前記事より続く
端的に言って、教育勅語肯定は安倍政権の主張であるべきだし、それで国民主権に抵触するとも思わない
朝日新聞は「稲田大臣の資質を問う」と、実名を社説タイトルにしてまで「資質を問う」=「国会議員、防衛大臣としての資格に対し疑義を表明する」有様だし、毎日新聞は「教育勅語 国民主権と相いれない」と社説タイトルにしているから、「教育勅語は、憲法違反だ」と言わんばかり。
実際、教育勅語は戦前戦中を通じて唱えられながら、戦後国会にて否決されたモノなのであるが・・・虚心坦懐、上(前記事)に掲げた原文や口語訳に「肯定しただけで防衛大臣の資格に疑義を呈される」程の悪いことや、「国民主権に反する」よう事が、書いてあるだろうか。
確かに、勅語は天皇陛下の言葉だ。だが、現在の日本国憲法でも天皇陛下は日本の象徴であり、その天皇陛下のお言葉が少なくとも自動的に国民主権に反するなんて全く思えない。教育勅語を発せられたのは(建前上)明治天皇だから大日本帝国憲法下であるが、上に掲げたとおりその大日本帝国憲法で「神聖にして犯すべからず」天皇陛下が「咸其徳ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ(みなそのとくをいつにせんとこいねがう)」と、国民に命令ではなく、「お願い」する形を取っている。勅語であって勅命ではなく、明治天皇ご自身が自戒を含めて「天地神明に誓う」形を取っている。
「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ、以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」の一節が国家主義だとか軍国主義だとか言う説もあるらしいが、「万一の場合には、国のために身命を賭せ」と言うのは、少なくとも「あり得る主張」であるし、「なければ困る主張」でもある。第一、防衛大臣や首相はそれを自衛隊三軍に命じるべき立場にある。
だと言うのに、上掲①朝日社説はパラグラフ【7】にて
①1> いざという時には天皇に命を捧げよ――。それこそが教育勅語の「核」にほかならない。
として、批難しているんだから、あきれる他ないな。
「日本は平和主義ですから、万一の場合も自衛隊三軍はさっさと安全地帯に逃げてください。」と主張し、命じる防衛大臣とは、朝日新聞のお好みであろうし、左様な歴代防衛庁長官/防衛大臣にも心当たりはあるし、我が国を侵略しようと虎視眈々と狙う外国からしたら大歓迎だろうが、そりゃ戦争誘因であり、」日本国民としては看過できんぞ。
上掲②パラグラフ【10】~【11】で毎日新聞社説はこの「天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」を「(永遠の皇位)を助けよ」と「意訳」し、「これが教育勅語の本質だ」と断じ、以て「国民主権に反する(タイトル)」と主張している。
ああ、左様に直接「文章として書いて」は居ないな。だが、タイトルを含めて「妥当な推論」でそうなる。
現行(あの前文や9条までも含んでいる)日本国憲法においても、天皇陛下は国の象徴だ。「皇運ヲ扶翼スベシ」とは「我が国の安泰を図れ」と同義と言う解釈も、少なくともあり得ように。
言い換えれば、「教育勅語は21世紀の今日でも通用する」と宣するのに、何の遠慮が要るモノか。それこそ、天地俯仰に恥ずるところは在るまい。
正に、「之ヲ古今ニ通シテ謬ラス、之ヲ中外ニ施シテ悖ラス」「昔も今も変わぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国で行っても、間違いのない道」であろうが。
正に、「之ヲ古今ニ通シテ謬ラス、之ヲ中外ニ施シテ悖ラス」「昔も今も変わぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国で行っても、間違いのない道」であろうが。