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 「ペネロッピー絶体絶命」なんてアメリカアニメを御存知な方は、失礼ながら相当な年配か、マニアに違いない(※1)。アメコミ独特の「線では無く面で描いたようなセルアニメ」で、父親の莫大な遺産を受け継いだ若い美女・ペネロッピーが毎回「怪人マント眼鏡」に狙われ殺されそうになる処を、護衛の小人ギャング7人衆(※2)が救出すると言う、ある意味「勧善懲悪劇」である子供向けギャグアニメ。この頃我が国に輸入放映されたアメリカアニメの常で、なかなか調子の良い「日本オリジナル主題歌」と共に放映された。その「ペネロッピー絶体絶命 日本オリジナル主題歌」の一節に曰く。
 
〉One,two,three,four,five,six,seven
〉七つの危険な罠が待つ。
 
 どうも、「七つの危険な罠が待つ」のは、ペネロッピーだけでは無い様だ。

 

<注釈>

(※1) そんなマニアックなアニメでも、ウイキペディアには載っていて、英語版ながら公式HP http://www.hotink.com/wacky/pitstop/ へもリンクが繋がってるんだから、恐ろしい/面白い世の中に成ったモンだ。
 
(※2) プラス意志を持つ自動車ガチャブン 
 
.【WEDGE】中国の毛沢東主義と社会に蔓延する「7つの危険」
2013年09月26日(Thu)  岡崎研究所
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3170
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世界潮流を読む 岡崎研究所論評集世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。
 8月19日付New York Times紙にて、Chris Buckley同紙記者は、中国では、経済成長の減速等もあり、経済改革と共に政治改革が必要であるのに対して、共産党幹部は、逆に、民主主義は共産党の敵であるとし、毛沢東主義を復活させるなど、保守化傾向を強めている、と述べています。
すなわち、中国全土で共産党幹部を集めて開催された秘密会議では、中国社会で蔓延している7つの危険を潰さなければ、共産党は権力を失うということが言われた。
その7つの危険とは、習近平お墨付きの「文書第9号」で列挙され、第1は「西側的立憲民主主義」、第2は「普遍的価値」、第3は「市民社会」、第4は市場原理重視の「新自由主義」、第5は「西側的報道の自由」、第6は中国の唱える「歴史への批判」、そして第7は「中国式改革への疑問」である。
このような中国共産党の警告は、習近平の自信に満ちた顔の裏には、経済の減退、汚職への国民の怒り及び政治改革を求める人々に対して、党が脆弱であるとの不安が存在していることを示している。
文書第9号は、共産党中央委員会によって4月に発出されたものだが、それによると、「反中の西側勢力や国内の反体制派は、常に、イデオロギーを浸透させている。」とか、一党体制に反対する者は、「役人の財産を暴露したり、インターネットを活用して汚職や検閲等を批判したりして、党や政府への不満を煽っている。」と書かれている。
文書第9号は、発出されただけではなかった。その後、党の機関紙やウェブサイトでは、立憲主義や市民社会というものが、激しく非難された。また、役人達は、党や政府への批判が書かれたインターネットへのアクセスをブロックするのに力を注いだ。
改革派は、習近平のこのような強硬路線に失望している。彼らは、当初、習近平は、長く停滞していた政治改革を推進してくれるのではないかと期待した。ところが、習近平は、より保守的で、伝統的な左派の立場を取るようになった。そして毛沢東主義を擁護するように、毛沢東がかつて1950年代に党の立て直しに着手した歴史的場所を訪問した。
このような習の運動は、幾つかのリスクも伴う。彼自身、指摘しているように、減速している経済は、より市場主導型の新たな機会を必要とするが、それには、国家の影響力を弱めなければならない。
中国の政界の中では、より西側に近い経済改革を推奨する者は、法の支配やより開放された政治制度の推進者でもあるが、一方、伝統重視派は、経済でも政治でも、より多くの国家による管理を望む。
このような意見の対立は、習近平にとっても良いことではない。失望し不満に思っているリベラル改革派の中には、起業家や知的階層も含まれる。こうなると、党が意図する政治の安定さえ守れなくなるかもしれない、と言われる。
文書第9号の発出以来、共産党系の機関紙には、論評や記事が溢れるようになった。多くは、近年では見られなくなった毛沢東の階級闘争を想起させるものだ。中には、立憲主義やそれに準ずる概念は、ソ連を崩壊させたような西側の策略で、中国も今そのような脅威に直面している、と述べたものもある。
しかし、元気づいた左派も、習政権にとっては問題である。習近平は、市場原理を拡大して、経済改革を推進したいと思っているが、党内のマルクス主義者たちは反対している。
習近平は、今年末、毛沢東の生誕120周年を機会に、そのイデオロギーが試される、と述べています。
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中国共産党のジレンマが窺える解説記事です。ソ連時代、共産党は、平等を国民に与える代わりに自由を束縛してきました。中国共産党は、経済成長を与える代わりに自由を束縛してきました。では、今、経済成長が鈍化してきた中国はどうしたら良いのでしょうか。経済成長を持続させるためには、習政権は、経済改革を進めなければなりませんが、それには、ある程度の民主化も必要とされます。ただ、民主化を推し進めれば、いずれ共産主義は崩壊せざるを得ないでしょう。それを回避するために、毛沢東主義への回帰が出てきたのでしょうが、これだけ資本主義が進み、これだけ情報社会が高度化した現在、この政策を維持するのは困難かもしれません。
習近平の左派的、硬直的な姿勢は、本年春の全人代における演説、そして、その後訪米に向かっての「二つの大国論」において、既に表れていました。
全人代における「中国の夢」は、表現としては斬新な印象を与えましたが、内容は、富国強兵と社会主義堅持であり、自由主義、民主主義を断固拒否する姿勢でした。ネクタイ無しの米中首脳会談で推進した「二つの大国論」は、中国が世界二大大国の一つとなることを米国に認めさせようということでした。
スタイルだけは、斬新な印象を与え、内容は一歩も譲らないという点だけでも、習近平が、端倪すべからざる人物であることが解ります。
この中国の態度は今後とも一貫しているだろうと予測されます。薄熙来の裁判についてのネット上の言説では、汚職・腐敗を論じることは許されても、毛沢東主義鼓吹批判は検閲されているようです。
問題は、今後オバマ政権が、中国の現実に即して、人権問題、チベット・ウイグル問題、そして中国の急速な軍備拡張などを正面から取り上げる気があるかどうかです。
当面の見通しとしては、それはあまり期待できないのでしょう。おそらくは、パレスチナ問題、イラン問題、あるいは、急を告げているシリア、エジプトなどの中東問題にもっぱら注意を向けて、東アジア問題は敬して遠ざける態度を取るのではないかと思います。
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なるほど「価値観外交」が怖い訳だ

 さて、如何だろうか。
 New York Times紙にてChris Buckley記者が報じたところによると、中国共産党幹部の秘密会議にて、「中国共産党が権力を失う7つの危険」として、以下の7項目を挙げ、「文書第9号」として本年4月に中国共産党中央委員会から発出されたそうだ。
 
(1) 「西側的立憲民主主義」

(2) 「普遍的価値」

(3) 「市民社会」

(4) 市場原理重視の「新自由主義」

(5) 「西側的報道の自由」

(6) 中国の唱える「歴史への批判」

(7) 「中国式改革への疑問」
 
 この「文書第9号」なるモノが実行・実施されているが故に、中国共産党執行部・修近平らの「毛沢東主義懐古」が強まっていると言うNYT紙記事を要約したのが上掲記事である。
 「文書第9号」なる文書が存在するのか、その内容が上記(1)~(7)の「7つの危機」を戒めたものか、真偽のほどは不明である。「NYTが報じている」としか判らない。
だが、昨今の修近平に少なくとも一面「毛沢東主義懐古」的傾向がある事は否めないし、上記(1)~(7)中国共産党支配にとっての「7つの危険」と言うのも、如何にもありそうな項目だ。
 翻って我が国は安倍政権が推し進める「価値観外交」が、少なくとも一面「対支那包囲策」である事は、中国共産党がその宣伝機関を通じて再三非難し確認している処。尚且つ我が国の「価値観外交」は、上記(1)~(7)の「7つの危機」の内、直接的に上記(1)西側的立憲民主主義 (2)普遍的価値 (3)市民社会 (5)西側的報道の自由 の4項目を「価値観」の中に含んでいる。さらには上記(4)市場原理重視の「新自由主義」及び(6)中国の唱える「歴史への批判」 をも間接的には含んでいるのが「価値観外交」である。
 残る(7)中国式改革への疑問 とて、上記(5)西側的報道の自由 及び(6)中国の唱える「歴史への批判」 の帰結とも考えうるから、こう考えると「中国共産党が権力を失う7つの危険」全てを、我が国の「価値観外交」は直接・間接に促進している事になる。
 中国共産党が、安倍政権掲げる「価値観外交」を、散々攻撃する訳だ。
 であるならば、我が国としては、「価値観外交」をなお一層強力に推進するのが、得策上策と言うモノであろう。

それは同時に「人の道」でもあれば、中国人の為でもあろう。

 
.ペネロッピー絶体絶命 主題歌
http://www.youtube.com/watch?v=HSrzE51cF5o
ペネロッピー、ペネロッピー、マント眼鏡に気を付けろ
ペネロッピーをいつ、いつ、いつも、マント眼鏡が狙ってる
ペネロッピーはかわい子ちゃんさ、マント眼鏡が追っかける
One,two,three,four,five,six,seven
七つの危険な、罠が待つ。
行っちゃいけないやられちまうよ。
絶体絶命、危ないじゃんか。
ペネロッピーにいつ、いつ、いつも、頼りになる奴いるんだよ。
ペネロッピーが危険なときは、任しておいてよ、俺達に。
One,two,three,four,five,six,seven
小人のギャングは七人衆。
みんな集まりゃ、まあ、まあ、何とか、
危機一髪に、間に合うじゃんか。