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 何度か繰り返しているが、「WSJ紙 + 日本人/日系人女性記者 = ダメ記事」シリーズなんて当ブログの記事は、ハナは「シリーズ化」する気なんか全く無かったのだ。偶々、肥田美佐子だか誰だかの記事を槍玉にあげて「WSJ紙 + 日本人/日系人女性記者 = ダメ記事」と揶揄したのが、その後も「WSJ紙 + 日本人/日系人女性記者」が「輝かしい実績を重ね続けている」が故に、記事もシリーズ化すれば、「WSJ紙 + 日本人/日系人女性記者 = ダメ記事」なる公式/定説/ジンクス/俗説/固定観念も確認・再確認・再々確認されて、今日に至っている。その過程で、「WSJ紙 + 日本人/日系人女性記者 ≠ ダメ記事」な事例も「発見」されている訳だが、未だ「定説を覆す」には至っていない。
 
 無論、ここで言う「ダメ記事」と言う評価に、私(ZERO)自身の「恣意的判断」が入って居る事は否めない。それでも、「私(ZERO)とは意見が異なるから、ダメ」とは「判定」しないよう、心がけてはいる。逆に言えば、仮に私(ZERO)と同意見であろうとも、論理・根拠・説得力などに欠陥がある記事に対しては「ダメ記事」と判定する、心算だ。
 
 さて、今回取り上げるのは…Toko Sekiguchii記者か。余り多くは期待できないが…

 
【WSJ】安倍首相、集団的自衛権「反対が強い」.
By TOKO SEKIGUCHI
http://realtime.wsj.com/japan/2014/05/27/%e5%ae%89%e5%80%8d%e9%a6%96%e7%9b%b8%e3%80%81%e9%9b%86%e5%9b%a3%e7%9a%84%e8%87%aa%e8%a1%9b%e6%a8%a9%e3%80%8c%e5%8f%8d%e5%af%be%e3%81%8c%e5%bc%b7%e3%81%84%e3%80%8d/?mod=WSJJP_hpp_RIGHTTopStoriesFirst
【1】集団的自衛権の必要性について具体例を示したパネルの横でインタビューに応じる安倍晋三首相
Ko Sasaki for The Wall Street Journal安倍晋三首相は、警戒心を抱く国民に対し、同盟国の防衛で自衛隊がより積極的な役割を果たす必要性を納得させるという困難な課題に直面している。

【2】 首相は23日に行われたウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、この問題について国民の理解を得ることは依然そう簡単ではないことを認めた。
 
【3】 首相は15日に行われたテレビの記者会見で、集団的自衛権の行使に対する国民の抵抗感を和らげようと、2つの具体例を用いてその必要性を説いた。

【4】 1つ目の例として、海外の紛争から逃げようとする日本人の赤ん坊と幼児、その母親を乗せた米国の救助船が敵国から攻撃を受けた場合を挙げた。この具体例をイラストにしたパネルには、日本の艦船から米国の救助船に向けて矢印が引かれ、その上に書かれた「防護」の文字に大きな×印が描かれていた。

【5】 2つ目の具体例を示したパネルには、海外で活動する日本人ボランティアスタッフが武装集団に攻撃されている一方で、国連平和維持活動(PKO)参加中の自衛隊部隊が何もせず立っている様子が描かれていた。

【6】 この2つのパネルで集団的自衛権の解釈が限定的に見えることについて、首相はインタビューで「われわれはこういうこともできないのだということを説明した」と答えた。

【7】 首相は常々、集団的自衛権の行使は米国との効果的同盟の維持に不可欠だと説明してきたが、自らの目標の達成には慎重に事を進める必要がある。

【8】 首相のタカ派支持基盤と米国は、日本を軍事アレルギーから解き放ち「普通の国」にするという自らの長年の目標を支持している。米国が世界の警察としての役割を後退させるなか、彼らは日本が防衛能力を強化することを期待している。

【9】 その一方で、平和主義的な連立パートナーや警戒感の強い国民とも向き合わねばならない。

【10】 「国民には理解しにくい課題であり、反対が強い」。首相はこう述べた。

【11】 日本経済新聞が26日に公表した世論調査結果では、47%が集団的自衛権の行使に反対と答え、賛成と答えた人は37%だった。毎日新聞が先週行った世論調査では、反対が54%、賛成が39%だった。

【12】 日本政府は長年、集団的自衛権は有しているが、日本の平和主義憲法の解釈によって権利の行使は禁じられているという姿勢を貫いてきた。

【13】 そこで首相は、憲法改正というほぼ不可能な手順を踏むことなく、憲法解釈の変更によって行使を可能にすることを目指している。

【14】 しかし、この議論は政治的に意見が大きく割れており、世論調査で中立的に意見を問うことさえも難しいほどだ。この微妙な話題に関する日本の主要日刊紙の世論調査結果にはばらつきがある。

【15】 日経と毎日はいずれも、現行の憲法解釈では集団的自衛権の行使が禁じられていることを説明した後に賛成か反対かを尋ねた。
 
【16】 一方、保守系の産経新聞が先週公表した調査結果では、約70%が集団的自衛権の行使を支持すると回答した。産経は日本が集団的自衛権を有していることを説明した後に複数の選択肢を提示。その結果、集団的自衛権を「全面的に使えるようにすべきだ」が10.5%、「必要最小限度で使えるようにすべきだ」が59.4%、「使えるようにすべきではない」が28.1%となった。

【17】 やはり保守系の読売新聞が12日に公表した調査も複数の選択肢が提示されたが、同じような結果になった。

【18】 首相会見の前週に行われたNHKの調査では、集団的自衛権の行使の支持が30%、反対が27%で、37%が「どちらともいえない」と答えた。
原文(英語):Abe's Collective Self-Defense Pitch Faces Uphill Battle http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2014/05/27/abes-collective-self-defense-pitch-faces-uphill-battle/

 

「インタビューしました。都合の良い所だけ引用します」と言う記事


さて、如何だろうか。
 
 何と言うか、「安倍首相が集団的自衛権行使容認を"勝ち取る"事を阻止したい」と言う意図が、「見え見え」と言うより「満ち溢れている」記事、と、私(ZERO)には見えるのだが、如何だろうか。
 
 上掲記事から推定される、上掲記事を書くためにToko Sekiguchi記者(*1)が「実行した(であろう)事」を列挙してみよう。
 
① 安倍首相へのインタビュー
 
② 日経、毎日、産経、読売の世論調査結果記事を読む
 
③ NHKの世論調査結果を知る(*2)
 
 言うまでも無かろうが、上記②、③は「誰でも出来る」事であり、上掲記事で肝心なのは上記①「安倍首相へのインタビュー」である事は、ほぼ自明であろう。
 
 であると言うのに、上掲18あるパラグラフの内、前半の【10】までしか「安倍首相へのインタビュー」に言及しておらず、直接引用した安倍首相の言葉と来たら、
 
1〉「われわれはこういうこともできないのだということを説明した」パラグラフ【6】
 
2> 「国民には理解しにくい課題であり、反対が強い」パラグラフ【10】
 
の二言だけ。上記2〉を以って上掲記事見出しにもしたのだから、「重視している」とも言い得ようが、「余程インタビュー全文を掲載するのは都合が悪かったのではないか?」と邪推が働く。何しろ、同じくWSJ紙のこちらは明白に日本人女性記者・肥田美佐子に依る、「福島原発事故の影響」「低レベル放射線被爆による健康被害」を訪ねるインタビュー記事は、全文掲載されたが故に「肥田美佐子記者の凄まじく予断を持った取材ぶり」が白日の下に曝されていた(*3)。Toko Sekiguchi Hayashi記者としては、章題にした通り「都合の良い安倍首相発言だけを引用した記事」の方が、「遥かに安全・安心」と言う処だろう。
 
 インタビュー全文が公開されない限り、「邪推の域」を出ないのだが。
 
 閑話休題(それはさておき)
 
 先述の通り、私(ZERO)は上掲WSJ紙記事を「ダメ記事」と断じている。但し、左様断じる理由は「私(ZERO)の意見とは異なるから、ではない(*4)」と主張している。
 
 さて、では、【Q】如何なる理由で上掲WSJ紙記事を私(ZERO)は「ダメ記事」と判定したか読者諸兄はお判りになりますかな?

-------------(間)---------------------
 
【A】 取材事実を、極めて偏って扱った偏向記事であるから。
 
 上掲記事の後半、パラグラフ【11】~【18】と言う「誰でも入手できる(であろう)取材事実」が示しているのは、「集団的自衛権行使反対意見が多数を占める世論調査結果を出したのは、日経と毎日だが、産経と読売では賛成者が圧倒的で、NHKでも僅差ながら賛成者の方が多いである。これは、上掲WSJ紙記事に書かれた数字からだけでも明白であり、原典を読んだ(であろう(*5))TokoSekiguchi記者にはもっと明白な筈だ。
 
 それは、上掲記事パラグラフ【13】
 
3〉 この議論は政治的に意見が大きく割れており、世論調査で中立的に意見を問うことさえも難しいほどだ。
 
にも表われている。にも拘らず、上記2〉の安倍首相発言を「頼りに」上掲記事見出しとする。見出しだけでは、「安倍首相は集団的自衛権行使容認を諦めかけている」と、思わせかねない。
 
 正に、それこそが、Toko Hayashi記者の「狙い」かも知れないが。
 
 だが、それが「狙い」であるならば、「新聞記者」とか「報道記者」とかの肩書は返上すべきだろう。「扇動者」が精々であり、書く記事は、「報道記事としてはダメ記事」と見て間違いあるまい。

 

<注釈>

(*1) 斯様な表記であるから、日本人/日系人であるとも、女性であるとも、断定はし難く、「日本人/日系人女性記者」と言うのは、あくまでも「推測」である事を付記しておこう。
 ま、仮に日系以外の男性記者だとしても、「ダメ記事」書いてれば、立派な「ダメ記者」だろうが。 
 
(*2) 「読んだ」のか「聞いた」のか「見た」のかは、不明 
 
(*3) 当ブログとしては、恰好なネタ提供を頂いた形だが。
 そう言えば、最近WSJ紙に見かけないな。自業自得、だと良いのだが。
 漸く目的にかなう取材対象を発見?2- 【WSJ「】福島原発事故の被ばくリスクを指摘する米国の医師たち」の肥田美佐子は、やっぱりダメじゃなかろうか .http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38707587.html   http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38707629.html 
 
 WSJ+肥田美佐子記者=やっぱりダメ らしい2―国連科学委議長に聞く(後編)=小のう胞と甲状腺がんの関係は未解明  L: http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38377002.html http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38377018.html 
 
(*4) より正確には、「様に心がけている」だが。
 
(*5) まさか、部下に取材だけさせて、自分は報告効いただけで記事を書いては…居るかも知れないな。
 安倍首相へのインタビューぐらいは、自分で実行したのかな。