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プロパガンダと言う奴は、大成功すれば仲々気味の良いモノなのだろう。例えば、第2次大戦中にドイツが喧伝した「大西洋の壁 Atlantic Wall/West Wall」なんてのは「比較的成功したプロパガンダ」であり、連合軍の大陸反攻を遅らせる「成果」を挙げた。尤も、「大陸反攻は、カレー上陸から」とドイツ軍に思わせてノルマンディーへ上陸作戦を懸け、成功させた連合軍の方が、一枚上手だった訳だが、「連合軍の大陸反攻を遅らせている間」は「大西洋の壁と言うプロパガンダ」はさぞや「気味の良い」ものだったろうと、想像できる。
だが、一度プロパガンダが、プロパガンダと見破られ、「プロパガンダとしての効力・魔力を失ったら」…以下に掲げる【人民網】記事が、その様を描き出してくれるようだ。
①「亡霊参拝」が発する危険なシグナル
http://j.people.com.cn/94474/8607257.html
2014年04月23日13:38
【1】 靖国神社は、日本の右翼政治屋が茶番を演じる舞台だ。安倍晋三首相は供物を奉納し、閣僚の参拝を放任した。閣僚数人が自ら参拝し、新藤義孝総務相にいたってはわずか10日間に2回赴いた。国会議員140人以上が集団で「亡霊参拝」を行った。「一国の指導者が戦死者を追悼するのは当然」「靖国参拝は『国内問題』であり『私的行為』」といかにももっともらしく、でたらめな論調をぶち上げる者もいる。(人民日報「鐘声」国際論評)
【2】 安倍氏の右傾路線が日本国内で蓄えた政治エネルギーは、日本全体の未来の行方を一歩一歩変えつつある。集団的自衛権の行使容認など制度的制約の打破を積極的に推し進めると同時に、靖国参拝、歴史教科書の見直しなどを通じて、日本が第2次大戦以降長年実践してきた平和主義的価値観を揺るがせている。いわゆる「強大な日本」を築くことで、アジアの平和・安定情勢の危険係数を次第に高めている。
【3】 今回の日本の政治屋の靖国神社への集団登場がオバマ米大統領の訪日を前に行われたことは言及に値する。少なからぬ「亡霊参拝」者は、自らの行為は米日同盟を試練にさらさず、米日関係に亀裂をもたらすこともないと公に主張している。かつて米国が制定に参画した戦後国際秩序をないがしろにする一方で、自らの行為は大局の妨げにならないとワシントンに代わって世界の人々に告げる。安倍氏ら日本の右翼政治屋にとって、太平洋対岸の盟主を少しくらい刺激するのは大したことでないということが分かる。近隣国国民の感情を傷つけることなど、なおさら意に介さない。
【4】 公明党の山口那津男代表は「閣僚の靖国参拝はすでに近隣諸国の反発を招いており、参拝を続けることは賢明でない」と表明。自民党の伊達忠一参院国対委員長は「参拝は隣国との関係悪化をエスカレートさせる」と指摘した。歴史問題での逆行が国全体のイメージを傷つけることを踏み込んで分析した日本メディアもある。毎日新聞は社説で「第2次大戦のA級戦犯が祀られている靖国神社に首相が参拝することは、東京裁判を否定し、侵略戦争を美化する意図があると疑われても仕方がない。安倍首相が再び靖国に参拝する可能性がある限り、歴史認識問題で国際社会の信頼を取り戻すのは容易ではない。安倍政権の安保政策の右傾化への懸念や疑いも解消は難しい」と鋭く分析した。日本国内にも良識ある人が少なくないことが分かる。だが残念なことに、こうした正義の声は茶番の上演を阻止するにいたっていない。
【5】 現状打破、拡張追求の政治的身の程知らずが、興奮剤に刺激されて我を忘れたかのように、日本の右翼政治屋を駆り立て続けている。彼らは何はばかることなく無闇に盾突き、道義上の守るべき一線を破壊している。国際社会は厳重に警戒しなければならない。彼らに騒ぎを続けさせてはならない。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年4月23日②「皇国史観」復活が日本を害する
2014年04月22日17:08 http://j.people.com.cn/94474/8606265.html
【1】 日本国内の政治情勢が靖国神社参拝「合理化」の方向へと次第に発展すると同時に、冷静な声も上がっている。21日には日本の安倍晋三首相が靖国神社に供物「真榊」を奉納した。同日、東京の市民270人余りが安倍首相の靖国参拝を違憲と認めて差し止めるよう求め、東京地裁に提訴した。(文:呂耀東・中国社会科学院日本研究所研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
【2】 日本では「皇国史観lが侵略の歴史を否認し、美化する思想的根源となっている。侵略の歴史の否認、首相や閣僚による靖国参拝といった日本で起きる一連の出来事は「皇国史観」台頭の具体的な現れと言える。第2次大戦時の「皇国史観」は日本の天皇、国土、民族、宗教を世界で最も優れていると言いなし、万世一系の天皇は「神」であり、日本は天皇を中心とする神の国であり、天皇の名の下で世界を統一すると考え、明治維新以降に日本の発動した対外侵略戦争を「自存自衛」と「アジア解放」の「正義の挙」、歴史の使命を達成するために行った聖戦と言いなし、侵略戦争に命をかけることを「天皇に忠誠を尽くし」「国のために命を捧げる」ことだと見なした。
【3】 当時、日本軍部は右翼勢力と結託し、盲目的な天皇崇拝を鼓吹し、周辺国への侵略戦争を「東亜復興」の「聖戦」と言いなした。日本政府はこの理屈を小中学校の教科書に盛り込み、軍国主義教育、ファシズム教育の方向を定め、対外侵略戦争発動の理論的根拠を築いた。
【4】 日本が第2次大戦に敗れると、天皇は「人間宣言」を行い、「現人神」としての位置づけを自ら否定した。これによって「皇国史観」は一旦衰退した。だが間もなく、右翼勢力が騒ぎ立てる中、元軍人、元外交官、さらには戦犯が歴史書、回想録、伝記、日記の発表などを通じて、日本軍国主義を美化し、侵略の歴史を否認した。彼らは、日本人から誇りと愛国心を奪ったとして、いわゆる「自虐」史観を公然と糾弾。これによって「皇国史観」が息を吹き返し始めた。
【5】 日本政府はかねてより教科書は民間の学者が編纂しているとの口実で、歴史歪曲の責任を民間に押しつけ、その内容について文部科学省の検定を通す必要があることを極力うやむやにし、日本右翼団体「新しい歴史教科書をつくる会」による歴史上の事実を歪曲する教科書を繰り返し合格させ、侵略の歴史を極力喧伝、美化し、日本の青少年に「皇国史観」を植え付けてきた。今年1月17日、文部省は近現代史に関する記述について政府の見解を尊重するよう教科書検定基準を改定した。新基準は2014年度中学教科書の検定から適用される。安倍氏の主導する日本政府が教科書検定の権力を利用して、「皇国史観」の復活を間接的に促しており、日本の若い世代の多くが日本がかつて他国に対して犯した軍国主義による侵略および植民地支配の罪を知らない、または認めようとしない事態を招こうとしていることが分かる。(*1)
【6】「皇国史観」は日本における極端な民族主義的思想傾向の蔓延の温床となったと言える。従って「皇国史観」を根絶しなければ、日本の保守派政界要人が真に歴史を直視することはないし、時代の潮流に逆行し、白黒を逆さまにする誤った言動を止めることもない。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年4月22日
【注釈】](*1) 国定教科書の一党独裁国で「正史以外は全て野史」を伝統にしている国が、一体何を言っているんだ?
哀れなり、中国共産党
さて、如何だろうか。
言うまでも無かろうが、「殆ど生まれながらの右翼」たる私(ZERO)が、上掲①②二本の人民網記事で「プロパガンダ」と断じるのは、例によって例の如くの「日本軍国主義復活ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」キャンペーンである。
相変わらずひどい言葉を羅列した、ヘイトスピーチ顔負けの激烈な表現が並んでいるのだが、その「日本軍国主義復活ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」キャンペーンに賛同する者を、上掲2本の記事から拾いだしても・・・
(1) 公明党 山口代表 ①【4】
(2) 毎日新聞 ①【4】
(3) 安倍首相靖国参拝は違憲として東京地裁に提訴した東京市民270人 ②【1】
…これだけ。
上記(3)はまず論外だろう。左様な違憲裁判を起こしたがる「プロ市民」は、東京市民に限らず掃いて捨てるほどあり、実際に「違憲判決」を勝ち取る事もあるが、断じて「一般市民の代表」ではない。まあ、東京都民は0.1億人もいるんだから、270人ぐらい変わり者ぐらい居ろうさ。
上記(1)は小なりと言えども政権与党の党代表だし、上記(2)は「発行部数世界一」を(確か)誇る日本屈指の全国紙だから、何れも相応の影響力がありそうだが、上掲①記事自身がその「影響力の不甲斐なさ」を認めている。
①1〉 だが残念なことに、こうした正義の声は茶番の上演を阻止するにいたっていない。
つまりは、中国共産党が「総力を挙げて」と言っても良さそうな「日本軍国主義復活ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」キャンペーンは、少なくとも日本国内に関する限り、中国共産党が期待するような効果を挙げていない。左様中国共産党自身が認めている、という事だ。
それ即ち、「日本軍国主義復活ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」プロパガンダが、日本及び日本人に対し効力を発揮していないという事。となると、プロパガンダ―(*1)としては、増々過激な表現と激烈なパフォーマンスでプロパガンダを繰り返す事になり易い。正に上掲①②二本の記事が、その事を示している。
滑稽でもあれば、哀れでもある(*2)。
挙句の果てに、上掲②記事の〆は・・・
②1〉 「皇国史観」は日本における極端な民族主義的思想傾向の蔓延の温床となったと言える。
②2〉 従って「皇国史観」を根絶しなければ、日本の保守派政界要人が真に歴史を直視することはないし、
②3〉 時代の潮流に逆行し、白黒を逆さまにする誤った言動を止めることもない。
②2〉 従って「皇国史観」を根絶しなければ、日本の保守派政界要人が真に歴史を直視することはないし、
②3〉 時代の潮流に逆行し、白黒を逆さまにする誤った言動を止めることもない。
…つまりは思想統制を正当化・当然視している。流石は中国共産党一党独裁政権。「魂の自由の敵」。「正史が野史を駆逐する」のが伝統芸能の国とは言え、この主張の反自由主義ぶり、非民主的ぶりはどうだろう。
果たして、上記②3〉「時代の潮流に逆行し、白黒を逆さまにする誤った言動」を取っているのは、中国共産党であるか?「皇国史観を復活させた日本」であるか?
我が国では、「皇国史観」も「自虐史観」と同様、「史観の一つでしかない」事を想起するだけでも、上掲問いの答えは、明白であろう。
<注釈>
(*1) プロパガンダをする主体。この場合は中国共産党。(*2) 大体、「理想的なプロパガンダ」とは「プロパガンダと気付かせないプロパガンダ」だろう。ヘイトスピーチ張りの過激な言葉を並べたネガティブキャンペーンでは、プロパガンダを自白・喧伝しているようなものだ。