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 「東に東京新聞の脱原発原理主義あれば、西に沖縄二紙のオスプレイ沖縄配備(だけ)反対原理主義あり」と言えるかも知れない。尤も、東京新聞自身はコラムで「脱原発」を「オスプレイ配備反対」「消費税値上げ反対」共々「新聞社が義務として書かねばならない事」に認定している(※1)し、沖縄二紙もたまに原発に社説で触れるときは脱原発原理主義剥き出し(※2)であるから、両者には相通じるものがあるのだろう(※3)。

 であるならば、沖縄二紙の片割れ・琉球新報が社説でオスプレイを取り上げれば、これはもう論理もへったくれもない反対論に違いなく、それ故に当ブログで取り上げるほどの価値もない社説ばかりなんだが…なんだいコレ?


<注釈>

(※1) この三つが並列に並ぶと言うのは…まあ、以前記事にしたから良いか。 

(※2) ソリャ、沖縄電力には原発が無いし、沖縄本島の全電力は原発一基で賄えてしまうそうだから、原発が作られる事は当面なさそうだが。 

(※3) 多分、「左翼」と言う共通項はあるんだろうな。「左翼が脱原発で、右翼が原発推進なのは何故か」とは、以前Munemitsu様に問われた処で、未だに明確な回答はし兼ねているが、一つの仮説は「日本の核武装を容認するか否か」なのではないか、と考えている。即ち、日本の核武装を、少なくとも可能性として容認する右翼に対し、左翼は絶対にこれを容認できないが故に、脱原発を標榜しているのではなかろうか。
 この仮説に従えば、沖縄二紙が脱原発原理主義と言うのは説明が付く。が、東京新聞が脱原発原理主義である理由は、東京新聞が左翼である事を説明しないと、説明ができない。 



転載開始=========================================

オスプレイ宣撫 離島防衛に絡める安直さ
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-202736-storytopic-11.html
2013年2月18日 ( 〈 〉番号はZeroによる段落番号 )

〈1〉 米軍普天間飛行場に強行配備された新型輸送機オスプレイをめぐる二つの「公開」の動きには、きな臭さを感じざるを得ない。
〈2〉 陸上自衛隊と米海兵隊は米カリフォルニア州で行った日米共同訓練で、陸自隊員がオスプレイに搭乗し、敵に奪われた島を奪還する作戦を報道関係者に公開した。
〈3〉 沖縄県民の反発や、全国的に設定されている飛行訓練ルート下の地域住民の不安を和らげるために、オスプレイの「安全性」や「有用性」をアピールする狙いがあるのは明白だ。
〈4〉 自衛隊も持ち出して緊張状態が続く尖閣問題を意識させれば、日米同盟強化もオスプレイ配備も納得してもらえるという算段だろうが、あまりにも作戦の想定が安直で非現実的ではないか。
〈5〉 国際社会への影響の大きさやその後の維持管理コストなどを考えると、中国が尖閣諸島を「奪う」メリットがあるとは思えない。従って「奪還」のためにオスプレイが役立つこともないだろう。
〈6〉 射撃管制用レーダー照射問題に見られるように、偶発的な衝突が起こる危険性は確かにある。しかし、関係国はこうした事態の回避にこそ力を注ぐべきであり、「奪還訓練」はむしろ、中国を刺激して危険性を高めるだけである。
〈7〉 「敵に奪われた島を奪還」というなら韓国が実効支配する竹島も浮かぶが、不思議とそういった話は聞かない。全てが中国の動きをにらんだ南西諸島の防衛強化に向けて印象操作されているようだ。
〈8〉 オスプレイに関しては、防衛省は将来の導入に向け2013年度予算案に調査研究費を計上しているが、自衛隊内にも、どうしても必要というものではない、といった戸惑いや懸念があるという。
〈9〉 米軍にとって膨大な開発費をつぎ込んだオスプレイは、何が何でも売り込みたい代物だろう。しかし、重大な欠陥が指摘されている1機100億円の機材を導入する必要が本当にあるのか、防衛省は精査すべきだ。
〈10〉 こうした中、米軍は来月3日に普天間飛行場で、県民を対象にオスプレイの公開見学会を開催するという。あからさまな宣撫(せんぶ)工作だが、オスプレイに対する反発や不安の大きさに、米軍が焦りを抱いている証左でもあろう。
〈11〉 既成事実を積み重ねる形で「離島防衛」が喧伝(けんでん)され、オスプレイ配備定着が図られている。注視して対応する必要がある。



=================================転載完了

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「一読意味不明」では済まない


 さて、如何だろうか。

 端的に言って私には、一読した位では何を言いたいのかサッパリ判らなかった。例によって例のごとく、「オスプレイの沖縄配備に反対している」らしいと、それだけは判った。それさえ判れば琉球新報としては十分なのかも知れないが、「一読意味不明」なのは「いつも通りオスプレイ沖縄配備反対」なのは判っても、その理由なり、今回改めて反対する理由なりが判然としなかったから。

 「一読意味不明」と言うのは、主張として、プレゼンとしては低い評価であろう。だがそれは、主張する側、当該社説について言えば琉球新報にとっての話。一読者・受け手である私Zeroの立場からすれば「一読意味不明」は、千歳一隅とは言わぬまでも相応の「好機」である。それは、たぶん間違いなく「異説との遭遇」であり、「私Zeroとは全く異なる発想との遭遇」である可能性さえある。意見を同じくし、発想も似たような主張であれば、「一読瞭然」であろうから、余り得る処が無い。

 そこで新ためて段落番号を振って再読してみたが…

 段落〈1〉で「オスプレイの二つの公開」を俎上に取り上げている。「二つの公開」とは段落〈2〉「米カリフォルニア州で実施された日米共同訓練」段落〈10〉普天間飛行場(※1)で、県民を対象にオスプレイの公開見学会」と明らかにしている。全体で段落は11しかない上、段落〈11〉は「二つの公開」の何れにも触れていないから、「オスプレイ見学会」に触れたのは実質段落〈10〉だけ。「日米共同訓練」の方が段落(2〉~〈8〉に何らかの関係があるのに対し、些かバランスは悪いが、それはまあ、琉球新報の勝手だろう。

 「琉球新報の勝手」では済まないのは、社説で主張する中身の方。だが、段落〈10〉でしか殆ど触れない「オスプレイ見学会」については ①「あからさまな宣撫」 ②「米軍が焦りを抱いている証左」 としか言っていない。ソリャオスプレイ沖縄配備反対原理主義の立場からすれば、①「あからさまな宣撫」は批難の対象だろうし、②「米軍の焦り」は朗報でもあろうが、それ以外の立場からすれば、②は「オスプレイ沖縄配備反対原理主義者の推測に基づく自己満足」でしかないし、①「米軍の宣撫」有って当然。無ければアンフェア。「オスプレイ反対」キャンペーンは沖縄二紙から、朝日・毎日のような全国紙、果ては東京新聞まで繰り広げているのだから、「あからさま」だろうが何だろうが、米軍が対抗手段としての「宣撫」をするのは当然だろう。況や、その宣撫の手段が「オスプレイ見学会」とあっては、何をどう非難しているんだか、私なんぞにはサッパリ判らない。「オスプレイ見学会」が気に入らないならば、行かねば良いだけの話だろうし、「オスプレイ見学会」に来た沖縄県民相手に金銭酒色の提供でもない限り、批難する筋合いはなかろう。「オスプレイ体験飛行」があるかどうか報道からは判らないが(※2)、もしあるならば、それも「オスプレイの安全性」に対する米軍の自信の表れだろう。

   
   へ続く

<注釈>

(※1) あれ?「普天間基地」でないのは、「普天間基地をサッサと返還しろ」と言う一種の呪詛だろうか。だとしても、「普天間基地」を「普天間飛行場」にするだけならば、「世界で一番危険な基地」が「世界一では無いかも知れないが危険な飛行場」になるだけだぞ。
 それとも沖縄では、民間機は墜落しない事になっているか…民間機は墜落しても事故と見なされないのかね。 

(※2) まあ、窓からペットボトルか何かをわざと落とす奴がいないとも限らないから、多分、実施されないだろうと予想するが。