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チャールトン・ヘストン主演のSF映画「ソイレント・グリーン」は、一度見たらちょっと忘れられそうにない、強烈なインパクトの映画だ。ハリイ・ハリスンの小説『人間がいっぱい』を原作とし、人口爆発で食料や資源が枯渇した(※1)2022年のニューヨークを舞台とするこの映画では、生鮮食料品は宝石以上の貴重品で、特権階級しかありつけない。路上にあふれ返った人口の大半は、殆どが失業者で、配給される合成食料「ソイレント・グリーン」など(※2)で、ただ「生きて(※3)」いた。
その合成食料を作っているソイレント社の幹部殺人事件をきっかけに、この事件を追う刑事(チャールトン・ヘストン)は、「海洋プランクトンから作られる」とされた「ソイレント・グリーン」の秘密に迫ってしまう・・・
What is the SECRET of the SOILENT GREEN…
余りにも有名な( しかし衝撃的な )その「秘密」もさることながら、この映画を印象的にしているのは、原作タイトル「人間がいっぱい」そのままに、人口爆発で崩壊した社会と、合成食料ばかりとなった世界。捜査の途中で「本物の肉」を着服した主人公(チャールトン・ヘストン)が、大喜びで同居の老人( 本人間)と「久々の本物の食事」を楽しんでしまう世界。
だが、現実の2013年の大陸・支那は、そんな「ソイレント・グリーン」の世界に、案外近いのかも知れない。
<注釈>
(※1) ついでに環境破壊も極限まで行っている。(※2) 確か、他に「レッド」と「イエロー」があるが、どれも半固形の直方体で、色以外の区別は、スクリーン上では出来ない。(※3) 紙さえも貴重品で、文盲がゴロゴロ居て、本の知識を蓄えている「本人間」と言う職業がある。美しい女性を侍らせる「家具」なんて職業もあるくせに、失業率はやたらに高いんだから、殆ど産業と言うモノが壊滅している。実に、嫌な世界だ。
2013年4月8日 19:00 (サイゾー)
本物の牛肉は入手不可能!? 中国メディアのサンプル調査で驚愕の結果が……
http://topics.jp.msn.com/wadai/cyzo/article.aspx?articleid=1770252
2月、ヨーロッパ各国で相次いで発覚した牛肉加工食品への馬肉混入事件。馬肉の食用はキリスト教の一部では禁忌とされており、供給元への訴訟など大きな波紋を広げた。しかし、食品偽装が横行する中国で、ニュースサイト「浙江在線」が行ったあるサンプル調査の結果を見ると、まだまだ状況はマシと言えるかもしれない。
3月10日、同サイトでは、杭州市内8カ所の食料品店や屋台で、牛肉加工食品を謳う商品をランダムに購入。浙江省検験検疫科学技術研究院に依頼してDNA分析を行ったところ、なんとそのうち5つの製品には牛肉のDNAがまったく含まれていないことが判明したのだ。さらに、残りの3つの製品からも豚肉のDNAが検出されている。つまり、8つのサンプルの中に純粋な牛肉加工品はひとつもなかったということになる。
さらに同サイトでは、偽装牛肉を扱っているという江蘇省の食肉加工業者に潜入取材。すると、安い牛肉を探している大口顧客を装った記者に対し、業者側は相場よりも3割ほど安い商品を見せてきたという。
そこで記者は「問題がある肉なのか?」と尋ねたところ、「問題あるもないも、調理の技術次第だ」と言い放ったという。さらに、この肉が牛ではなく「豚肉や馬肉やいろいろ」を混合したものだということを認めた。
まさに末期的といえる状況の中、生活者たちは偽物をつかまされないよう、どのように自衛しているのか?中国在住歴4年の日系メーカーの現地駐在員は語る。
「高級ホテルのレストランなどを除き、庶民的な店では、『牛肉』と書かれていても鵜呑みにする人はいません。なので、偽装食品が問題になっても、加担した側が責任追及されることはほとんどない。“タイ焼きにタイが入っていない”と怒る人がいないのと同じかもしれませんね。また、中国のスーパーには牛肉香精という調味料が売られているんですが、これは、振りかけるだけで豚肉や鶏肉を牛肉の味に変えてしまうという“魔法の粉”。食品偽装が家庭の食卓でも行われているこの国では、人々の感覚がマヒしている」
食品偽装が末期的状況にある中国では、もはや「気にしない」という行為くらいしか、取り得る対策はないということかもしれない……。
(文=牧野源)
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「人間がいっぱい」―「ソイレント・グリーン」と現代支那の共通点
さて、如何だろうか。
言うまでも無かろうが、映画「ソイレント・グリーン」に描かれた2022年のニューヨークよりは、2013年の現実の支那・中国は大分マシではある。怪しげな合成食料なんか配給しなくても(※1)、市場には生鮮食料品=肉・野菜・魚が相応に流通しているし、圧倒的な失業率(※2)にもなってはいない。中国経済は今でも「成長」している(※3)。
だが、上掲記事にある通り、「本物の牛肉」それも「100%ビーフ」となると、簡単には行かないらしい。上掲記事では「杭州市内8カ所の食料品店や屋台で、牛肉加工食品を謳う商品をランダムに購入」し、DNA分析した結果、僅か8つのサンプルとは言え、「その全てが100%ビーフではない」且つ「内5つには牛肉が入って居ない」と言う事が判明している。ソリャ「実はボール紙だった」や上記の「ソイレント・グリーン」世界よりはマシな結果ではあろうが、「マシな結果」でしかない。
逆に「ソイレント・グリーン」世界の2022年ニューヨークと、現実の2013年の支那・中国の「共通点」を拾っていくならば・・・
(1) 資源の枯渇と環境破壊の深刻化
(2) 暴動の多発
(3) 食品偽装表示の横行(※4)
あくまでも「定性的な共通点」でしかない事は留意の必要がある。殊に、上記(1)「資源の枯渇と環境破壊の深刻化」は、黄砂やPM2.5の様に大陸・支那内に止まらず、周辺にも悪影響を与えているとは言え、「全地球的に絶望的なまでに環境悪化」している「ソイレント・グリーン」世界に比べれば何ほどの事は無い。
しかしながら、それは全地球規模での話。「中華世界」やら元来の中華・中原に限れば、相応に「ソイレント・グリーン」度は高いと、考えるべきだろう。
左様、食人嗜好も含めて、ね。
<注釈>
(※1) いや、それ以前に、支那ってのは有史以来「食料の配給による飢餓救済」なんて、実施した例が少ないのじゃなかろうか。
(※2) 「ソイレント・グリーン」の世界では、就業している人間の方が少ない。登場する職業人は、「本人間」「家具」なんてとんでもない職業の他は、食料合成会社ソイレント社社員、警官、牧師( 神父だったかも )、葬儀屋ぐらいだ。(※3) 無論、軍備の方はそれ以上に急成長しているが。