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   中国軍フリゲート艦が我が護衛艦に対し射撃管制レーダーを照射し、事実確認した我が政府が中国に厳重抗議した件。「知らぬ・存ぜぬ」を通していた中国共産党政府から、ようやく反応が返ってきたようだ。どうやら、中国軍艦が射撃管制レーダーを自衛艦を照射した事実はない」と主張して居るらしい。

   転載開始=========================================
   
   
   
① 中国側「事実に反する」と日本に回答 菅官房長官「全く受け入れられない」
   
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130208/plc13020811190013-n1.htm
   2013.2.8 11:17 [尖閣諸島問題]

   岸田文雄外相は8日午前の記者会見で、中国海軍による海上自衛隊護衛艦の射撃管制用レーダーについて、中国国防省が7日夕に在中国日本大使館に「日本側が対外抗議をした事案の内容は事実に合致しない」と伝えたことを明らかにした。これに対し、菅義偉官房長官は8日午前の記者会見で「中国側の説明は全く受け入れられない。再発防止に向け、誠実な対応を強く求める」と批判した。
   
   レーダー照射をめぐっては、5日に日本政府が抗議したのに対し、中国側は「事実を確認したい」としていた。
   
   中国側の回答について、安倍晋三首相は8日の衆院予算委員会で「今回の事案については、極めて慎重に精査した結果、中国側がレーダー照射をやったことが明らかになった上でわれわれは発表した」と強調。小野寺五典防衛相もレーダー照射について「間違いない状況だ」と答弁した。
   
   日本政府はこれまで、今回のレーダー照射が国連憲章上の武力による威嚇に当たるかどうか、中国側による事実確認を踏まえて判断する方針を示してきた。「事実に合致しない」とする中国側の回答は日本側の判断に影響を与える可能性もある。
   
   一方、小野寺氏は予算委で、民主党政権時代にレーダー照射を首相に報告した事例はないと説明。今回の事例以外のレーダー照射の有無に関しては「これとこれでありましたと発表した場合、日本側はこれは知らなかったんだなというメッセージになる」として、明言を避けた。

   
   ② 「監視用レーダー使用」 中国国防省が主張「日本側は事実ねじ曲げ」
   
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130208/chn13020812460006-n1.htm
   2013.2.8 12:45
   
   中国国防省は8日、中国海軍艦船が海上自衛隊の護衛艦とヘリコプターへ射撃管制用レーダーを照射したとする日本側の説明は「事実と異なる」として全面否定、監視用レーダーを使ったと主張した。インターネットの同省ホームページに掲載した。
   
    同省によると、中国海軍の艦船が1月19日に海自横須賀基地(神奈川)所属の護衛艦「おおなみ」搭載の哨戒ヘリコプターに対し、30日には海自佐世保基地(長崎)所属の護衛艦「ゆうだち」に対し、いずれも監視用のレーダーを使用したという。ただ、射撃管制用レーダーについては「使用していない」と主張した。
   
    同省は日中間の緊張が高まっている根本的な原因は「日本の艦船と航空機が至近距離で中国側の艦船を追跡、監視していることにある」と指摘した上で「日本側は事実をねじ曲げて、誤った情報をメディアに公開し、中国脅威論を言い立てている」と批判した。(共同)

   
   =================================転載完了

   ある意味「重畳至極」

   さて如何だろうか。
   
   先に述べたとおり、上掲記事①、②の示すところは、「中国共産党政権は、中国軍艦が自衛艦に対し射撃管制レーダーを照射した事実はない、と主張して居る。」である。これは先行記事で言う【Case1】であり(※1)、先行記事にもした通り「ある意味結構な事」なのである。その理由はを以下に列挙すると・・・
   
   (1) 「平時に軍艦が軍艦に対し射撃管制レーダーを照射するのは異常事態だ」と言う日本側の主張且つ世界の常識を、中国共産党政権が認めたから。世界の常識が往々にして通用せず、自らの「常識」をゴリ押しする支那にしては、これは「上出来」と言わねばなるまい。
   
   (2) 「今は(未だ)日中開戦する意図はない」と言う中国共産党政権のメッセージであるから。「射撃管制レーダーで照射した時点で、開戦の火蓋が切られる事だってありえた事態」であるのに、良く言うぜ、とも思うが、「中国軍艦が射撃管制レーダーの照射に続いて実際に攻撃してくる」事を(一応)否定しているのだから。
    但し、あくまでも「今は未だ」である事も忘れるべきではない。「棚上げ」などと言う甘言に乗って中国海軍の大増強を看過した結果が「射撃管制レーダー照射」なんて事態に至ったのだから、中国軍の軍拡を今後も放置すれば、次は「射撃管制レーダー照射の引き続いての攻撃実施」即ち中国側からの日中開戦の可能性は十分にあろう。
   
   (3) 「さくらの花びら」さんの処からの戦功転載記事に報じられて居る「前・民主党政権時代の中国軍艦射撃管制レーダー照射事件」を(間接的に)否定し見せたから。
   これは結構微妙な問題ではある。射撃管制レーダー照射事件が民主党時代からあったと主張すると「中国にとって都合の良い民主党にとって甚だ都合が悪い」と言う判断が働いた、いわば「民主党を救うために」否定して見せた可能性がある。そうであれば「重畳至極」と言う理由にはならないが、上記(2)と同様に「今は(未だ)日中開戦する意図はない」と言うメッセージではあるから、一応数えて思う。尤もそれは、前・民主党政権時代にすでに始まっていた日中戦争を、やっぱり始まって居ない事にした。」と言う事でもあるのだが。
   
   (4) 今後は、中国軍艦による射撃管制レーダー照射事件が減るないし少なくなる可能性を示唆したから。これは上記(1)の延長上の一事象である。
   尤も、今回の射撃管制レーダー照射事件を含めて、「人民解放軍の暴走」であるならばこの限りではない。また、日本政府が本件で厳重抗議してから、今回の「そんな事実はない」回答までに開いたインターバルは、「中国外交部が本件を知らなかった」可能性を示唆し、さらには「人民解放軍の暴走」をも示唆している。つまりは上記(4)は「ぬか喜びに終わる」可能性がある訳だ。
   
    いずれにせよ、油断はできない、すべきではない、と言う事だ。


<注釈>