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 弊ブログには相応の数の「半島蔑視記事」がある。「朝鮮人は皆気違いじゃなかろうか」と言う意味のフレーズも、何度か書いた覚えがある。実際、北朝鮮は問題外としても、曲がりなりにも西側自由主義諸国に属するとされる韓国の新聞記事や社説は、時に実に酷いモノであり、その「酷さ」が格好の弊ブログネタになって来たのである。

 が…それにしてもこの「大学教授の寄稿」ってのは、酷過ぎないか。

【朝鮮日報寄稿】日本の侵略に抗議する中国がチベットを抑圧する理由   

【1】 歴史は繰り返されるのか。この質問に対する筆者の答えは「そんなことはない」だ。技術革新、経験の蓄積により、歴史は休むことなく新たな段階へと進んでいる。旧韓末の朝鮮と21世紀の大韓民国では、直面している状況は明らかに異なる。「中国が前近代と同じく世界的な大国になり、現在の大国・米国とG2(主要2カ国)の構図をなすだろう」というような主張は、その間に人類が経験した進歩と変化を無視し、歴史を機械的に理解するところから出た誤りだ。かつて日本に侵略され、被害者意識を主張する中華人民共和国が、なぜモンゴル・チベット・ウイグルを抑圧的に統治しているのかを理解するためには、歴史を振り返らなければならない。

【2】 漢族を中心にして歴史を見ると、元を建国したモンゴル人や清をつくった満州人はいずれも漢族と同化し、その遺産は全て中華民族のものになった―と考えがちだ。しかし元が滅びた後も、モンゴル人は18世紀半ばまでユーラシア中央部で強い勢力を維持していた。清は、こうしたモンゴルの勢力と満州人が連合してつくった国だ。清はモンゴルの勢力を全て自国に引き入れるため苦心し、これに抵抗する勢力は全滅させた。モンゴル・チベット・ウイグルは全てこうしたプロセスを経て、中国の領域へと編入された。中国は現在「既に皆『漢化』された」と主張することで、国が分裂する余地をなくそうとしている。

【3】 現代中国のこうした矛盾がどこに由来するのかを理解する上で役に立つ本が、イェール大学のピーター・パーデュー教授の書いた『中国の西征』だ。この分厚い本の序論と第1部を読むだけでも、現在の東アジアの秩序がどこから出発したのか、よく分かる。

【4】 人文学は、人々に慰めをもたらしたり、リーダーシップを教えたりするために存在するものではない。今日の世界がどのようなプロセスを経てこうした姿を備えるようになったのか、説明しようとする学問だ。人文学者も、こうした変化を説明するため、研究結果を生産し続けてきた。新たな経営学理論を習得するため努力するように、われわれの人文学の知識も周期的にアップデートするため努力する必要がある。

金時徳(キム・シドク)ソウル大学奎章閣韓国学研究院教授


【問題】上掲朝鮮日報寄稿記事の「言いたい事」は何か?



【解答案1】「人文科学は、現代世界の成り立ちを説明する学問だ。」

 上掲朝鮮日報記事では人文学」としているが、これは朝鮮語かも知れないが、日本語では無い。ひょっとして中国語ないし漢語である可能性はあるが、日本語では無いのだから、「人文学」では「日本語に翻訳」した事になるまい。

 さはさりながら、左様な「翻訳の稚拙さ」何ぞ吹き飛ばすような大欠陥を上掲「朝鮮日報寄稿記事」は含んでいる、と私(ZERO)には思えるのだが、読者諸兄はお判りだろうか。

【答え】「上記【解答案1】は、全て【パラグラフ4】に依っており、【パラグラフ1】から【パラグラフ3】までが全く関係ない。」

 つまり、上記【解答案1】が「正解」であるならば、上掲朝鮮日報寄稿記事は【パラグラフ4】だけで必要にして充分であり、「【パラグラフ1】から【パラグラフ3】までは、全く無意味である。と言う事になる…冗漫と言うさえ、阿呆らしいほどに。

 つぶさに見ると、上掲朝鮮日報寄稿記事の【パラグラフ1】から【パラグラフ4】は、一応「起承転結」の構成となっている。だが、タイトルにもある「中国がチベットを抑圧する理由」に直接かかわるのは、「起承」に当たる【パラグラフ1】と【パラグラフ2】だけで、「転」に当たる【パラグラフ3】で急に『中国の西征』なる「聖典」が登場する。しかも、タイトルにもある「中国がチベットを抑圧する理由」に対する「答え」はこの【パラグラフ3】にしかなく。なおかつ・・・

1〉 この分厚い本の序論と第1部を読むだけでも、
2〉現在の東アジアの秩序がどこから出発したのか、よく分かる。

としか書いていない。つまりは「『中国の西征』を読め」でしかない。ああ、無論、「直接文字として書いてある」訳では無い(*1)が、何とも羊頭狗肉な話…と言うか、「羊頭のみで、狗肉すらない」と言うべきではないか。

 で、一応「結」であり結論となっている【パラグラフ4】で縷々述べているのが、上記【解答案1】でしかない。【パラグラフ1】から【パラグラフ2】で「現代世界の成り立ち」の一例として「中国の領土拡大」=『中国の西征』を挙げている、と一応解釈できるが、上記【解答案1】を言うために、「日本の侵略に抗議する中国がチベットを抑圧する理由」と銘打ち、『中国の西征』なる著作を紹介し、殆ど「紹介だけしている」上掲朝鮮日報寄稿記事、なかんずく【パラグラフ1】から【パラグラフ3】までは、大の大人が書くような文章であろうか。

 それも、「ソウル大学奎章閣韓国学研究院教授 」などと仰々しい肩書をお持ちの「大の大人」が。蛇足ながら付け加えるならば「ソウル大学」と言えば旧帝大であり、「韓国の東大」と言っても過言では無い、韓国の最高学府だ(*2)。

 そのソウル大学奎章閣韓国学研究院教授殿、一部繰り返す、「教授殿」、韓国有数の大手新聞朝鮮日報に「寄稿」した記事が、上掲の通りである。

 その「ソウル大学奎章閣韓国学研究院教授殿の朝鮮日報への寄稿記事」の「言いたい事」は、私(ZERO)の解釈する処では上記【解答案1】「人文科学は、現代世界の成り立ちを説明する学問だ。」だけ。この主張そのものは、「それは、人文科学のすべてではあるまい」とかいろいろ言いたい事はあるが、「一応の理屈」=「一理ではある」。

 が、上掲記事の通り、日本語にして約千字を費やして、たったこれだけの「一理」しか言っていない。
 
 救いと言えば、「寄稿記事なのだから、ノーギャラ=タダ(かも知れない)」と言う事だけだ。

 ああ、もう一つ、上掲記事の「言いたい事」案がある/あり得る、な。

【解答案Z】「イェール大学のピーター・パーデュー教授の書いた『中国の西征』を読んだ。」

 ひょっとして、「本当に言いたい事」もしくは「言える事」は、こちらの【解答案Z】の方なのではなかろうか。

 だが、そうであれば、上掲朝鮮日報寄稿記事は「『中国の西征』の宣伝」でしかなく、書評にすらなっていない。

 こんな記事を、金払って読まされる方こそ良い面の皮だろうに。


<注記>

(*1) 弊ブログ恒例のこのギャグの意味は、星の歌さんまたはawamoriさんのブログを読めば、判る、筈である。 

(*2) 奎章閣ってのが、そのソウル大学でどの程度の地位にあるかは判らないが。
 「韓国学研究院」ってのもね。
 「韓国学」って時点で、相当胡散臭くなるが。