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 仄聞するところの依ると、「島国根性」と言うのは、半島では「悪口」なんだそうだ。多分に日本に対する侮蔑に満ちているのだろうが、「大陸的」な「気宇壮大さ」とか「おおらかさ」とか「豪放磊落さ」に対する「せせこましさ、せこさ、矮小さ」をイメージした「悪口」であるらしい。
 
 であるならば、日本に対し「島国根性」なんて悪口を使う半島は、さぞや「大陸的」な「気宇壮大さ」とか「おおらかさ」とか「豪放磊落さ」に、「満ち溢れている」とは言わないまでも「羨望し、目指し、"大陸気質"を身に着けようと、少なくとも努力している」のではないかと予想するのだが…どうやら、ソンナ事は、全く無いらしい。
【中央日報コラム】米中2つの太陽のうちどちらを選択するのか=韓国
2013年11月06日11時57分
[中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/973/177973.html?servcode=100&sectcode=120
  ( 【】はZEROが振ったパラグラフ番号 )
【1】 先月中旬、峨山(アサン)政策研究院が蔚山(ウルサン)で開いた韓中セミナーには中国から40歳以下の若手学者が招かれた。その中のある中国人学者の発言に聞き耳を立てた。韓国に来る際に妻も一緒に来たが、妻は「パーマをしに来た」というのだ。観光とショッピング、整形を超え、いまは町内の美容院に行くかのように中国人が韓国に来る時代になった。この前市庁前の小さな食堂で韓国を「感じようと」1人で旅行に来たという中国人青年と会ったのはひとつもおかしなことではない。

【2】 地下鉄江南(カンナム)駅付近では包帯で顔を巻いた中国人女性をあちこちで見ることができる。韓国人は回復するまで外出せずに閉じこもるが、中国人女性はその貴重な時間にショッピングをしなければならないためだ。そうしたためか最近路上で中国語を聞く機会が多くなった。幼いころには華僑が運営する中華料理店にでも行かなければ聞くことができなかった中国語を、いまは8万人の中国人留学生が進出している大学のキャンパスだけでなく食堂や電車などあちこちで簡単に接することができる。

【3】 中国人だけが中国語を使うのではない。9月に韓中親善協会のイ・セギ会長が主宰した蔡武中国文化相との昼食会に参加して内心驚いた。イ会長は中国語だけでなく中国語の歌まで歌う実力派だ。しかしこの日同席した鄭夢準(チョン・モンジュン)議員まで流暢とまではいかないが、きちんと中国語であいさつの言葉を述べるのを見て驚かないわけにはいかなかった。英語が上手なのは知っていたがいつの間に中国語を勉強したようだった。
【4】 それだけではない。「中国問題特性化大学」を標榜した円光(ウォングァン)大学は先月、ソウルのプレスセンターで韓中関係研究院開設セミナーを開催した。この日円光大学のチョン・セヒョン総長もやはり正確な中国語であいさつの冒頭を飾り参席者を感心させた。9月にソウルで開かれた韓中公共外交フォーラムの時は本紙香港特派員を務めた経歴を持つ朴炳錫(パク・ビョンソク)国会副議長が優れた中国語の実力で韓国語半分、中国語半分で祝辞を述べたりもした。

【5】 朴槿恵(パク・クネ)大統領が6月の訪中時に中国語で演説をしてから、韓国の指導層の中国語駆使はますます増える傾向だ。中国語熱気だけが熱いのではない。この秋の書店のベストセラーはチョ・ジョンレの『ジャングル万里』だ。「世界の工場」から「世界の市場」へと変身中の中国で活躍するビジネスマンを主人公に、中国に対する疑問を作家自ら解釈したのが特徴だ。7月中旬に初版を出したこの本は先週までで80万部が売れた。

【6】 問題はここで終わらないと言うところにある。量の変化が質の変化を招くように、中国の要求は多くなり強度もまた強まるだろう。少し前にフィリピンと対立関係にある中国が、韓国にフィリピンへの軽攻撃機輸出を自制したらと思うという意思をほのめかしたのが良い例だ。今回は特別な問題もなく乗り切ったが、今後中国の振る舞いと合わせ類似の要求が増える恐れがある。特に経済は中国に、安保は米国に依存している韓国は米中が衝突する事案ごとに選択を強要される可能性が大きい。

【7】 蒋介石は共産党討伐に乗り出し、「空に2つの太陽はありえない」と話した。これに対し毛沢東は「中国の空には2つの太陽があり選択が可能だ」と応酬した。東アジアの空にいま米国という太陽のほかに中国という太陽が昇っている。韓国はどのような選択をしなければならないのか。ある者は選択は必要のない問題ではないかと反問する。しかしそれは仏様の目には仏様だけ見えるという純真な考えだ。

【8】 5年前に中国が韓米同盟は旧時代の遺物だと話した時、選択に対する圧迫はすでに始まっていたわけだ。いまはわれわれが悩み知恵を集めて答を用意する時だ。その始めにまず韓国の核心利益を国民的合意の下に導き出すことが必要と考えられる。主権守護、領土保全、統一実現、体制維持、経済発展など多様で重要な国家利益をテーブルの上に載せ、何が韓国の核心利益で、その中でも優先順位はどうすべきかを決める必要がある。

【9】 そして選択を強要される場合ごとにどのような決定が韓国の核心利益、その中でも最優先順位の核心利益を守るのに最善かを考えて判断を下さなければならないだろう。「聡明な者は時代に合わせて変化する(明者因時而変)」という言葉を改めて考える必要がある。

ユ・サンチョル中国専門記者

 

そりゃ「ウリナラ半万年」=「強国に阿り続けて数十世紀」だが。

 さて、如何だろうか。
 
 よその国の事とは言え、改めて嘆息せざるを得ないんだが、上掲記事は、中央日報と言う半島でも屈指の由緒ある新聞の、「中国専門記者」なんて大仰な肩書を持つ記者が書いたコラムであり、斯様に日本語にも訳されて居れば、全世界へ向けて発信されてもいる。コラムは社説ほどには「新聞社の主張」を伝えるモノではないし、WSJ紙なんざぁ「このコラムは、コラムリスト記者の私見であって、WSJ紙の見解とは異なる事が有る」なんて注釈がついていたりするのだが、それにしたって上掲コラム記事は、デスクなり編集長なりの点検推敲を経た上で、中央日報に掲載されている…筈だ。
 
 その中央日報中国専門記者が書き、デスクなり編集者なりの点検推敲を経て、中央日報電子版によって全世界へ発信されているコラムの主張が…「アメリカに追従するか、中国に追従するか。どちらが得か良く考えよう。」…これだけなのである(*1)。ほぼそのままコラムのタイトルだから、「わかり易いコラム。優れたタイトル」とは評しえよう。
 韓国建国以来「アメリカ追従」し続けてきた歴史的経緯を踏まえれば、「中国へ追従する気」が行間から溢れ出ているのは、流石は「中央日報中国専門記者」と言うべきだろうが、「米中何れにも追従せず、独立不羈を保つ」と言う気概なぞ微塵も無ければ、「米中間のバランスを取って立ち回る」と言う「半島的狡猾さ」もほとんど見られない。せいぜい「半島的狡猾さ」が最後のパラグラフ【9】に表れている程度で…書く奴も読む奴も、恥ずかしくないのかな、こんな主張。
 歴史をまともに学びさえすれば半島が大陸国家と海洋国家の「争点」となり易い事は判るだろう。さらには極東史をある程度学べば、正にその「争点」となるが故に、半島言う処の「ウリナラ半万年」は「強国に阿っての保身に汲々とし続けてきた」歴史だという事も、判るだろう。章題にもした通りだ。さあればこそ、上掲コラムに見られる「蝙蝠が裸足で逃げ出しそうな(*2)」事大主義的主張=「長いものには巻かれろ」=「強い者には阿れ」が大手を振ってまかり通ってしまうのだろう。まあ、そんな主張をまかり通らせ、半島屈指の新聞コラムとして全世界に発信するのも、半島の勝手ではある。また、上記の歴史的背景からすると、そんな「日本人の私(ZERO)から見ると恥ずかしい主張を、恥ずかしげも無く主張・発信できてしまう」状態に、ある程度は情状酌量の余地はあろう。
 
 しかしながら、斯様な「半島的狡猾さ」さえほんのわずかな「半島的日和見主義」全開の主張を為す口で、我が国の事を「島国根性」などと言って欲しくは無いものだ。

 

<注釈>

(*1) 他に何か言っているか? 
 
(*2) あるいは、「比べられた蝙蝠が気を悪くしそうな」。