応援いただけるならば、クリックを⇒ https://www.blogmura.com/

 えーっと…弊ブログも随分中身の無い社説、薄っぺらな社説を取り上げ、槍玉に挙げて来たけれど、こいつはまた新記録だな…

 社説だぞ。「新聞社の、新聞社としての主張」だぞ。新聞社の「顔」かどうかは兎も角、「新聞社の看板を背負っての主張」ではあろうに…その「新聞社」が、例え「半島の有力紙」でしかない「朝鮮日報」であろうとも。

 ま、「朝鮮日報」とは、思いっきり軽そうな「看板」では、あるけれど。


【朝鮮日報社説】閑古鳥鳴く韓国の免税店、対策急げ 


【1】 昨年末、ソウル市竜山区にオープンした「新羅アイパーク免税店」の駐車場には、白昼でも中国人観光客を乗せてきたバスが2-3台止まっているだけだ。化粧品売り場にまばらに客の姿が見えるだけで、ブランド品や衣料の売り場には人影が見当たらない。汝矣島に開業した「ハンファギャラリー」も事情は似ている。

【2】 政府が蚕室のロッテワールドタワーとSKウォーカーヒルの免税店を閉店させる一方、新たに免許を発給した免税店2カ所も不振を免れずにいる。コンセプトがはっきりしない上、免許期間が5年と短く、海外ブランドが出店を渋ったことなどが原因だ。こういう状況を招くために、これまで中国人客で混雑していた既存の免税店をわざわざ閉店させたというのか。

【3】 昨年外国人による韓国の免税店での購入金額は1人当たり200ドルで、前年に比べ15%減少したという。中東呼吸器症候群(MERS)による影響もあったが、韓国式の免税店事業が中国、日本などの追い上げに遭っているとの指摘もある。免税店が2万カ所以上ある日本は、韓国をモデルにした大型免税店を東京都心にオープンする予定のほか、中国も国際空港13カ所や陸路国境6カ所の計19カ所に免税店を設ける計画だという。

【4】 韓国政府は速やかに時代錯誤的な「5年ルール」ではなく、免税店事業の市場拡大を目指す新法案を取りまとめ、国会に提出する必要がある。誰でも目税店事業に参入できるようにし、優良事業者は期限に関係なく、事業を継続できるように規制を緩和すべきだ。

この日本語で、給料貰える…朝鮮日報記者とは、気楽な稼業と来たモンだな。


 さて、如何だろうか。
 
 先ず第一に、日本語がヒドイね。そりゃこの日本語は、朝鮮日報記者が書いたか、ひょっとしたらバイト学生か誰かが翻訳したモノ、なのであろうけれど。また、ネット上に無料大公開している文章であるから「酷い日本語」であっても、文句を言う筋合いではないけれど、

1> 誰でも目税店事業に参入できるようにし、  【パラグラフ4】

「目税店」は、多分、恐らく、きっと、「免税店」の誤記だろう。ハングルが表音文字で、ハングルオンリーにして漢字を忘却土に叩っ込んでしまった(*1)半島らしい「誤記」ではあるが、この日本語表記を推敲したり校正したりするデスクなりなんなりは…半島じゃぁ、居ないのかも知れないな。或いは、「原文となったであろうハングルで推敲・校正し、日本語訳は任せっ放し」とか。朝鮮日報あたりじゃ、ありそう…と言うより、上記の様な誤記を見逃すようでは「きっとそうに違いない」と「確信」してしまうぞ。


<注記>

(*1) そのくせ、言語は相当部分漢字・漢語の影響下にある 



日本語訳より、酷い主張


  さはさりながら…誤記・誤訳なんてのは、ある意味「些事」だ。いやしくも社説であり、「新聞社としての主張」なのであるから、評価対象とすべきはその「主張」そのものである。

 が…上掲朝鮮日報社説の「主張」と来た日には、誤記・誤訳に輪をかけて酷くないか。
 
 日本語にして800字足らず。パラグラフにして四つ。社説としてはかなり短い方だろう。日本の新聞だと社説は大凡1000字(*1)だ。

 無論、評価の対象たるべき「主張」は「字数」でも「パラグラフ数」とも直接の関係は無い。のだが・・・

 【パラグラフ1】は「韓国免税店の惨状」である。「客の少なさ」を描写している、のみである。
 
 【パラグラフ2】は【パラグラフ1】の「韓国免税店の惨状」を招いた「韓国政府批判」である。どうやら、「既存の免税店から免税許可を取り上げ、新規の免税店に免税許可を与えたから、免税店に客が来なくなった」と言いたい、らしい。それは、上掲社説タイトルや、最後の【パラグラフ4】、それに相応に「行間を読む」事をしないと判らないが。まあ、「行間まで読めば」判ることだろう。(*2)

 【パラグラフ3】「日本&中国免税店の脅威」を訴える。「外国人による韓国の免税店での一人当たり購入金額の減少」も「日本&中国免税店の性もあるニダ!」ってこと、らしい。「韓国式の免税店事業」だの「韓国をモデルにした大型免税店」だのの表記に、「悔しいニダ」と言う「恨」が見えるのは、私(ZERO)の気のせいだろうか。まあ、何でもかんでもウリジナル「半島起源」を主張する韓国の事だから、「韓国式免税店」ったって話半分ぐらいにしか聞こえないが。大体、「起源・ウリジナル」を主張するならば、何だって今は上掲【パラグラフ1】の通り「閑古鳥が鳴く惨状」を呈しているのか、それこそじっくり考えるべきであろうに。「韓国政府の無策」をなじる前に、な。
 
 【パラグラフ4】は、ここで漸くタイトルと、【パラグラフ4】ともつながる「新聞社としての主張」が出て来て、「韓国政府は、免税店免許法を変えろ!」である。その要点は、

 ①免税店免許を5年ごとに更新する必要がある(らしい)「5年ルール」の廃止
 
 ②免税店免許の広範な発行(*3)
 
 ③優良免税店には、免税店免許期限を廃止(*4)と言う事らしい。
上記①~③も、ある程度上掲【パラグラフ4】の「行間を読む」事をしないと理解できないが。(*5)
 
 上記の通り、【パラグラフ1】から【パラグラフ4】の4つのパラグラフで、一応「起承転結」となっておるし、「結」に当たる【パラグラフ4】も上掲社説タイトルも「(韓国政府は)対策急げ」にもつながる「韓国政府は、免税店免許法を変えろ!」と言う主張であり、「タイトルからして主張が明白」とはちょっと言いかねるが(*6)「明確」ではあろう。

 問題は…その「明確な主張」を「読み取る」のに相応に行間を読まねばならないこと、ではなく、その「明確な主張」に至る【パラグラフ1】~【パラグラフ3】が、「主張の補強に殆ど資していない」ことである。「起承転結」と言う伝統的な論理構成にも拘らず、だ。

 【パラグラフ1】「韓国免税店の惨状」の原因が、「韓国政府の免税店免許法制」にあるのならば(*7)、【パラグラフ3】「日本&中国免税店の脅威」少なくとも「支配的要因ではない」筈だ。即ち【パラグラフ3】「日本&中国免税店の脅威」は「無駄なパラグラフ」とも言い得る。これを抜いてしまうと「起承転結」の構成が成り立たないのだが。

 【パラグラフ2】、【パラグラフ1】「韓国免税店の惨状」と、結論たる「韓国政府の免税店免許法改正案」上記①~③を結ぶ「論拠」たりうる、筈だが、酷く説得力が無い。「韓国政府が現行”5年ルール”に基づいて”優良免税店”から免税免許を取り上げた」のが事実としても、今さら上記①~③の通り「免税店免許法改正」した処で「優良免税店が再び免税店を出店する」とは限るまいし、その結果「閑古鳥の鳴いていた韓国免税店に活気が戻る」とはもっと限らない。

 「兎に角、韓国政府が悪いニダ!」と言う主張とも読める…と言うより、それ以上の事は殆ど言っていない。日本語にして900字に足らないほどの短い社説とは言え、随分酷くないか。

 まあ、「半島の新聞」では「ままあること」の様ではあるが。


<注記>

(*1) パラグラフ数は、下手すると20近かったりする。 

(*2) って事は、「文言として書かれている事以外は、主張されていない」とする、文言教条主義者の誰かさんには「きっと読めないだろう」ことでもある。 

(*3) 「誰でも目税店事業に参入できるようにし」と「文言として書いている」のだから、「目税店」は「免税店」の誤記であると仮定すれば、斯様な主張となる、筈である。 

(*4) 「優良事業者は期限に関係なく、事業を継続できるように規制を緩和」と「文言として書いている」のだから、少なくとも「優良事業者=優良免税店に関する限り、免税店免許を無期限にしろ」と言う主張、の筈である。 

(*5) って事は、「文言として書かれている事以外は、主張されていない」とする、文言教条主義者の(以下同文) 

(*6) 上掲社説タイトルは、「韓国政府」とも「免税店免許法」とも言わず、タダ「対策急げ」である。 

(*7) その様に、上掲社説タイトル及び【パラグラフ4】は主張しているようなのだが。