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前にも書き出しに使ったが、「確かな野党が必要です」とは、あろう事かあるまい事か「日本共産党の宣伝文句」。日本共産党は「確かな反対政党」でしかないが、「確かな野党」の必要性は、私(ZERO)とて認める処だ。ところが、我が国の野党どもと来たら、この体たらくだ。
【安保法案特別委採決】民主・岡田氏「情けない強行採決」 反対集会でヒートアップした野党党首の発言とは衆院特別委員会での安保関連法案が採決された後、国会周辺で行われる抗議活動。社民党の福島瑞穂参院議員(左)も登場した=15日午後、東京都千代田区(鴨川一也撮影)
【1】 安全保障関連法案が15日、衆院平和安全法制特別員会で可決されたことを受け、野党党首らは国会正門前で開かれた反対集会に参加した。民主党の岡田克也代表をはじめ野党党首らの主な発言は次の通り。
◇ 岡田氏【民1】「今日は本当にありがとうございます。皆さんの毎日、毎日の応援の中で、きょう安倍晋三総理は強行採決に追い込まれました。このまま審議を続けていたのでは、どんどん、どんどん、法案に対する反対の声が増える。そういう中で早く審議しないとまずいという誠に情けない中での今日の強行採決。皆さん、これからが本当の戦いの始まりです。国会の会期末まであと2カ月、しっかり戦い抜いていく中で、この憲法違反の安全保障法制、欠陥に追い込もうではありませんか。
【民2】 議論すればするほど、存立危機事態、曖昧。総理の答弁は二転三転している。こんな危ない法案認めるわけにはいかない。お互い力を合わせて、この間違った法案を撤回させ、憲法の平和主義をしっかり守り抜く。このため力を合わせようではありませんか」
社民党の吉田忠智党首【社1】「戦争法案廃案に向けて国会前に参加の皆さん、これまでの粘り強い行動に心から敬意を表します。憲法違反、そして議論すればするほど問題点が出てくる安倍総理自身が『国民の理解を進んでいない』。はっきり言っている。自公単独で強行採決をした(*1)。皆さんとともに強い怒りを持って抗議をしたいと思います。民意を踏みにじる暴挙だと、そんな生やさしいことではないと思いました。
【社2】 安倍総理は独裁者ではないのか。国民の反対の声をまともに聞こうともせず、強行採決したわけであります。先ほど私ども野党5党の党首が会談をして、16日の衆院本会議では戦争法案の採決には臨まない。そのことを確認し、今後一致結束して対応していくことも確認しました。みなさま方の粘り強い行動が、先ほど岡田代表からお話がありましたように与党単独での採決に追い込んだとも言えます。私たちの戦いはこれからが正念場です。
【社3】 参議院においても、もしかしたら強行採決をされて、参議院に送られたとしても、ここにいる皆さんの声をしっかり受け止めながら、それが一番大きな力です。そのことに確信を持ちながら、戦争法案廃案に向けて全力で行動していこうではありませんか。社民党も民主党や共産党、生活の党、維新の党の皆さんも同じ戦列に加わっていただいて、憲法9条を生かして守るんだと、切に願うみなさん方とともに戦う決意を申し上げてごあいさつに代えさせていただきます(*2)」
共産党の志位和夫委員長【共1】「きょう与党は単独で平和安全法案という名の戦争法案、委員会で採決を強行しました。皆さん、どんな世論調査を見ても5割以上の方が憲法違反と言っているじゃないですか。6割を超える皆さんが今国会での成立に反対しているじゃありませんか。8割を超える皆さんが政府が十分に説明していないと言っているじゃありませんか。皆さん、日本は主権在民の国ですよ。主権者は国民です。国民の多数が反対の声をあげている。この法案を国会で数を持っているからと言ってゴリ押しする権利は誰にもない(*3)。
【共2】 憲法9条に反するだけでなく、国民主権の大原則に反するものではないでしょうか。皆さん、国会審議を通じて、この法案、憲法に反する状態がはっきりしてまいりました。戦闘地域で兵站を行う。戦乱が続いている地域で治安活動を行う。そして、歴代半世紀の政権が憲法違反としてきた集団的自衛権を行使して、海外での戦争に乗り出す。どれもこれも憲法9条違反であることは明らかではないでしょうか。
【共3】 皆さん、立憲主義というのは憲法が政治権力を縛るというのが立憲主義です。政治権力が憲法が壊しはじめたら、独裁政治になるじゃありませんか。皆さん、独裁政治の道、専制政治の道、断固として拒否しようではありませんか。
【共4】 岡田代表もおっしゃられていましたが、空前の国民の戦いに安倍政権が追い詰められての結果です。彼の強さの結果ではない。皆さんに、この声に、追い詰められての結果です。採決を延ばせば延ばすほど、自分たちが孤立する。この思いに駆られて、皆さんに追い詰められて強行採決に逃げ込んだんです。だったら皆さん、追っかけていこうではありませんか。この国会を包囲して、若者が、女性が、お年寄りの方が憲法学者や研究者の方々が違憲の声を上げています。この声を総結集して、戦争法案を必ず廃案に追い込もうではありませんか。
【共5】 皆さんとスクラムを組んで頑張ることを約束して、あいさつとさせていただきます。頑張りましょう」
民主党の辻元清美氏【辻1】「きょうを安倍政権の終わりの始まりにしようじゃないですか、皆さん。きょうも答弁不十分、そしてこの間、特別委員会で審議してきましたけれど、すればするほど訳のわからない答弁ばかり出てくる。皆さん、ご存じですよね、この実態。
【辻2】 委員会では中谷元防衛大臣や岸田文雄外務大臣や、そして安倍総理が答弁に窮して、答弁できなくなって、100回以上委員会が止まったということを、皆さん、しっかりまわりに広めてください。きょうに至っても、安倍総理は自衛隊のリスクが下がるとか、上がるとかどっちやねん、はっきりせんかい!(*4)
【辻3】 そして私は中谷大臣に『ホルムズ海峡に自衛隊を出すのは専守防衛なのか』と問いました。答えは何いうてるかさっぱりわからん。これで採決ですか?
【辻4】 日本の皆さんの幸せと、そして安全を守る。存立危機事態から皆さんを守るんだと言っています。安倍総理そのものが日本の危機をもたらしているのではないでしょうか。そして、今は憲法の存立危機事態ではないですか。そして、国民の皆さんの声を聞かない国民主権の存立危機事態ではないですか。そして、日本が守ってきた、この平和主義を根底から崩そうとしている存立危機事態ではないですか。
【辻5】 これを皆さんと一緒に安倍政権にさらに声を大きくして突きつけていきたいと思います。野党一致結束して頑張ってまいります。ほんまに頑張りましょう」
共産党の赤嶺政賢氏
【赤1】 「きょうの特別委員会、強行採決が行われましたが、最後の質問者が私でありました。昨日の理事会では委員長が職権で、きょうの委員会の質疑を終結し、討論を行い、採決したいとの提案がありましたが、きょうの委員会は質疑を終える委員会では絶対ない。質疑を継続するための委員会であるとし、論戦に臨みました。この論戦の中で、安倍首相、国民の理解を得られていないことを自らが認めました。
【赤2】 また、先ほどの民主党の辻元さんと一緒に防衛省のイラクの活動の黒塗りの資料、法案審議のためにはぜひとも必要であり、全面開示をした文書を持ってくるべきだと要求し、追い詰められた委員長は委員長の責任で提出するといいましたが、この資料が私たちの手元に届いたのは、強行採決が終わってから数時間たってからです。
【赤3】 航空自衛隊のイラクでの活動のグラフは全く公開されておりません。非戦闘地域をなくしたのは、この間の自衛隊の海外活動の成果と教訓の上に立って、その教訓そのものが国会議員に明らかにできないで、法案を審議しろというのは全く無理な話ではないではありませんか。政府の法案がいかに乱暴か、次々と明らかになってきました。こういう中で追い詰められての強行採決。私たちはこの法案がいよいよ憲法違反であり、国民の理解を得られていないことを衆議院の審議ではっきりさせました。このことを国民に広げて、必ず廃案にしようではありませんか。日本の国が戦争できる国にならないようにともに頑張ろうではありませんか」--
<注釈>
(*1) 自民単独が強行採決できるほどの議席を有している事は、少なくとも一種の民意の反映である筈だがね。ああ、社民党が万年野党の弱小政党である事も、民意の反映だな。(*2) で、何するの?衆院の時のように院内デモ?それとも、国会放火でもするかね?(*3) これって、国会および議会制民主主義の否定だよねぇ。世論調査で法律が決まるなら、そりゃ、国会も議会制民主主義も要らないだろうけれど、そうすると貴方は国会議員ではいられないねぇ。(*4) 貴様は、「自衛隊は違憲だ!」って主張の総本山だろう。「自衛隊違憲論の総本山」が「自衛隊のリスクを論じる」とは、滅多ない様な奇観ではないか。
国会議員。それも野党とは言え政党の党首が、国会を否定している。違うかね?
安倍政権の進める一連の安保法案は、自民とよほど心変わりがない限り、今国会で成立する見込みである。中国共産党やら韓国やら、野党やらが何やら批判しているし、そこは神ならぬ身の人が為す事ゆえ、欠点・欠陥には事欠かない法案ではあろうが、「戦争法案」などと称して批難する野盗ども、もとい、野党どもの安保法案非難の理由は、大凡以下の諸点に尽きるようだ。上掲記事で安保法案衆院通過直後に、国会周囲にいた「安保法案反対」デモ隊に対し、民主党・社民党・共産党の党首や議員が発した発言にも、以下の諸点しか出て来ない(*1)。
①憲法違反である
②民意に反している
まず上記②「民意に反する」と言うのは、大いに疑問符がつく。上掲記事の各野党国会議員らは各種世論調査結果ないし「あらゆる世論調査結果」を引用して「安保法案反対は民意だ!」と断言公言している訳だが・・・衆院議席の過半数を自民党が占め、政権与党たる自公合わせて3分の2以上を占めている現状の議席数は「民意では無い」のかね?
上掲記事で共産党の志位委員長に至っては、
1〉 国民の多数が反対の声をあげている。
2〉この法案を国会で数を持っているからと言ってゴリ押しする権利は誰にもない
上掲記事で共産党の志位委員長に至っては、
1〉 国民の多数が反対の声をあげている。
2〉この法案を国会で数を持っているからと言ってゴリ押しする権利は誰にもない
とまで断言されて、「議席数よりも国民の声が優先する」と主張されている。(他に解釈のしようがあろうか?(*2) )突っ込みも入れたが、これは議会制民主主義および国会の否定以外のなんであろうか。更には、「議会制民主主義および国会の否定」を、曲がりなりにも政党の党首が主張するとは…ああ、共産党なら十分あり得るか。
なんにせよ、現行与党が「民意に反している」と言うならば、不信任案を出して解散総選挙を促すのが王道であろうが、「不信任」の「ふ」の字すらない。「どうせ通ることの無い不信任案」であろうが、それでも「ふ」の字すらないのは、それこそ世論調査で「安倍政権支持率は低下しているが、野党支持率はちっとも上がらないし、(低下してもなお)自民党支持率に全く太刀打ちできていない」からだろうと、推定出来る。
そんな我が邪推の正否は兎も角、野党としてやることが、院内デモと、院外の(当然議員では無い人間(*3)の)デモを激励するだけって、抵抗野党としてすら終わっているのではないか。「抵抗」すら真面に出来ず、「抵抗パフォーマンス」しているだけなのだから。
本来、野党が反対する法案に対して為す事は、その方案の欠陥不利点を審議を通じて審らかにし、論破説伏することだろう。野党のみならず、与党の議員も説得するだけの論理・説得力が求めれる…筈だ。それでこそ真面な法案審議となる。ただ徒に「審議時間」が累計され、「如何に審議させないか、審議時間を稼がせないかに汲々とする」国会審議では無く。
ひょっとすると、そんな「真面な国会審議」を妨げているのが、上記「野党の安保法案反対理由」①「憲法違反」なのかも知れない。「憲法違反」と言う錦の御旗を得て、「法案の不備を突こう」だの「欠陥を暴こう」だのの「七面倒くさいこと」はすっ飛ばしてタダ「憲法違反」と唱えていれば「良い」と考えているのかも知れない。ある種の知的怠慢だな。
だが、「憲法違反」なんて「安保法案反対理由」は、「日本国憲法なんてモノは、日本占領下にGHQが、”大日本帝国の骨も牙も抜いてしまおう”として強制した憲法である」と断じている国民に対しては全く説得力が無い。少なくとも安全保障に関する限り、「相当無理矢理解釈しないと自衛隊も自衛権も認め難い」現行日本国憲法は、「糞」である(*4)。そこまで断じる国民や国会議員や与党議員は少数派かも知れないが、「憲法違反」と言う錦の御旗もさして効果をあげていないからこその安保法案衆院通過であろう。今後も「憲法違反」と唱え続けた処で、今さらどんな効果があると思っているんだか。
ああ、「憲法9条は最大の抑止力」なんて、素面で言えてしまう社民党にしてみれば「憲法違反と唱えれば、絶大な御利益がある筈」なんだろうな。世論調査結果で自民党不支持率が支持率を上回ったのも、「”憲法違反!”と主張した御利益」なんだろうさ。
「現状認識は、戦術の第一歩。」なんだがね。
<注釈>
(*1) 辻本議員(民主党なんだ。やっぱりな。)の「政府の説明が曖昧だ」とか、共産党・赤嶺議員の「要求した資料が届かない」とかは、イチャモンや政府に対する非難ではあっても、安保法案に対する非難理由とは言えない。(*2) 「文字として書いてある」よなあ。ああ、発言だから「文書として提出はしていない」から「文字として書いて居ない」ことになるか。どうなんでしょうねぇ。アワモリさんhttp://blogs.yahoo.co.jp/awamori58
、星の旅さん。(*3) 「参院議員」と言う可能性はあるな。(*4) と私(ZERO)なら断じてしまう。