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週刊誌すら立ち読みする気にもならない私(ZERO)だ。テレビなんざぁ滅多に見ないし、ワイドショーなんてのはなおのこと見ない。「見るに値しない」と判断しているから、だ。
「ワイドショーは見るに値しない」と判断している根拠は、「ニュースを面白おかしく報道している」と断じているから。「判りやすく」とか「庶民的に」とか言うつもりなのだろうが、「センセーショナル」であり「衆愚的」であるから。そうで無くても報道なんてのは。多かれ少なかれ偏向報道(※1)なのである。それを「庶民的に」「判りやすく」「センセーショナルに」「衆愚的に」報じたら、それこそ目も当てられない事にしかならない。司会者だかキャスターだかだけでもそうなるであろうのに、これに「コメンテーター」とか言うやたら偉そうで「何に対しても一家言有る」と言わんばかりの良く判らない肩書きの輩が加わると…そりゃ「ワイドショー」なのだから「ショー」と割り切れば良いのかも知れないが、なまじっか時事問題を扱うだけに始末に悪い。そんな「ワイドショー」ごときで時事問題を「理解した心算」になってしまうのは、もっと始末に悪い。それは、民主主義の衆愚政治化への入り口だろう(※2)、と思われるのだが…製作費がかからない割には視聴率が取れるのだろう。左様なワイドショーとやらは、今も相応にあるらしい。
だが、以下のようにテキスト化された「ワイドショー」を「見る/読む」限り、やはり「ワイドショーは見るに値しない」と言う判断は、正しい様に思われ
る。
<注釈>
(※1) 意識する/せざるにかかわらず。所詮神ならぬ身の人が為す事。あらゆる報道は「偏向がある」と思っているのべきだろう。(※2) という事は、「ワイドショーは、民主主義の敵」という事になるな。まあ、「無料のパンと見世物」こそ、古代ローマ民主制を衆愚化した元凶であるが。
【ワイドショー通信簿】米軍ヘリ墜落「沖縄では毎年米軍機が落ちる。東京近郊
だったら大騒ぎになるのに…」
2013/8/ 6 12:17 http://www.j-cast.com/tv/2013/08/06180877.html?p=all
きのう(2013年8月5日)、沖縄県宜野座村の米軍基地キャンプ・ハンセンの山中に米軍ヘリコプターが墜落、炎上した。1972年の本土復帰以来、米軍機の墜落事故はこれで45件、ヘリの事故は17件に上る。折しも、新型輸送機オスプレイの追加配備を進めている最中の事故だった。米海兵隊は影響を考慮して、岩国基地に陸揚げしているオスプレイの普天間飛行場への配備を遅らせると発表した。司会のみのもんたは今度の事故は日本人全体に突き付けた問題と捉え、このように問いかけた。
「45件目の事故、毎年のように起きているということですね。オスプレイ、どうするんでしょう。東京近郊に配備されたら大騒ぎになる。では、沖縄ならいいのか。沖縄以外の日本に住んでいる人はどう考えますか」
住宅地まで2キロ、役場まで3.8キロ、周りには小学校や中学校
ヘリの乗員4人のうち3人は脱出、1人は病院に搬送された。現場は住宅地まで2キロ、宜野座村役場まで3.8キロ、周りには小学校や中学校もある。皮肉なことに、事故が発生したのは沖縄県と基地を抱える市町村長がオスプレイの配備について話し合っている時だった。会議に出席していた宜野座村の当真淳村長は「沖縄のこれが現実。いつ民間地域で起きるかわからない。オスプレイに対する県民の不安はさらに高まった」と語る。
コメンテーターの杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長)は「これからもあり得る話です。キャンプ・ハンセンという基地内でしたが、住宅地と結構近い。沖縄県の人にとっては許されざる事故です」
三屋裕子(スポーツ・プロデューサー)は「こういうところで訓練しているとい
うことをどう考えるのか。アメリカ本土の人もこの現実をもっと知るべきです。アメリカにもちゃんと伝えてほしい」
潟永秀一郎(『サンデー毎日』編集長)「改めて日本の中に外国があることが見えてきました。しかし、日米地位協定改定はなかなか進まない。沖縄の人たちはこれでもう辺野古(移設)はノーですよね」
米軍のオスプレイ普天間基地配備に変更なし
日本政府は米軍に原因究明と再発防止を申し入れたが、問題はこれからどうするかだろう。
みの「沖縄の人たちと、ではどうすればいいんだと話をしていると、『自分たちはただひとつ、基地をなくしたいんだ』といいます。でも、本土の人は何もいわない。なぜ本土の人はどうすればいいかいわないのか、といわれる」
「8時またぎ」コーナーで軍事ジャーナリストの黒井文太郎に聞く。
みの「(今度の事故は)オスプレイの配備を含め米軍の方針に影響ありますか」
黒井「米軍は影響を受けずに、計画通り進めると思います」
みの「あれだけ反対されても、ですか」
黒井「オスプレイの配備は世界全体の中で新しい機種に変えていこうというものです。性能が優れ、(安全面でも)安定していると判断しているからです」
また、答えの難しい問題が突き付けられた。
話し言葉は、書き言葉程重みが無い、とは言え・・
・
さて、如何だろうか。
司会のみのもんた氏を除くと、上掲記事に登場する「コメンテーター」は、①杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長) ②三屋裕子(スポーツ・プロデューサー) ③潟永秀一郎(『サンデー毎日』編集長) ④黒井文太郎(軍事ジャーナリスト) の4人。だが、この4人の内、「傾聴に(一応)値する」コメントを述べているのは上記④黒井文太郎氏だけ。それでも「HH-60墜落事故で、米軍のオスプレイ配備計画は変わらないだろう。」と言う、ごくごく当たり前の事を言っているだけ。司会のみの氏には意外だったらしく、
1〉みの「あれだけ反対されても、ですか」
と問い返しているが、なぁんだった「日本の民意で米軍の装備が決められる」なんて思えてしまうのか、実に不思議だ。第一、ここで取り上げている海兵隊型オスプレイは、CH-46の代替。輸送ヘリを輸送チルトローター機で代替するのだから、「日米安保条約に事づく事前協議の対象にすらならない」些事。日本の主権やら民意やらが、及ぶと考える方がどうかしている。
もっとも、このワイドショー、司会もコメンテーターも「どうかしている」のが揃っているのだから、仕方がない。
①杉尾秀哉氏は尤もらしく「事故はこれからも起こる」とコメントしているだけ。これもごくごく当たり前だな。墜落しない航空機は、飛ばない航空機だけ。飛ぶ航空機がある以上、多かれ少なかれ「事故はこれからも起こる」のが当たり前だ。それは米軍機に限らない、どころか民間機/軍用機を問わないのだから、「普天間基地を返還後に民間空港にする」掲額が実現したら、その普天間新空港に離発着する民間機についても同じことが言える。ああ、犠牲者の数は、民間の旅客機の方が、乗っている人が多い分、多くなるだろうがな。
で、そんな当たり前のことを述べて、「沖縄県の人にとっては許されざる事故です」と断じてしまう。そりゃ事故は須らく許されざるモノではあろうが、「演習場内に墜落して、米軍人しか犠牲になっていない事故(※1)」でも「許さない」ってんだから図々しいな。
②三屋裕子氏は訓練場の立地条件を問題視し、アメリカ本国にも伝えろと息巻く。だが、我が国の訓練場がアメリカやロシアや中国のような広大な国土を擁する国に比べて立地条件が悪いのは当然だし、平時の軍隊は訓練が仕事だ。一体何を問題視しているのやら。ま、「訓練場も訓練も軍隊も不要」と言い出すだろう事は、賭けても良い位だが。
③潟永秀一郎氏はもっとひどい。
2〉「沖縄の人たちはこれでもう辺野古(移設)はノーですよね」
と、鳩山由紀夫(※2)級に煽る。センセーショナルにして衆愚的と言う点では、典型的なワイドショーのコメントではあろう。
司会のみのもんたにしても (1) 「オスプレイが東京近郊に配備されたら大騒ぎになる」事を前提にしている(※3)。 (2)「沖縄の人は『自分たちはただひとつ、基地をなくしたいんだ』と言い、本土の人は何も言わない(※4)」と主張する。
上掲記事からすると、上記(2)に対しみの氏も「問題提起するばかりで何も言わない本土の人」らしい。
ああ、それを言うならば上掲記事も、その報じるワイドショーも、「問題提起するだけで何の解決も提示しない」言いたい放題の垂れ流し。これで視聴率さえ取れれば万歳。あとは知らない、のだろう。
テキストベースで広く世間に配布され、無数の場所で蓄積される、新聞や出版等のメディアとは「重みが違う」とは言え、このワイドショーにおける言論言説の軽さでは、「見るに値しない」と言う判断は、やはり至当だな。
<注釈>
(※1) 犠牲になった米軍人のご冥福をお祈りする。貴方の犠牲を、無駄にはしません。
(※2) 再三繰り返しているが、当ブログでは「鳩山由紀夫」級はその
フルネームで想像力の及ぶ限り最大級の悪罵である。従って、「鳩山由紀夫級」とは最大級の罵倒であり侮蔑を意味する。
(※3) そりゃ、反対運動ぐらいは起こるだろうが、どうだろうね。沖縄程には盛り上がらないのではないか。無論私は、歓迎するがね。
(※4) そりゃ「本土の人」の怠慢で、「沖縄の人」の無茶だ。沖縄は対支那最前線であり、歴史的にも地理的にも変わりがない。
私(ZERO)の普天間基地移設問題見解
(1) 普天間基地移設問題は、普天間基地に現在駐留する米海兵隊を、どこに配置転換するか、或いはしないのか、と言う問題である。
(2) 上記を検討するうえで最優先すべきなのは我が国の安全保障の確保である。沖縄は普天間基地に米海兵隊が駐留する事で確保している抑止力が低下するような「普天間基地移設問題」解決策は取りえない。この条件は、先年の尖閣諸島沖中国「漁船」体当たり攻撃事件でさらに露骨になった中国の尖閣諸島のみならず沖縄本島にまで及ぶ領土的野心を受けて、益々譲れない条件となっている。
(3) 現行日米合意である普天間基地の辺野古移設は、今の普天間基地を日本に返還する物であり、普天間基地周辺の基地負担軽減と抑止力確保を両立する案である。
(4) 上記(3)の辺野古移設案以外の「普天間基地移設案」が仮にあるとしても、ヘリ部隊と地上部隊の連携は抑止力確保の絶対条件であるから、沖縄県外の移設は上記(2)の安全保障の観点からあり得ない。それはMV-22オスプレイの画期的な輸送能力を以ってしてもである。将来「超音速垂直離着陸輸送機」なんて物でも実用化・配備されれば、九州移設ぐらいはナントカなるだろうが、現状では九州移設すら容認できない。
(5) 沖縄県民が全県民一人の例外も無く「普天間基地の県外移設」を求めたとしても、日本国の安全保障上、それは容認できない。そのような場合であっても、日本政府は日本国民の代表なのであるから、「普天間基地の県外移設」なぞ実現するべきではない。デフォルト状態は日米現行合意の辺野古移設であるし、それが「不可能」であるならば、普天間基地の継続使用がデフォルト状態である。現状辺野古に代わる沖縄県内移設案は、アイディアぐらいはあるが、まともに形を為した物はない。それは、「ゼロベースから検討した鳩山政権の成果」である。