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「世界市民/コスモポリタン」だの「無政府主義者」だのを自称標榜する輩を別にすれば、「亡命」と言うのは「大事(おおごと)」である。何しろ普通は生まれ育った“祖国”を離れて/捨てて、当面の間帰国出来る目途は無いのが「亡命」なのだから、如何にその政治体制が己が思想・信条と相容れないものであっても、「身を斬られるような辛さ」と感じる者が大半であろう。
無論、民主党員なんてのには、「世界市民/コスモポリタン」や「無政府主義者」が多そうだから、それだけ「亡命」に対するハードルは低いものと推定出来る。「日本列島は日本人だけのものでは無い」と、現役総理の身で公言断言できてしまう鳩山由紀夫なんてのはその例だろう。であるならば、現職の民主党議員たる枝野幸男が「亡命する」可能性を示唆したとて、異とするに足らず、と言うべきかも知れない。
①【朝鮮日報】集団的自衛権:枝野氏「立憲主義が確保されないなら亡命」
安倍政権が目指す憲法解釈の変更を批判
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/10/07/2013100700469.html
枝野幸男・民主党憲法総合調査会長(元官房長官)が、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認しようとする安倍晋三首相の構想に対し「立憲主義を破壊するもの」と強く批判した。
朝日新聞が6日に報じたところによると、枝野氏は5日、東京で開かれた集団的自衛権に関する討論会に出席し「民主主義は間違える。間違えた場合でも、影響を小さくするために立憲主義がある。もし、この国で立憲主義が確保されないなら亡命する」と主張。その上で「立憲主義を守る当事者は主権者である国民のみなさん。亡命しなきゃならないようなことにはならないと思う」と述べた。
また「憲法は権力を縛る道具なのに、(憲法の制限を受ける政府が)恣意(しい)的に過去の解釈を変えることができたら憲法の意味がなくなる」とし、集団的自衛権の行使を容認するには憲法解釈を変更するのではなく、憲法を改正すべきだとの考えを示した。
集団的自衛権とは、同盟国が攻撃された場合に自国が攻撃されたと見なして反撃できる権利のこと。日本の歴代政権は、交戦権を認めない憲法に従い、集団的自衛権を保有してはいるものの、行使することはできないとの解釈を示してきた。枝野氏は先ごろテレビ番組で「立憲主義の役割を否定すれば共産主義国家か独裁国家になってしまう。安倍首相も、憲法というのは自分たちが少数派になったときのためのものであることを考えてほしい」と述べていた。
この日の討論会に出席した阪田雅裕・元内閣法制局長官も「自衛隊が海外で武力を行使できないという解釈は簡潔明瞭(めいりょう)で常識的だ」と指摘。「集団的自衛権の行使を可能にするには、憲法改正手続きにのっとって国民の判断を仰ぐのが当然だ」と主張した。
これに対し、船田元・自民党憲法改正推進本部長代行は「時間があるなら憲法を改正すべきだ」としながらも、極東アジア情勢が緊張していることを踏まえると憲法を改正する時間的な余裕はないと述べ、憲法解釈の変更に理解を求めた。また、枝野氏の主張に対し「ガチガチに立憲主義を守ることによって国が滅んでしまっては何もならない」と反論した。
一方、日本経済新聞は先ごろ、防衛省が陸海空3自衛隊の一体運用を円滑にするため「常設統合司令部」の新設を検討していると報じた。自衛隊は現在、災害などが発生した場合に限り「統合任務部隊」を設け、司令部を置いている。
東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員
②集団的自衛権の解釈改憲巡り激論 枝野・船田両氏
朝日新聞デジタル 10月6日(日)3時49分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131006-00000002-asahi-pol
安倍政権が目指す集団的自衛権の行使容認をテーマにした討論会(主催=国民投票/住民投票情報室)が5日、都内で開かれ、民主党の枝野幸男・憲法総合調査会長と自民党の船田元・憲法改正推進本部本部長代行が、憲法解釈の変更をめぐって激しくやりあった。
討論会では船田氏が「ガチガチに立憲主義を守ることによって国が滅んでしまっては何もならない」と述べ、憲法解釈の変更による行使を認めるよう訴えた。
枝野氏は解釈変更による行使に反対し、必要最小限の自衛権を憲法に明文化する私案をまとめている(※1)。枝野氏は「民主主義は間違える。間違えた場合でも、影響を小さくするために立憲主義がある。もし、この国で立憲主義が確保されないなら亡命する」と主張。その上で「立憲主義を守る当事者は主権者である国民のみなさん。亡命しなきゃならないようなことにはならないと思う」と訴えた。
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<注釈>
(※1) 戦後70年近くも放ったらかしで、ついこの間まで政権与党で官房長官の重職に居やがった議員が、今頃何言ってやぁがる?
厳密に言うならば、自衛隊発足時点で「厳格な立憲主義」は崩壊していようが
さて、如何だろうか。
上掲日本の記事は、共に集団的自衛権を巡る民主党・枝野幸男・憲法総合調査会長と自民党・船田元・憲法改正推進本部本部長代行の討論会を報じ、特に枝野幸男の発現を大きく取り上げている。
その発言を拾いだすと・・・
②1〉 枝野氏は
②2〉「民主主義は間違える。間違えた場合でも、影響を小さくするために立憲主義がある。
②3〉 もし、この国で立憲主義が確保されないなら亡命する」と主張。
②4〉 その上で
②5〉「立憲主義を守る当事者は主権者である国民のみなさん。
②6〉 亡命しなきゃならないようなことにはならないと思う」と訴えた。
「朝日新聞報道を受けた」上掲①朝鮮日報記事には、さらに他の枝野発言も報じられている。恐らくは、上掲②よりも詳細な記事が、別途朝日新聞には掲載されたのだろう(※1)。
①1〉「憲法は権力を縛る道具なのに、(憲法の制限を受ける政府が)恣意(しい)的に過去の解釈を変えることができたら憲法の意味がなくなる」
…果たして、言って居る事が判っているのだろうか、枝野幸男は。上掲①1〉の論理に従えば、「解釈改憲」なんてのは不可能で、「最初に解釈した解釈が、憲法本文と同様の硬性を持つ」事になる。憲法9条にこの論理を適用すれば、我が国は自衛隊三軍を保有出来ない/出来なかった、筈だ。
だが、実際には解釈改憲は実施され、我が国には世界に冠たる自衛隊三軍があ
る。自衛隊三軍の存在そのものが、「憲法9条に対し解釈改憲が実施された」動かぬ証拠でもあろう。即ち、章題にもした通り、厳格な立憲主義の立場から言えば、自衛隊三軍発足時点で「立憲主義は確保されなくなっている」。従って、枝野幸男はとうの昔に「亡命しなければならない」筈である。
ところが、枝野幸男は亡命するどころか、未だ民主党議員の座にあり、日本に在住している。
という事は、以下のCaseが考えられる。
【Case1】枝野幸男の「立憲主義」は、「厳格なものでは無い」。それ即ち「解釈改憲による自衛隊三軍保有は認めている」という事であり、「集団的自衛権行使の容認と言う解釈改憲は立憲主義に反する」と言う枝野の主張は根拠を大いに失う事になる。何しろ、「解釈改憲」する以前から、我が国は「集団的自衛権を保有している」のだから(※2)。
【Case2】枝野幸男の「立憲主義」は恣意的なモノであり、「解釈改憲による集団的自衛権行使の容認」など(※3)に対してだけ発動される。これは、ダブルスタンダード以外のなにものでもあるまい。
【Case3】枝野幸男は、既に亡命を計画しており、実行していないだけである。
私としては、【Case3】をお勧め/希望する。
ああ、その際には、民主党元首相全員を引き連れて行くことも、切にお願いする。
唯…何処に亡命する心算なんだろうねぇ。やっぱり、中国共産党政権下か…「よど」号ハイジャック犯よろしく北朝鮮か。
<注釈>
(※1) それにしても…この枝野の「亡命発言」を報じるのが、朝日とそれを受けた朝鮮日報ぐらいらしいのは、どうした訳か。「現職議員が亡命を示唆」と言うのは、相当なビックニュースであろうが。ああ、ハナッから「亡命」なんてのはホラ/ハッタリと、見破られているから、か?そうだとしたら、残念だ。(※2) いつも思うのだが、この「集団的自衛権を保有するが、行使する事は憲法違反」なんてトンデモナイ状態に、よくぞ平気でいられるものだな、憲法学者だの、政治家だのは。
(※3) 他にも事例があるのかも知れない。判っている事は、現状に対しては発動されないのだから、「解釈改憲による自衛隊保有は容認されている」と言うことぐらいか。