応援いただけるならば、クリックを⇒ https://www.blogmura.com/
 
 俗に、「犬が人を噛んでもニュースにはならない。人が犬を噛んだら、ニュースだ。」と言う。ニュース・報道と言うものは「全ての事実を伝える」のが、少なくともある種の理想であろうが、実際には新聞の紙面もニュース番組の放映時間も有限であるから、「事実の一部を切り取って伝える」事しか出来ない。となれば、売れる事、人目を引く事、新奇な事、珍しい事は「ニュースになり、報道される」が、当たり前の事、当然のことは「ニュースにならず、報道されない」事になる。

 であるならば…琉球新報のこの記事は、どう考えるべきなんだろうね。

【琉球新報】米兵、国頭の車道脇で銃構える 通行の市民が確認


l2016年3月23日 05:02    一般車両も通行する道路沿いで訓練中、うつぶせになり、銃を構える米兵=20日午後5時半ごろ、国頭村安波(高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会提供)

【1】 【国頭】20日午後5時半ごろ、米軍北部訓練場のLZ4地区に近い国頭村安波の村環境教育センター「やんばる学びの森」から県道2号へとつながる車道の脇で、米兵が銃を構えて訓練していたことが22日分かった。付近を通行した市民が確認した。兵士はうつぶせになり、道路と平行方向に銃の照準を合わせていたという。国頭村によると、道路は安波ダムを建設した当時に整備された。村道ではなく、管理者や米軍への提供区域内かどうかなどは確認できていない。

【2】 目撃した高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会の仲村渠政彦共同代表は「訓練の中を通る感じで(*1)、ものものしく怖かった」と述べ、一般車両が通行する道での訓練に疑問を示した。

【3】  訓練は毎回、約1週間前には沖縄防衛局から村へ通知されているが、道路使用など具体的な内容は含まれていないという。

【4】  22日には同村に住民から、LZ4付近で訓練の銃声が聞こえるとの問い合わせもあった。防衛局は同日、村に「非実弾射撃訓練であり、空砲を使用している」と説明した。

 
 

<注記>

(*1) 「訓練の中を通ってる」のですが、何か? 



Any Trouble BOY?



 大凡700字となる上掲琉球新報記事から、「報じている事実」を抽出するならば、以下の一文であろう。

1〉国頭村安波の村環境教育センター「やんばる学びの森」から県道2号へとつながる車道の脇で、
2〉米兵が銃を構えて訓練していた

 で、「米兵」と一言で言っても陸海空三軍何れの兵かも判らないし、パイロットや運転手、整備兵だって「米兵」なのだが、多数派なのは当然「陸軍の歩兵」である。記事に添付された写真の「米兵」も、デザート迷彩の服とフリッツヘルメットと言う服装を以ってこれを裏書きして居る。
 
 近代以降の歩兵が銃を持っているのは当たり前(*1)で、写真の「米兵」もM4カービンらしき銃=軍用自動小銃を構えている。写真で見ると銃口はどうやら異物除けの赤いテープらしきもの(*2)が見えるし、それ以上に「右手人差し指はまっすぐ伸ばしてトリガーガードに入れてさえもいない」事も見て取れる。

3〉防衛局は同日、村に「非実弾射撃訓練であり、空砲を使用している」と説明した。

と言う上掲記事末尾の記述(*3)を、この「赤いテープか何かの異物除け」は裏書している(*4)。

 また、
 
4〉 兵士はうつぶせになり、道路と平行方向に銃の照準を合わせていたという。

と上掲記事にあり、証拠物件Aたる上掲記事写真からも「道路と平行方向に銃の照準を合わせていた」事が看取出来るから、「道路と交差する方向に銃口を向けて、”通行車両に銃口を向けたぁぁぁぁぁ!”なんて批難を受けることが無いよう、配慮している」事も判る(*5)。

5〉 村道ではなく、管理者や米軍への提供区域内かどうかなどは確認できていない。

6〉 訓練は毎回、約1週間前には沖縄防衛局から村へ通知されているが、
7〉道路使用など具体的な内容は含まれていないという。

とも上掲記事は報じているから、「米軍への提供区域外で訓練しているぅぅぅぅぅ!」とも、「必要な通知が無いまま訓練されたぁぁっ!」とも批難できない、と言う事だ。ああ、無論、これらは上掲琉球新報記事を、読んで、理解して、解釈すると言う、「文言として書かれていないことは、主張されていない」と信じる文言教条主義者(の誰かさん)には出来ない芸当であるが、普通の知性を持つ人間ならば十分可能な事であり、普通は異論も出なささそうな処だろう(*6)。

 であるならば、上掲琉球新報記事で「銃を持つ米兵」を批難する根拠は、
 
8〉 「訓練の中を通る感じで、ものものしく怖かった」と述べ、
9〉一般車両が通行する道での訓練に疑問を示した。

だけ。それも、「高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会の仲村渠政彦共同代表」の発言並びに写真提供とあっては、「ものものしく怖かった」と言うのも大いに割り引く必要があろう。

 多分、「高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会の仲村渠政彦共同代表」は、「米兵が銃を肩にかけて立哨していた」だけでも、同じ論理で「ものものしく怖かった」と言いそうだ。要は米兵・米軍を批難したいだけであろうと、相当に確信を以って断言できてしまう。

 「市民の平和な生活を破る米兵の訓練!」とでも記事にしたかったのだろうが、
 
10〉 道路は安波ダムを建設した当時に整備された。

って事は、恐らくは相当な田舎道。その道端で射撃姿勢を取る米兵を「激写」した上掲記事写真を提供され、高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会の仲村渠政彦共同代表の口車に乗って「犬が人を噛んだ」記事書くモノだから、斯様な惨状に陥っているんじゃないのか、琉球新報。

 ま、自業自得と言うべきだがな。


<注記>

(*1) 即ち、「歩兵が銃を持っている」は「犬が人を噛んだ」と同じぐらい「ニュースにならない」、筈である。 

(*2) コンドームを使う事もあるそうだが、写真からはそこまでは判らない。 

(*3) 「どうせ嘘に違いない。本当は実弾を発砲していたんだろう。」と言う文字が、行間から読めて仕方ないんだが・・・ 

(*4) 実弾を発射したら、この異物除けには銃弾による穴が開いて、以降「異物除け」にならなくなる。当たり前だな。 

(*5) 逆に「道路と交差する方向に銃口を向けている証拠写真」だった日には、号外・一面トップとは言わないまでも、もっと盛大な記事にしただろう。琉球新報なら。ああ、沖縄タイムスでも、大差はないぞ。 

(*6) つまり、「誰かさん」は、「普通では無い」…と言うより、キチガイだな。