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 WSJ紙+日本人女性記者=ダメ記事」シリーズ・・・って、シリーズ化する心算は当初全くなかったんだがシリーズ記事の様になってしまった(※1)のは、その実証例ばかり目について、その反例が見当たらないから。これは「私(ZERO)の有する偏見を助長してしまう」と言う意味で誠に由々しき事態なのである(※2)が、WSJ紙はそんなこと、知った事ではないのだろうな。

<注釈>


(※2) 再三繰り返す通り、「差別」と言うのは「差別する当人の誤判断の元」なのだから、「差別する当人にとっても損」なのである。自覚・認識はしているんだがね。 



 【WSJ】安倍首相、米国でタカ派的姿勢と米ポップカルチャーの知識を誇示.
http://realtime.wsj.com/japan/2013/09/27/%e5%ae%89%e5%80%8d%e9%a6%96%e7%9b%b8%e3%80%81%e7%b1%b3%e5%9b%bd%e3%81%a7%e3%82%bf%e3%82%ab%e6%b4%be%e7%9a%84%e5%a7%bf%e5%8b%a2%e3%81%a8%e7%b1%b3%e3%83%9d%e3%83%83%e3%83%97%e3%82%ab%e3%83%ab%e3%83%81/?mod=WSJBlog&mod=WSJJP_Blog


【1】 安倍晋三首相かつて安倍晋三首相が自らの殻に閉じこもっていたとすれば、今は明らかにそれを破っている。ニューヨークを訪問中の首相は行く先々で演説を行い、まず自らの防衛政策に対する批判をけん制した。その数時間後、今度は自らの経済政策を外国人投資家に売り込むとともに、ゴードン・ゲッコーから野球選手、メタリカまで、関連のあるなしにかかわらず米国のポップカルチャーを端々で引用した。

【2】 首相は25日、ニューヨークのホテル「ザ・ピエール」で行われた米保守系シンクタンク、ハドソン研究所主催の会合で、安全保障に貢献した“先見性のある”指導者に贈られるハーマン・カーン賞を授与した。米国人以外では初の受賞で、これまでロナルド・レーガン元大統領、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官、ディック・チェイニー前副大統領など米国の保守派指導者が受賞してきた。首相は授賞式に集まった聴衆に向けたスピーチで、世界の治安を維持する上で日本の軍事的役割を拡大する必要性が高まっていることを長々と説明した。

【3】 「この時代、全てがつながっている。宇宙空間には国境がない。化学兵器は国境を超える。私の国は(世界の安全保障の)鎖の強度を左右してしまう弱い一環であることなどできない」。首相はこう述べた。

【4】 また、「すぐそばの隣国に、軍事支出が少なくとも日本の2倍で、米国に次いで世界2位という国がある。毎年10%以上の伸びを20年以上続けている」と語った。

【5】 名指しこそしなかったものの、「すぐそばの隣国」が中国のことを指しているのは明らか。この発言により、中国をけん制するとともに、安倍政権の下で日本が過去の軍国主義に戻る可能性があるとの執拗(しつよう)な批判を一蹴した。

【6】 さらに、「私を右翼の軍国主義者と呼びたいのであれば、どうぞ呼んでいただきたい」と述べ、日本は「地域、世界の平和と安定に今までにも増して積極的に貢献していく国になる」と語った。

【7】 その数時間後、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で行った演説ではギアを素早く切り替えた。自らを招待してくれた相手に敬意を表し、スピーチは映画「ウォール街」への言及で幕を開けた。

【8】 「世界経済を動かす『ウォール街』。この名前を聞くと、マイケル・ダグラス演じるゴードン・ゲッコーを思い出す」。首相はこう語った。それら聴衆の中に、マイケル・ダグラスやその架空のホワイトカラー犯罪について知らない人はまずいないだろう。

【9】 さらに、「今日は、皆さんに、『日本がもう一度もうかる国になる』、23年の時を経てゴードンが金融界にカムバックしたように、『Japan is back』だということを話すためにやって来た」と述べた。

【10】 また、スピーチ後半にも再び「ゴードン・ゲッコー風に言えば、世界経済回復のためには、3語で十分だ。『Buy my Abenomics』。ウォール街の皆さんは、常に世界の半歩先を行く。だから、今がチャンスだ」と語った。

【11】 さらに、日本の復活を、米大リーグのニューヨーク・ヤンキースで19シーズンにわたってプレーしたマリアノ・リベラ選手にたとえる場面もあった。

【12】 「明日は、マリアノ・リベラ投手にとって、ヤンキースタジアムでの最終試合だ」と首相は述べ、「リベラのカットボールのように、日本が本来持つポテンシャルを思う存分発揮しさえすれば、復活できる」と語った。

【13】 さらに、女性の社会への積極参加を促す取り組みついて触れた際には、NYSE初の女性会員となったミュリエル・シーバート氏や、米国の新たなメディアのリーダーである、リベラル系ニュースサイト「ハフィントン・ポスト」の創設者、アリアナ・ハフィントン氏の名前を挙げた。

【14】 しかし、演説が進むにつれ、ポップカルチャーに例えたスピーチは、難解度を増していった。

【15】 日本製の電気自動車向けリチウムイオン電池がいかに世界で普及しているかを説明した場面では、次のように述べた。「次世代の自動車は、『インテル・インサイド』ならぬ、『ジャパン・インサイド』だ」

【16】 さらに、ゴードン・ゲッコーのセリフを言い換えて演説は終わりかと聴衆が思い始めたところで、究極の引用で締めくくった。日本が2020年東京五輪開催をきっかけとする経済成長への期待で高揚感の中にあることを示す上で、リベラ選手の入場曲となっているハードロックナンバーを用いて次のように語った。

【17】 「あたかもそれは、ヤンキースタジアムにメタリカの『Enter Sandman』が鳴り響くがごとくだ。もう結果は明らかだ」


記者: TOKO SEKIGUCHI
原文(英語):PM Abe Shows Off Hawkish Stance, Pop-Culture Knowledge
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2013/09/27/pm-abe-shows-off-hawkish-stance-pop-culture-knowledge/

 実況中継としてはこれで良かろうが、これで、記事かね?


 さて、如何だろうか。

 「記事の見出しで、記事内容はほぼ尽きている」と言うのが私(ZERO)の第一印象だ。これは「良く出来た見出し」と褒める事も出来るが、「中身があまりない」という事でもある。無論、肝心なのは「中身」の方であるが、その中身はタイトルにもある通り、

 ①安倍首相は米国演説で自らの防衛政策(=タカ派的姿勢)を擁護した

 ②安倍首相は米国演説で、米ポップカルチャー知識を披露した

ぐらいで、付け加えるならば、

 ③安倍首相は米国演説で、名指しを避けつつ中国の軍拡を非難した。

ぐらいで…しかも、記事の半分ぐらいは上記②「安倍首相の米ポップカルチャー知識披露」だものだから、米に限らずポップカルチャーなんぞに興味が無いこちとら(ZERO)には「ピンボケ」と思えて仕方が無い。精々が、上記①「タカ派的姿勢擁護(※1)共々非難・批判の意を込めているらしいと読める程度。
 その非難も、「米ポップカルチャー知識の披露なんぞにうつつを抜かして!!」と言うのは、「自腹で飲んでいる酒が高い!」とか「カップラーメンの値段を知らない!」ってのよりは、随分マシでもあれば、ネガティブでもないが、情けない事に変わりは無いぞ。

 否、それよりももっと情けないのは、残りの二点即ち上記①「安倍首相のタカ派的姿勢擁護」にせよ上記③「中国の軍拡非難」共々、記事としては「淡々と事実を羅列するのみで、殆ど論評・評価が無い」事。批判・非難のトーンは読めるが、その批判・非難を言明すらしていない。「実況中継・報道記事にはなっているが、論評記事には、直接的にはなっていない」という事だ。

 これが政府などによる言論統制厳しい国の記事ならば、「検閲に引っかからない巧妙な非難批判」と称賛する事も出来ようが、WSJ(Wall Street Journal)紙は「自由の国アメリカ」の新聞ではないか。言いたい事が有るのならば、ハッキリ言うが宜しかろう。

 それをハッキリ言わないのは、よく言って「当てこすりの嫌がらせ」。端的に言えば「読むに値しない与太記事」だ。「日本の首相がポップカルチャー知識を披露した」なんて「報道記事」を、他にどう評価しようがあろうか(※2)。

 やっぱり、ダメなんじゃないか?WSJ紙+日本人女性記者、と言うのは。

 ああ、TOKO SEKIGUCHI記者が「日本人女性ではない」と言う可能性は、まだ残っているか。
 だが、上掲記事が「当てこすりの嫌がらせ」ないし「読むに値しない与太記事」である事には、疑念の余地が無いぞ。

<注釈>

(※1) 無論、私(ZERO)自身が「安倍首相のタカ派姿勢を支持」している事は認めるが。 

(※2) 芸能誌ならば兎も角。