子記者が期待するような「安倍政権への打撃」ではなく、ね。
<注記>
(*1) 典型的なのは田母神空幕長だな。