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偶には小ネタで。半島ネタだけど。
【朝鮮日報コラム】天才数学者ナッシュの戦略的思考と韓国外交「高難度外交」がぐらつく至極単純な理由ゲーム理論の基本は相手のすべてを知り均衡を見いだすこと日朝を知らなければ米中も知り得ず、結局自分のことも分からない
▲国際部=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)部長▲国際部=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)部長
【1】 「ナッシュ均衡」を証明した米国人の天才数学者ジョン・ナッシュ氏が23日、交通事故で死去した。俳優ラッセル・クロウは、「美しい知性がこの世を去った」と哀悼の意を表したという。ナッシュ氏が統合失調症を克服する過程は、2001年に『ビューティフル・マインド』という映画で公開された。この映画でジョン・ナッシュ役を演じたのがラッセル・クロウだ。だからこうした哀悼の言葉が出たのかもしれない。だが、実際にはナッシュ氏が確立したゲーム理論は美しさとは程遠い。
【2】 だからと言って、醜いというわけでもない。美醜や善悪といった感情の判断を排除し、相手を客観的に把握する所からゲーム理論は出発する。そうして相手の戦略を知り、自分の戦略を知ることから、どんなに難しいゲームでも戦略や解決方法が生まれるというのが理論の核心ではないだろうか。ここで言うゲームとは、スポーツ・経済・政治・外交を含むあらゆる分野の競争と調整過程を指す。
【3】 複数のゲームで「ナッシュ均衡」を探してみると、たびたび感心させられる。激怒せず、相手に客観的に相対することにより、弱者が勝者になることがあるからだ。大きな豚にエサを奪わた小さな豚が、指1本動かすことなく大きな豚よりも多くのエサを取る戦略モデルがその代表例だ。大きな豚の立場からは「豚のジレンマ」、小さなブタの立場からは「合理的な豚」モデルとも呼ばれている。
【4】 もちろん、学問のために極端なケースを想定したモデルなので、現実に適用するのは難しい。それでも私たちがこうしたゲーム理論に感心するのは、理論に込められた哲学のためではないかと思う。委縮せずに論理的に対処すれば弱者も強者に勝てること、力ばかりを信じて相手を侮れば強者も弱者に負けるかもしれないことを教えてくれるからだ。何千年もの歴史を経て会得したような警句を、いくつかの数字で証明する過程を追いながら、ナッシュ氏のような天才の頭脳を間接的に経験することも、ゲーム理論の面白さだろう。ナッシュ氏をはじめとするゲーム理論研究者たちが多数ノーベル賞を受賞していることも、冷たい理論の底に深く温かい教訓があるからかもしれない。そうした意味では「美しい知性」というラッセル・クロウの表現は妥当なようだ。
【5】 ゲーム理論は「すべてのことには相手がいる」という事実を直視することから始まる。「ナッシュ均衡」を見いだす時に相手の戦略をまず見るのもこのためだ。相手を思いやれということではない。相手の戦略を知ってから戦略を立てなければ自分が危うくなる、つまり「彼を知り己を知れば百戦あやうからず」だ。これを「戦略的思考」という。このような考え方でゲームをしていると、「弱者の勝利法」のように「長くするほど利益が大きい」(フォーク定理)、「関係を断てば利益も途絶える」(しっぺ返し戦略)、「強い武器は隠すほど良い」(混合戦略)など、当為的な教訓こそ現実において実用的な原理であることが分かる。戦略的思考でなく感情的行動をもって対応すれば必ず負けるということもこの理論を通じて悟ることができる。
【6】 私たちは毎日ゲームをしている。恋人たちは駆け引きし、商人は交渉し、企業は競争し、政党は政争をする。その結果により、人は泣き笑いし、企業は繁栄または衰退し、政党は浮き沈みする。そのたびに大騒ぎするが、長い目で見れば繰り返しであり、循環している。だが、失敗することが我々全体の将来に致命傷となる分野がある。外交だ。列強時代以降、韓国の外交は実に複雑かつ高難度なゲームとして繰り広げられてきた。それは逆説的にいえば、韓国の外交は国民の生存に最も重要でありながら、国民の関心からは最も遠い所にあったとも言える。相手や変数が多いために理解しにくいからだ。
【7】 しかし、応用は複雑でも原理は単純なのがゲーム理論の醍醐味(だいごみ)だという。ナッシュ氏が生前に確立した均衡の原理「互いにとって最良の戦略の接点」(ナッシュ均衡)に、私たちが立っているかどうかを模索するのは単純なことだ。「あらゆるゲームには均衡がある」ことを証明したナッシュ氏の理論は、私たちに「韓国の外交は北朝鮮とのゲームでどんな均衡を模索しているのか?」と問い掛ける。さらにさかのぼれば、すべての問い掛けは結局、「韓国の外交はあらゆる相手を知っているのか?」という所に行き着く。
【8】 ゲーム理論の基本は、相手全員の立場を考えることだ。韓国の北東アジア外交は米国と中国に加え、北朝鮮や日本まで絡んでいるスペクタクル・ゲームだ。北朝鮮を知らなければ中国が分からず、日本を知らなければ米国が分からない。結局は自分の座標を失い、全体の均衡が崩れる。均衡が崩れた時、どのような結果になるのか、韓国の歴史はそれを痛いほどに示している。生存のためなら相手が悪魔だとしても近づくのが戦略的思考だ。天才数学者ジョン・ナッシュが生きていたら、今の韓国にそう忠告していることだろう。国際部=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)部長朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
回りくどく屁理屈こねているが、要は「日本との関係を修復しよう」かね?ゴメンだね
大体、「勝つためには相手を知り、己を知り、感情的になってはいけない」なんて、天才数学者だのゲーム理論だの持ち出さないと判らない様な理屈かぁ?それも「朝鮮日報国際部部長」なんて御大層な肩書を持つ方が、日本語訳にして2400字以上になるような「コラム」として新聞紙面を占有するような(*1)。
【注釈】
(*1) ああ、ひょっとすると、新聞紙面上にはこのコラムが無く、電子版だけ、かも知れないが。