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 「ケロリン」と言うのが「薬の名前だ」ぐらいは知っていたが、何しろ私は「病なく、身強き人」友とするに悪き者(※1)なものだから、滅多に薬なんざ飲まない。従って、「ケロリン」なんて薬は飲んだ覚えがない。それでもその商品名だけは知っているのは、銭湯(※2)や公衆浴場や温泉などで見かける、鮮やかな真っ黄っ黄の「ケロリン洗面器」の故だろう。黄色に赤文字で「ケロリンと、洗面器底面ど真ん中に書いてあるんだから、嫌でも応でも目立つ。映画「テルマエ・ロマエ」でも重要アイテムであ
り、DVDのデザインにもなっている事は、先行記事にした処。漫画の方でも最初のタイムスリップで現代日本の銭湯にやって来た主人公ルシウスが、その鮮やかな黄色(と見慣れぬ材質)に感心するシーンがある。

イメージ 1


 その、ケロリン洗面器、正式名称は「ケロリン湯桶」らしいが、これを販売していた会社が銭湯の減少と共に会社が傾き、ついには破綻してしまったのだそうだ。

 ところが・・・

<注釈>

(※1) 確か、「徒然草」。 

(※2) は、滅多に行かないか。



転載開始=========================================


ケロリン湯桶の販売、広告出稿元の内外薬品が引き継ぐ 湯桶の販売会社の破綻で
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130318/biz13031819500021-n1.htm
2013.3.18 19:48

 医薬品「ケロリン」の広告が印刷された銭湯向け湯桶を販売してきた「睦和商事」が経営破たんしたが、「ケロリン」そのものを製造販売している医薬品薬品の内外薬品は18日、この銭湯向け湯桶販売を睦和商事から引き継ぐと発表した。

内外薬品は睦和商事の発案を受けて、湯桶にケロリンを広告出稿。睦和商事は昭和38年からこの湯桶を銭湯に安く販売し続けてきた。湯桶自体は外部企業に生産委託してきた。

内外薬品では基調なPR媒体として、この湯桶広告を長年、評価してきた。睦和商事の経営難を昨年11月に知った内外薬品は、ケロリン湯桶の販売・配布展開をそのまま引き継ぐことで、睦和商事と合意した。近く販売を再開するという。

睦和商事は14日に2度目の資金ショートを起こし、経営破綻した。銭湯の減少が続いていることで、営業不振に陥って、巻き返し策が見いだせなかった。


=================================転載完了

神よ、受け継ぐべきモノを受け継ぐ伝統と、変えるべきモノを変える勇気と、この二つを見分ける英知とを、お与え下さい―ウインストン・チャーチル


 さて、如何だろうか。

 早い話、「ケロリン湯桶」を販売して居た「睦和商事」が経営破たんしてしまったが、その販売権をケロリンを製造販売している内外薬品が受け継ぎ、「ケロリン湯桶」の販売はこの春から再開されるそうだ。

 「睦和商事」が経営破たんしてしまった位だから、「ケロリンの湯桶販売事業」と言うのがガンガンに儲かる商売とは思えない。内外薬品としては宣伝効果も望めるから、多少の赤字は許容できそうではあるが、「睦和商事」を経営破たんに追い込んだ「銭湯の減少」と言う経営条件は変わらないだろうし、同社HP(※1)によると「銭湯で子供が蹴飛ばしても、腰掛けにされてもビクともしないケロリン桶は、驚異的な強さから、別名「永久桶」とも呼ばれています。」なんてあるから、買い替え需要もそうは望めそうにない。

 つまり、経営的にはさして魅力的と思えない「ケロリンの湯桶販売事業」であるが、これを受け継ごうと言う内外薬品の気概に、私は少なからず共感している。本記事のタイトルを情緒的経営とした所以であり、意味する処は「ビジネスライク」の反対であり、不合理であり、非論理的ではあろうが・・・「訴える」モノがある。

 安部自民党政権発足と「アベノミックス」と言う造語の効果も有って、長い事叶わなかった「円安株高」なんて事態が出現したように、商売とか経済とか言うモノは、相応に「情緒的」であり、非論理的でもあり、それ故に「浪花節が通じてしまう」世界であるらしい。

 早い話がこのケロリン湯桶、今年続編が作らえると言う「テルマエ・ロマエ」とタイアップして一般家庭に市販したら、相応の数売れるのではなかろうか。一過性のブームに終わる可能性はあり、持続的な市場拡大は期待薄かも知れないが、カンフル剤ぐらいにはなりそうだ。

 如何に、内外薬品。
 頑張れ、ケロリン湯桶。

<注釈>




ケロリン桶の由来 - ケロリンファン倶楽部 | 内外薬品株式会社
http://www.naigai-ph.co.jp/special/kerorin/yurai.html

ケロリン桶 誕生のキッカケ
銭湯で子供が蹴飛ばしても、腰掛けにされてもビクともしないケロリン桶は、驚異的な強さから、別名「永久桶」とも呼ばれています。風呂桶とケロリン、両者の関係はイメージとしてはキッチリ結ばれています。
さてこの風呂桶の由来とは...。

当時、内外薬品では、「ケロリン」をはじめとした置き薬向け製品は好調でしたが、全国に薬局薬店がふえ、「ケロリン」を置いてもらいたいという夢を抱くようになり、その夢の実現に向かって、全国の薬局薬店を廻り始めます。 そんなとき、東京オリンピックの前年(昭和38年)、内外薬品に睦和商事の営業スタッフ(現社長)から「湯桶にケロリンの広告を出しませんか?」と持ち掛けられたのがキッカケ。

そして全国へ波及

衛生上の問題から、銭湯の湯桶が木から合成樹脂に切り替えられる時期、「風呂桶を使った広告は多くの人が目にするはず」ということで話がまとまり、東京温泉(東京駅八重洲口)に置いたのが最初です。

これが好評で、ケロリンの桶は全国の銭湯、温泉、ゴルフ場などの浴室へと波及していったのです。以来、延べ200万個も納入。現在も年4、5万個のペースで納入が続けられています。

ケロリン桶には関東サイズと関西サイズがあります。
●A型(関東):重さ360g 直径225mm 高さ115mm
●B型(関西):重さ260g 直径210mm 高さ100mm

ケロリンの広告入り湯桶会社経営破たん報道についてお知らせ
http://www.naigai-ph.co.jp/information/entry-000138.html
 2013年3月18日3月18日付けで、ケロリンの広告入り湯桶会社である睦和商事が経営破たんしたと
の報道がありました。弊社は、長年、睦和商事にケロリンの湯桶広告掲載を委託してまいりましたが、昨年11月にケロリン湯桶の販売・配布展開を睦和商事から弊社に移行することを話し合いの上決定いたしました。
現在、弊社がケロリンの湯桶の販売を行っており、配布展開についても春ごろに再開する予定です。
 なお、弊社が製造・販売しております解熱鎮痛剤『ケロリン』の事業と睦和商事とは一切関係はありません。今後とも薬の『ケロリン』およびケロリン湯桶をよろしくお願いいたします。

「徒然草」第一一七段
 友とするに悪(わろ)き者、七つあり。一つには、高く、やんごとなき人。二つには、若き人。三つには、病なく、身強き人。四つには、酒を好む人。五つには、たけく、勇める兵(つはもの)。六つには、戯言(そらごと)する人。七つには、欲深き人。
よき友、三つあり。一つには、物くるゝ友。二つには、医師(くすし)。三つには、知恵ある友。