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「ガールズ&パンツァー」ってアニメが、一定の人気を博しているんだそうな。なんでも、女性の嗜みとして戦車戦で勝敗を競う「戦車道」なる武道が普及している、っていうぶっ飛んだ世界で、その戦車道を嗜む女子高生だが女子中生だかがが活躍する話、らしい(※1)。「セーラー服と重戦車(※2)」なんて漫画もあるから、似たような話、なのだろう。
戦車と言うモノが、維持するだけでも燃料やらメンテナンスやらで相当な金食い虫であり(※3)、尚且つ「ガールズ&パンツァー」の主力らしい第2次大戦戦車は、装填・操作(※4)・維持整備と力仕事の連続で、到底「女性の嗜み」何ぞにならない事からも、「武道としての戦車道の普及」なんてのは荒唐無稽だが(※5)、「戦車は国持ち・丸抱え」なら、こんな「戦車競技」もあるそうだ。
<注釈>
(※1) なにしろ、アニメとして見てないので「らしい」としか、言い様が無い。(※2) こちらは一応、読んだ。立ち読みだが。(※3) 相当な金持ちか、国の丸抱えでなければ、維持すら難しい。
(※4) 自動装填装置は、現代でも少数派だ。砲塔の旋回俯仰さえ、人力のモノが多い。そのくせ重い奴は現用戦車よりも重いからな。
(※5) 国防意識の涵養と、ある種予備役制度としては、一定の効果を期待できるかも知れないが。
①「戦車バイアスロン」、第一回国際大会開催 ロシア
2013年08月19日 20:45 発信地:アラビノ/ロシア
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2962463/11214163
モスクワ(Moscow)の郊外にあるアラビノ(Alabino)で開催された「戦車バイアスロン(Tank Biathlon)」の様子。写真奥に並ぶ戦車は、競技開始を待つ(左から)ベラルーシ、ロシア、カザフスタン、アルメニアの戦車(2013年8月17日撮影)。(c)AFP/VASILY MAXIMOV
【8月19日 AFP】ロシア・モスクワ(Moscow)の郊外にあるアラビノ(Alabino)で「戦車バイアスロン(Tank Biathlon)」と題された新しい競技の第一回国際大会が開催された。この競技では、戦車が砲撃の正確さとスピードを競い合うもので、今年はロシア、ベラルーシ、カザフスタン、アルメニアが参加した。(c)AFP
②戦車バイアスロン Танковый биатлон
戦車バイアスロン(せんしゃばいあすろん、ロシア語: Танковый
биатлон)は、戦車を用いて、射撃と機動を行うロシアのモータースポーツ。
競技は、2013年より開始された。初年度はロシアがアルメニア、カザフスタン、ベラルーシの3国を招いて、モスクワ郊外のアラビノ射撃場で2013年8月12日から17日までの予定で開催された[1][2]。国際大会に先立ち、ロシア国内では予選が行われている[3]。
ロシア国防相セルゲイ・ショイグは、2013年8月9日に2014年度の開催に向けて、アメリカ合衆国、イタリア、ドイツの3国を招待していることを明らかにした[2]。ロシア・トゥデイは、アメリカ合衆国国防長官チャック・ヘーゲルが招待に応じたことを報じているが[4]、ナショナル・パブリック・ラジオによれば確認されていない[5]。
ルール冬季に行われるスポーツであるバイアスロンと同様に、戦車による射撃と機動を組み合わせた競技である。標的を外した場合、ペナルティとしての周回が課せられる点はバイアスロンと同様であり、これに加えて障害物や標識などの破壊により時間が加算されることになる[3]。
最初に8から10kmのコースを周回しながら射撃を行う。射撃内容は周回ごとに異なる内容で行われる。主砲による距離1,800m、1,700m、1,500mの各標的に対する射撃、距離600から700mの対戦車ロケット弾発射機と歩兵部隊を模した標的に対する同軸機銃による射撃、距離1,200mの対戦車砲及び対戦車ミサイル発射機への重機関銃による射撃である[6]。各周5基の標的は固定されておらず、出現してから射撃を行うまでの時間は制限されている[4]。射撃は、審判が射場を2.5km離れた位置から観測し、加えてUAVと射場のカメラによって判定される[4]。射撃ミスのペナルティーは500mに設定された[6]。
射撃をこなした後に、障害物のあるルートの踏破を行い、障害物を乗り越えたり、標識に接触あるいは破壊した場合には10秒が加算され、最終的に得られたタイムで順位を競う[6]。2013年度のコースは20kmとされた[2]。
2013年度に使用される車両は、T-72に統一されている[7]。
出典
[1].^ “First tank biathlon held in Russia”. BBC (2013年8月12日). 2013年8月13日閲覧。
[2].^ a b c “German, Italian teams may participate in next year’s tank
biathlon competition”. イタルタス通信 (2013年8月10日). 2013年8月13日閲覧。
[3].^ a b “ロシア軍 戦車によるバイアスロン大会を開催”. ロシアの声 (2013年7月5日). 2013年8月13日閲覧。
[4].^ a b c “Tank biathlon: First comp in new paramilitary sport starts
near Moscow”. ロシア・トゥデイ (2013年8月11日). 2013年8月13日閲覧。
[5].^ Melisa Goh. “Russia Invites U.S. To A 'Tank Biathlon'”. ナショナル・パブリック・ラジオ. 2013年8月14日閲覧。
[6].^ a b c “First “tank biathlon” competitions to take place in Southern
Military District”. イタルタス通信 (2013年6月17日). 2013年8月13日閲覧。
[7].^ “Russia Challenges US in Tank Biathlon”. RIAノーボスチ (2013年8月10日). 2013年8月13日閲覧。
「T-72限定」はネックだな
さて、如何だろうか。仲々豪快な、「イワンらしい」モータースポーツではないか。
冬季五輪種目のバイアスロンが、長距離スキーとライフル射撃を組み合わせてのに対し、「戦車バイアスロン」は悪路踏破と砲撃・銃撃を組み合わせ、どちらも最終的なタイムを競う。射撃/砲撃・銃撃の結果がタイムやコース距離延長と言うペナルティとして反映される点も変わらない(※1)。
今年が第1回の国際大会開催で、「国際」と言い条、参加国は「ベラルーシ、ロシア、カザフスタン、アルメニア」だから「元ソビエト連邦」ばかり。「ソ連軍大会」でしかないが、写真で見ると色とりどりのT-72が並んで、楽しそうと言うか、シュールと言うか(※2)…「2014年度の開催に向けて、アメリカ合衆国、イタリア、ドイツの3国を招待している」と言うから、上手くすれば来年は本当の「国際大会」になるかも知れない。
だが、上掲②末尾に「2013年度に使用される車両は、T-72に統一されている」とあり、このルールが適用される限り、アメリカ、イタリア、ドイツの参加は難しいだろうな。そりゃ、器材( この場合は、戦車 )の統一は、「公平な競技」の為には重要で、野球で「統一球」なんてものが制定されるのも(※3)その為なんだが(※4)。
だが、使用機材=戦車を各国自由にしたら、今度はロシア製T-72が不利になりそうだ。現代戦車の砲撃は、西側では8割9割当てて当然、外せば恥。上記の来年参加する(かも知れない)三カ国の中では、Panzer Land"戦車の国"ドイツが優勝の最有力候補となろう。
で、まずその可能性は無かろうが(※5)、我らが陸上自衛隊が、我が国産戦車で参加したならば、と想像するのも楽しい。先行記事(※6)にもした通り、我が国産戦車に搭乗した陸上自衛隊による戦車砲命中率は、まず間違いなく世界一だ。北部方面隊戦車射撃競技会のトップ争いなんざぁ、1小隊4両全弾命中が当たり前で、命中までの時間の短さで勝敗が決まる。それも、昨年度は「1秒差」だったと言うのだから、新幹線の運行ダイヤ(※7)の向こうを張れる正確さだ。従て、我らが陸上自衛隊がこの戦車バイアスロンに参加したら、少なくとも戦車砲撃では無敵だろう。
後は、銃撃と悪路踏破だが、これらもそうおいそれと負ける気はしないぞ。
<注釈>
(※1) 敢えて突っ込むならば、スキー&射撃だから「バイ(2)」アスロン。悪路踏破&砲撃&銃撃ならば、「トライ(3)」アスロンが正しい、気はする。(※2) 海洋堂の食玩戦車には、「真っ赤なティーゲルⅠ戦車」ってのがあったが。(※3) その統一球の反発係数が高くなって、「打球が飛びやすくなって、投手に不利。不公平だ!」ってちょっと前に問題になっていた。が、「全チームの使う統一球が、一斉に”飛びやすくなった”のならば、それは「不公平」とは言われまい。条件は敵も味方も一緒だろう。(※4) ロシアにしてみれば、「戦車バイアスロン」の使用戦車を独占できれば、ある程度の輸出も目論める…数は、出ないだろうが。(※5) これは「海外派兵」になるのかね。「集団的自衛権の行使」では無さそうだが。(※7) 新幹線の年間を通じての平均到着時刻遅れは、「1秒」だそうな。是は是で、凄まじいが。