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「オスプレイ搭乗の米軍人や、沖縄以外の基地周辺住民がいくら死のうと知った事ではない」と公言している「県民大会決議」や「建白書」を支持してしまう沖縄二紙=三アカ新聞下っ端=琉球新報&沖縄タイムスが、オスプレイについてトチ狂った( としか思えない )社説を掲げるのは、「いつもの事」であり、特段当ブログで取り上げる程の事でもない。「また馬鹿をやっているな」で、御終いである。
東京新聞は、「オスプレイ日本配備反対」を「脱原発」「消費税値上げ反対」共々、「新聞として書かねばならない事」の一つに列挙しており、その脱原発原理主義ぶり(*1)からすると「オスプレイ日本だけ配備反対」原理主義に陥っている事は想像に難くなく、またその想像を基本的に裏書きしてくれるのが、東京新聞だ。
橋本大阪市長が、沖縄配備のオスプレイについて、その訓練の一部を大阪・八尾空港で実施する事を提案した。突然の提案で地元への根回しがまだだろうが、如何なる下心があろうが、実現性に疑義があろうが、縦から見ようと横から見ようと「沖縄の基地負担軽減策」の一つである事は間違い様が無い(*2)のだが、「橋下市長のパフォーマンスに違いない」と批難しかしていない琉球新報(*3)や東京新聞(*4)と比べて、全国紙でもあれば、「一流紙」ともされ、「オピニオン・リーダー」であるとする説さえある朝日新聞の社説は、どうかと言うと・・・
<注釈>
(*1) これまた、当ブログで散々記事にしている処。ある意味「おいしいネタ」ではあるな。
(*2) その基地負担程度の定量評価であるとか、実現性・具体性はどうであるか言う評価は、別途必要としても。まずは、構想・アイディアだろう。
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【朝日社説】オスプレイ訓練―橋下氏も政府も本気か
平成25年06月07日(金) ( <>はZeroのつけたパラグラフ番号 )
<1> 日本維新の会共同代表の橋下徹・大阪市長と幹事長の松井一郎・大阪府知事が安倍晋三首相らと面会し、普天間飛行場に配備された米軍のオスプレイ訓練の一部を、地元・大阪の八尾空港で受け入れる考えを伝えた。
<2> もし自分の家の近くでオスプレイの訓練が行われたら。まずはそれを考えることが、沖縄の負担をわかちあう第一歩になる。今回の提案は改めてそのことを私たちに問いかけている。
<3> 沖縄には米軍基地の74%が集中する。住民は日米安保条約のもと、危険や騒音と隣り合わせの暮らしを押しつけられてきた。住宅地に隣接する普天間飛行場の移転も進まない。
<4> 「本土は沖縄を差別している」。そんな不信の声が高まるなかでの提案で、基地負担の分かち合いは不可欠である。ただ、やぶから棒に八尾空港が持ち出され、唐突感が強い。
<5> 沖縄の反応も複雑だ。橋下氏は沖縄の米軍司令官に「風俗業活用」を進言し、地元でも米側からも批判を浴びた。今回の提案も参議院選をにらんだ失地回復ねらいとの冷めた目もある。
<6> 橋下氏は沖縄の負担を皆で考えるべきで、自分のところだけの安全性を言ってはダメだと強調する。その通りだが、普天間飛行場の移転先に関西空港をと言って立ち消えになるなど、基地問題への対応で一貫性を欠いてきたのは橋下氏自身である。
<7> 橋下氏は実現可能性の検討を政府に求め、菅官房長官は「検討する」と応じた。だが維新は地元に相談せず構想を掲げ、八尾市長は反発している。
<8> オスプレイの訓練に沖縄が反対しているのは、海外で相次いで墜落するなど事故への懸念が残るからだ。八尾空港も住宅密集地にあり、どう受け入れを進めていくか。八尾空港を使うことがどこまで沖縄の負担軽減になるのかも、定かではない。いかにも準備不足の案だ。
<9> 昨年10月の配備に際し、沖縄県知事は「米軍が何でも持ち込めるというのは信じがたい」と抗議した。人口密集地や学校の上は避けるという日米間合意も、きちんと守られていない。
<10> この実態を変えないままでは、八尾に限らず、訓練地域の住民を説得するのは困難だろう。政党の共同代表である橋下氏が本気ならば、与野党を説得し米国との交渉に持ち込むくらいの覚悟が必要だ。
<11> 検討を表明した政府も、沖縄の基地の県外移設と訓練の安全性の問題の両方を詰めていく責任がある。
<12> そうでなければ言葉だけの提案、検討に過ぎない。
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何を、何故、批難しているのか?
さて、如何だろうか。
「オスプレイ訓練の大阪・八尾空港への部分移転について非難している。」それだけは判る。批判の矛先は、同提案を実施した橋下市長と、前向きに反応した政府に向けられている。そこまでは判る。だが、章題にもした通り「何を、何故非難しているか?」は、一読ぐらいじゃサッパリ判らなかった。無論私は、橋下市長の意図がどうあろうが、地元への根回しがこうあろうが、この提案が実現すれば些かなりとも「沖縄の基地負担軽減になる」事は間違い様がない(*1)と思っているし、散々吹聴された「オスプレイの危険性」なんて風評被害も「低い重大事故発生率」と言う統計の前に粉砕されたと考えているから、でもあろう。
気を取り直して、上掲社説にパラグラフ番号を振って、精読してみた。
上記<1>は事実の追認で、論評は何もない。
それに続く上記<2>~〈11〉を通じても、「オスプレイ八尾空港訓練反対理由」として挙げられているのは、以下の項目である。
(1) やぶから棒に八尾空港が持ち出され、唐突感が強い。 〈4〉
(2) 今回の提案も参議院選をにらんだ失地回復ねらいとの冷めた目もある。〈5〉
(3) 基地問題への対応で一貫性を欠いてきたのは橋下氏自身である。 〈6〉
(4) 維新は地元に相談せず構想を掲げ、八尾市長は反発している。 〈7〉
(5) 八尾空港を使うことがどこまで沖縄の負担軽減になるのかも、定かではない。いかにも準備不足の案だ。 〈8〉
(6) (沖縄では)人口密集地や学校の上は避けるという日米間合意も、きちんと守られていない。 〈9〉
この実態を変えないままでは、八尾に限らず、訓練地域の住民を説得するのは困難だろう。〈10〉
(7) 政府も、沖縄の基地の県外移設と訓練の安全性の問題の両方を詰めていく責任がある。 〈12〉
あれこれ言っており、少々整理すると、以下の項目にまとまろう。
① 提案が唐突で、地元の合意も未だない。 上記(1)、(4)
② 橋本氏の選挙向けパフォーマンスだ。 上記(2)、(3)
③ 基地負担軽減程度が不明。 上記(5)
④ 沖縄では人口密集地や学校の上は避けるという日米間合意が守られていない。上記(6)
…上記(7)が余ってしまうのは、「オスプレイ八尾空港訓練」との相関があまりに薄いから。「訓練の安全性の問題」は日本に限らず何処で訓練しようと問題である上、誰よりもオスプレイを運用するアメリカ軍にとっての重大事。故に橋下市長提案の「オスプレイ八尾空港訓練」との相関は極めて薄い。「沖縄の基地の県外移設」は「劇的な沖縄基地負担軽減策」となる事を期待出来ようが、「オスプレイ八尾空港訓練」とは「基地負担軽減策」繋がり程度。何より、上記(7)パラグラフ〈11〉の主張は、橋下市長の「オスプレイ八尾空港訓練」提案があろうがなかろうが、関係なく主張できること。その意味では上記(7)を「オスプレイ八尾空港訓練反対理由」に数えてはいけないのではないか、と、おもいきや・・・
〉 <12> そうでなければ言葉だけの提案、検討に過ぎない。
と、パラグラフ〈11〉に続く、上掲朝日社説の〆は、堂々と抜かしているのだから…訳が判らない。判るのは、上記(7)・パラグラフ〈11〉「政府も、沖縄の基地の県外移設と訓練の安全性の問題の両方を詰めていく責任がある。」と言う主張が、どうやら朝日新聞の大前提となる主張であるらしい、と言う事だけ。「オスプレイ沖縄県外移転原理主義」とでも、名付けるべきだろうか。
まあ、上記(7)原理主義の思考停止は、朝日新聞の十八番であるから放置するとしても、上記①~④の4点に絞られた「オスプレイ八尾空港訓練反対理由」と言うのも、どうだろう。新ためて「支離滅裂」と言う感を抱くのは、私だけだろうか。
上記②は東京新聞や琉球新報も槍玉にあげている処だ。幾つも先行記事にした通り橋下大阪市長なる政治家は私も信用していないから、上記②の通り今回の提案が「選挙向けパフォーマンス」である可能性は否めない。だが、パフォーマンスは、パフォーマンス。提案は、提案。良い提案ならば、「パフォーマンスである」事は、採用しない理由にはなるまい。私が橋下市長の「震災ガレキ受入れ」を、胡散臭さを感じながらも支持するのと同様に、「オスプレイ八尾空港訓練」提案は、提案として評価されるべきで、橋下市長の選挙戦効果なんざぁ、些事であろう。
上記①と③は、「準備・検討不足」とまとめる事が出来そうだ。だが、上記③「基地負担軽減程度が不明」なのは、「オスプレイ何機を年間何日八尾空港で訓練する」ぐらいの具体的計画が出来るまで「不明」のままだろう。「オスプレイが八尾空港で訓練する期間は、沖縄の基地負担がその分軽減される」と言う定性的評価しか、しようがない。一つだけ言えるのは、騒音だろうがあ、低周波だろうが、「墜落の危険」だろうが、「八尾空港訓練・駐留中のオスプレイは、沖縄の負担にはならない」と言うだ。
「その具体的計画が出るまで、同意は出来ない」と、八尾空港側が言うのは大いに在りそうな話であるが、「具体的計画が無いから、提案者の橋下市長も、提案を受けた国も、本気ではない。」と断じられる、朝日新聞社説氏とは、一体、何様のつもりなのだろうか。「今後の計画具体化が注目される」ぐらいが、公明正大な評価と言うモノではないか(*2)。
上記④は、正しく沖縄二紙の「地口」なのである(*3)が、その批判根拠にしている「日米合意」には、「可能な限り」などの限定条件が付いている。大体、米軍基地反対派が主張する通り「普天間基地周辺は人口密集地」であるならば、オスプレイに限らず普天間基地に発着する航空機は全て「日米合意違反」と言う事になる。「杓子定規には守れない」のは、理の当然だ。
航空基地・滑走路へのアプローチは、風向きによっても変えるのが普通で、その方が安全なんだ。日米合意を杓子定規に墨守するより、安全な飛行を選ぶ方が、日米双方の利益であろうに。
<注釈>
(*1) 但し、「沖縄の基地負担軽減」なんぞは、「些事だ」と思っても居る。「実現すればラッキーであろうが、断じて目的ではない。」と。基地に兵力を配置するのは、我が区の安全保障が目的である。安全保障を阻害しない限りにおいては「基地負担軽減」も良かろうが、あくまでも「安全保障を阻害しない限り」だ。
(*2) ああ、朝日新聞の辞書に、「公明正大」なんて四字熟語は、無いか。
(*3) さすがは三アカ新聞頭目。