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 周知の事実だが、支那大陸発祥の表意文字「漢字」と言う奴は、その伝播力並々ならぬものがあり、極東アジアは「漢字によって一時期席巻された」と言っても過言では無いくらい。その背景には当時としては先進的な法制度官僚制度などの文化力があったのだろうと、私(ZERO)の様な「歴史好きの素人」にも容易に推定出来る。

 尤も、「極東アジアを一時期席巻した漢字」だからと言って、21世紀の今日「同じ文字を使い、筆談ならば意味が通る」などと思うと相当に間違いであろう。殊に、朝鮮半島は戦後のある時期から「ウリナラハングル万歳原理主義」に陥って漢字を追放してしまったから(*1)、「なまじっか、漢字を使うと妙な事になる」事もある。
 
 下掲する中央日報記事なんてのも、「漢字を使うが故に起こった妙な事」と、言えそうだ。


<注記>

(*1) それを言うなら漢字発祥の地にある中国共産党支配下の中華人民共和国は、「簡字」なるニュースピークを普及させて、従来の漢字をやはり追放しているのだが。 




【中央日報】【時視各角】「車壁」に遮られた国、大韓民国  

2016年09月27日13時05分  

[ 中央日報/中央日報日本語版]

【1】 農民のペク・ナムギさん(69)が日曜日の午後に死亡した。ペクさんが警察の放水砲を浴びて昏睡状態に陥ってから317日間も集中治療室に現れなかった警察は、ペクさんが危篤という便りに病院を取り囲んだ。目的は剖検だった。事件当時の映像と診療記録があるが、あえて遺体をのぞく理由は何だろうか。

【2】 実際それほど驚くことでもない。12日に国会公聴会で姜信明(カン・シンミョン)前警察庁長官はペクさんに関連してこのように話した。「人が負傷したり死亡したからといって無条件に謝罪するのは適切でない」。警察力によって生死の狭間をさまよっていた人に最小限の礼儀を示そうとする気持ちは感じられない。

【3】 注目すべきことはペクさんが倒れた昨年11月の集会当時の警察指揮責任者(姜前庁長、具恩洙前ソウル警察庁長官)の面々だ。偶然にも2人とも青瓦台(チョンワデ、大統領府)社会安全秘書官(旧治安秘書官)を務めた。集会当時、その秘書官の地位にはイ・チョルソン現警察庁長官がいた。

【4】 私は青瓦台秘書官経歴者が警察の首脳部を掌握したのがペクさんの死と無関係ではないと信じる。青瓦台で大統領と首席秘書官らの指示に基づいて動いた人を、青瓦台を出てから8、9カ月後に警察のトップに座らせたのは、警察組織の政治的中立性を無視するものだ。青瓦台の一言一言に踊らされるしかない。

【5】 デモがいくら過激だとしても放水砲を人の頭部に執拗に直射するのはあり得ないことだ。この人たちにとってデモ隊の青瓦台方面への行進は「何があっても阻止しなければいけない」絶体絶命の問題だったのでは。また、車壁を突き破られるのは深刻な危機だったのでは。検察がペク氏事件の捜査に消極的だった理由もその辺りにあるのかもしれない。

【6】 憲法が集会の自由を保障する理由は、市民の意見と主張を時々刻々と国政に反映するためだ。投票する時だけ意見を明らかにし、投票しない時は「黙ってろ」というのは憲法違反だ。集会とデモが安全に行われるよう保護するのは警察の任務だ。ペクさんの事件は、人権と憲法でなく車壁のイデオロギーが警察首脳部の精神世界を支配していることを見せている。

【7】  車壁は消えなかった。いま韓国社会は見えない車壁に遮られている。金曜日の国会では金在水(キム・ジェス)農林畜産食品部長官解任建議案の通過を防ぐために黄教安(ファン・ギョアン)首相と長官らが史上初めて国務委員フィリバスター(議事妨害)をした。鄭鎮碩(チョン・ジンソク)セヌリ党院内代表は「食事を取れるよう30分だけ欲しい」として会議の中断を叫んだ。

【8】 自分たちの腹が減れば国民の空腹も知らなければいけない。道路で断食を続けているセウォル号特調委と遺族、非正規職労働者はなぜ目に入らないのか。野党の解任建議案が間違っているのなら論理とファクトで反論するべきだった。昨日の李貞鉉(イ・ジョンヒョン)代表の「無期限断食座り込み」ニュースは「苛虐的な作家が書いたコメディー」という映画のセリフ(『カフェ・ソサエティ』)を思い出させる。

【9】 メッセージははっきりしている。「大統領一人だけを眺めて仕事をしなさい。そうすればいかなることがあっても保護する」。その過程で人間に対する共感は、市民に対する公職者の義務は、個人の良心や所信・論理などは、あってもなくても同じだ。「秘線人物」疑惑が雨後の筍のような状況でも「流言飛語依法措置」(黄首相)という車壁だけ高くしている。

【10】 認めよう。金在水長官と側近にとって朴槿恵(パク・クネ)大統領は良いボスだ。しかし大韓民国の大統領は国務委員、与党議員のボスを越えて、国民と心で疎通するリーダーでなければいけない。大統領が憂慮する「非常事態」を克服する力は市民の心から出る。国家権力で命を失った人に対する哀悼から表すことを願う。

【11】 最近ぞっとするのは非常識的なことが正常のように感じられるという事実だ。朴槿恵時代のニューノーマル(新しい基準)、新常態(新しい状態)という虚しい冗談が行き来する。車壁が作り出した錯視にすぎない。市民の共感を受けられない車壁は崩れるものだ。
  クォン・ソクチョン論説委員



「放水砲」ってのも、どうかと思ったが・・・・


 いや、まあ、上掲中央日報コラム(多分)【時事各角】の主張や論旨は、とりあえず置こう。あれこれ言いたい事突っ込みたい所妙な所アホな所、種々あるが、上掲中央日報コラムに書かれた「日本語」に絞ろう。

 タイトルにもした通り、上掲中央日報コラムにもある車壁」ってのは、日本語かぁ?
 
 意味は、表意文字である漢字の霊験あらたかで大凡判るし、上掲コラムを読めば前後関係から「車で作った壁」であって「車の外板では無い」と判る。どうも、デモ隊の青瓦台(韓国大統領府)方向への「進出」を阻止するために作られた、警備車両によるバリケードの事らしい、と判る。まあ、上掲中央日報コラムの後段及びタイトルでは、転じて比喩的な意味で「現政権を守る防壁」の意で使われている様だが。

 が、それは、上掲中央日報コラムによる前後関係と「車壁」と言う表意文字・漢字表現のため、「読み取れる」のである。つまりは「”車壁”何て日本語は無い」と言うべきだろう。

 上掲中央日報コラムが、(多分)ハングルで書かれた中央日報コラムを「日本語に訳して提供している」心算であるならば(*1)、少なくとも「日本語でなければならない」だろう。主張・論旨・主旨に関係なく。どんなハングルを日本語訳したのか知らないが(*2)、、ちゃんと日本語訳して欲しいもんだ。

 それを言うなら、章題にもした放水砲」ってのもどうかとは思ったんだが、こちらは「放水銃の大きいの」と言う事で、日本語版ウィキペディアにもある日本語だった。

 って事は、上掲中央日報コラムを日本語に翻訳した者(多分、中央日報記者)は、用語についてロクにネットすら使わずに翻訳した、って事だ。

 朝鮮紙の「日本語が酷い」のは、中央日報に限った事ではないがね。

 それを言うならば、上掲中央日報コラムが「酷い」のは、「車壁」何て日本語に限った話、ではないがね。

 

<注記>

(*1) ハナッから「そんな心算はない」可能性が、相応にあるが。
 ウリたちの偉大なるハングルで書かれた記事を、イルポンのジョッパリどもにも読めるようにしたやったニダ。ありがたく思えニダ。って可能性も、少なくとも視野に入れるべきだろう。 

(*2) 想像するに、韓国語・朝鮮語に「車壁」に相当する表音文字・ハングル表現があり、そのハングル表現を「漢字に直した」為に斯様な表現となった、のではなかろうか。
 だとしたら、それは「韓国語の漢字表記」ではあっても「一般的には、日本語では無い」。偶々「日本語の漢字表記と一致する」事があり、その場合が「多い」としても、だ。