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 「ミンイ、ミンイ。」と、蝉じゃあるまいし、と思う事がある。「民意の反映」は民主主義の一議決手段ではあるが、「民主主義が絶対善な訳が無い(※1)」と達観している私(ZERO)から見れば、「民意が常に正しい判断をする、訳が無い。」と断じられる。而して「民意に従った結果、誤った判断をした場合」を考えると、「誰も責任は取らない/取れない」に違いないと、これまた断じられる。

 それ故に民意に従え!」と言うのは、聞こえは良いが、実は相当に無責任な場合がある摘菜収氏が指摘する通りに。
 少なくとも「民意は絶対だ!」なんて思いこまない事だね。この世に「絶対」なんてのは、「永久」とか「永遠」と同様に、そうそうあるモンじゃぁない。

 さはさりながら、日本国憲法の改正手続きが国民投票を必要として居る事に端的に表われる通り、「民意を問う」事が民主主義の議決手段として必須必要な場合も、当然ある。理の当然ではあるが、民主主義国家に於ける民意は、一般的に非民主主義国家よりは重視される。

<注釈>


(※1) 但し、次善ではある、だろうと期待できる( 時々、自信がなくなるが )。  民主主義概論民主主義は絶対善ではない。だが次善ではある。




【人民日報海外版】与那国島への日本軍駐留計画を受けて台湾軍当局がミサイル演習実施へ
http://j.people.com.cn/94474/8374733.html

 台湾「今日新聞網」によると、台湾軍当局は台湾島近くの与那国島への自衛隊の駐留が近いことを受け、侵犯してくる敵の軍艦や戦闘機に対する撃退能力を検証するため、9月に東部海空域で極めて敏感なミサイル発射演習を行なう。人民日報海外版が伝えた。

■台湾の安全を脅かす軍駐留

わずか28平方キロメートルの猫の額ほどの面積の与那国島に、台湾軍当局が神経をとがらすのはなぜか?与那国島は台湾島とわずか110キロしか離れておらず、中国の釣魚島(日本名・尖閣諸島)とも約150キロの距離にある。こうした地理的特殊性から、ひとたび軍事化されれば、西太平洋において動き1つで決定的影響を及ぼす戦略上の駒となりうる。

専門家は、与那国島への日本軍駐留の強化は台湾にとって安全保障上の潜在的リスクになると指摘する。空港と天然の良港を持つ与那国島は、台湾に入る天然の門戸だ。直線110キロの距離にあり、日本の軍艦は2時間で花蓮港沖に、戦闘機は10分で台湾島上空に到達できる。ひとたび進駐すれば、自衛隊はレーダーによって、台湾島東部の花蓮、左営、佳山など重要な海軍、空軍基地を一望に収めることになる。

中国の民間シンクタンク「知遠戦略・防務研究所」の軍事学者、周晨鳴氏は「日本が与那国島を徐々に武装化しているのは、台湾を自らの防衛上の利益と束ねることを望んでいるからでもある。どこから飛んで来る戦闘機であれ、与那国島上空に到達するには、まず台湾の防空識別圏に入るからだ。こうすれば台湾海峡関係をかき乱すことができる」と指摘した。

■軍事演習には反撃の意味も

台湾軍当局は9月23、24両日の演習で、海軍艦艇からの対空ミサイル、長距離対艦ミサイルの発射などを行なう。台湾海軍は近年、警告なしの大規模演習を毎年2-3回行い、水上艦と航空兵力の対戦能力を検証している。演習エリアは与那国島と非常に近いことも多い。これまで日本側は手が及ばぬため、台湾軍当局による与那国島周辺海域での演習に対して割合淡々とした反応だった。

与那国島への日本軍駐留後、台湾軍の演習と活動範囲が厳しく制限されるのは必至だ。与那国島周辺海域に近づくのも難しくなるだろう。特に両岸関係の緩和を受けて、日本軍当局は台湾軍当局に警戒心を抱いている。将来台湾島周辺で、与那国島に基地を持った日本軍艦艇の出没が増えると考えられる。与那国島には現在1500メートルの民間用滑走路がある。航空自衛隊はこの空港を軍民両用にするだけで、軍事的触角を台湾の懐まで直接伸ばすことができる。今回の軍事演習に反撃の意味がないとは言えない。

■島民は軍駐留で巻き添えを食うことを懸念

国民党のある「立法委員」は、日本の軍駐留は台湾漁師の操業を著しく圧迫すると指摘する。漁業紛争や釣魚島問題のために今後与那国島周辺海域で台日艦艇の衝突や対峙事件が起きる可能性は決して杞憂ではない。5月29日に日本水産庁の巡視船は与那国島周辺で台湾漁船1隻を拿捕し、船長を逮捕した。「台日漁業協定」発効から1カ月足らずで、日本側に拿捕された台湾漁船はこれで4隻目となった。

与那国島漁協の窓口には、台湾海軍が周辺海域で行なう演習についての掲示が常に貼ってあるという。周氏は「これまで与那国島島民は自衛隊の駐留に反対し、レーダーなど軍事施設が建設されて、他の国や地域による軍事攻撃を招き、生活が脅かされることを懸念してもきた」と指摘した。

ましてや与那国島島民にしてみれば、日本本土よりも台湾の方が親しみがある。第2次大戦まで与那国は台湾と頻繁に往き来し、住民は1つの生活圏のようにしょっちゅう台湾へ受診や進学に行った。また、与那国町は「自立自治」を果たし、台湾と経済貿易関係を発展させることを望み、2005年に「独立」宣言も発表している
。(編集NA)

「人民網日本語版」2013年8月23日

陸上自衛隊は世界一ぃぃぃぃぃぃl!

 さて、如何だろうか(※1)。

 上掲記事には一切書かれていないが、我らが陸上自衛隊与那国駐留部隊は、「沿岸監視部隊は100人規模」とされている。一個歩兵小隊は大凡50名だから、「約二個小隊」であり、「半個中隊」とも言えよう(※2)。

 で、この「二個小隊」で以って我らが陸上自衛隊は、以下の事が出来る(と思われている)らしい。

(1) レーダーによって110㎞先の台湾東部海軍・空軍基地を監視
(2) 台湾漁師の操業を著しく圧迫する

 なにしろ、水平線と言うのは視点の海面からの高さの関数だが、大凡30㎞。かつて富士山レーダーが気象観測に威力を発揮したのは、その海面上高度と定点定常観測の故。つまり、通常のレーダーを地上配置しても、110㎞先の地上・海面上は監視できない。それは「水平線の下に隠れている。」即ち、上記(1)が可能という事は、我らが陸上自衛隊の装備には「海軍・空軍基地を監視できるほど高精度の水平線越えレーダー(※3)」もしくは「魔法の水晶球」があると、思われているらしい。

 新型DDH「いずも」進水式を記事にした「恐れられてこそ抑止力  http://www.blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/38408414.html 」にも書いた通り、抑止力、少なくとも抑止力としての軍事力は、「恐れられる」のが前提であり、「恐れられない軍事力」は抑止力にならない。その意味で、我らが陸自・与那国駐留部隊が「高精度の水平線越えレーダー or 魔法の水晶球」を装備していると「思われる」のは、我が国の抑止力上極めて都合が宜しい。慶賀すべき事態とさえ、言えそうだ。その「恐れる」のが中国共産党政権であるならなおさらだ。

 それにしたって、今の処「沿岸監視部隊は100人規模」とされる与那国駐留部隊に高精度OTHレーダー(または魔法の水晶球)を装備させるのはまだしも、与那国空港を理由に「軍事的触角を台湾の懐まで直接伸ばすことができる。」とは、恐れ入るな。

 ま、「離間の策」って奴じゃないのかな。普通に考えれば直接の相関が無い、与那国への陸上自衛隊配備と、中華民国の軍事演習を無理やり結びつけて、日本-中華民国間の対立を煽る。中華民国・台湾は世界でも屈指の親日国家であり、東日本大震災の際にも多大な物的・精神的支援を我が国に頂いた国。その上『一つの中国』と言う建前からすれば「核心的利益」以上に「中( 華人民共和 )国の固有の領土」なのだから、「離間の策」の一つや二つ、こうじようさ。

 序でに与那国島と日本政府との間の対立も煽っているようだが、「陸上自衛隊の与那国駐留」は、( 微妙なところとは言え )「民意」だぞ。

 ああ、民意と言うならば、日本-中華民国間の友好善隣関係も、また両国の民意であるな。

 日中関係とは、違うのだよ。

<注釈>

(※1) 「前半との繋がりが無い」って?まあ、暫時お付き合いいただければ幸甚だ。 

(※2) 急いで付け加えると、この「100人規模」は通信隊、整備隊などの諸兵科連合であって「歩兵(陸自では「普通科」と言うが…学校かよ。)ばかり」ではないから、決して「二個歩兵小隊」では無い。 

(※3) OTHレーダーと言う、水平線の向こうを監視するレーダーが、世の中にはあるが…今の処非常に大型且つ精度が荒く、「この辺に、何か居る(らしい)」程度しか判らない、とされている。