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 再三繰り返している処だが、支那における「マスコミ」に相当する報道機関は「党の口舌」=中国共産党の宣伝機関である。それは、新華社とか北京放送のような国営メディアばかりではなく、全ての中国国内メディアについて言える事である。そのために中国共産党は厳重な事前検閲体制を敷いており、「不都合な報道」は中国国内メディアからはなされず、外国からの報道は必要とあれば強制的に遮断する、恐るべき情報統制・情報鎖国体制を取っている。早い話(*1)がジョージ・オーウェルの小説「1984」に描いた「デストピア」を一定程度実現してしまったのが中国共産党政権であり、支那=中華人民共和国である。
 魂の自由を愛してやまない私のような人間が、如何に経済成長著しかろうが、国土が広かろうが、核兵器を山のように持ち空母まで保有しようが、「支那人になりたい」などと欠片も思わない(*2)のは、かかる1984ばりの情報統制体制が大きな要因である(*3)。

 だが、驕る平家も久しからず、盛者必衰の理は大陸にも通用するモノか、「マスコミ=党の口舌」体制にも綻びが目立つようになってきたようだ。

<注釈>

(*1) 人によっては、あまり「早い話」ではなさそうだが・・・「1984」は是非一読をお勧めする。

(*2) であるから当然ながら、「支那人の支配下に入りたい」なんてもっと思わない。仙谷某とは違うのである。

(*3) まあ、そればかりでは無いがね。


転載開始=========================================

 党とメディアの攻防 「社説すり替え」で全面対決の展開
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130108/chn13010800150000-n1.htm
2013.1.8 00:13

中国紙、南方週末の社屋近くで「言論の自由」と書かれた紙を掲げる男性=7日、中国広東省広州市(共同)
【上海=河崎真澄】体制批判など改革派路線で知られる中国広東省の週刊紙、南方週末の3日付の社説が一方的に共産党賛美の内容にすり替えられた問題で、同紙幹部は6日夜、中国版ツイッター「微博」の公式ページで、「本紙責任者が起草した社説であり、ネット上の噂は事実ではない」と反論した。共産党広東省委員会宣伝部が社説のすり替えを命じた、との批判を全面否定した形だ。

同紙の記者らは、共産党側の圧力による「偽声明」と反発し、スト入りを表明。メディア統制を強化する共産党と、「報道の自由」を求めて対抗する記者らの全面対決という異例の展開となっている。

ただ、同紙幹部が微博を通じてすり替えを否定する一方で、微博やインターネットでの記者らの抗議発言は相次ぎ封鎖されている。

このため同紙記者らは7日、新聞職業倫理委員会の名称で問題の徹底調査を求める声明を改めて発表。

さらに、編集部側の主張を支持する地元学生ら約300人が、同省広州市内で、同紙発行元の南方報業伝媒集団の本社前に集まり、「報道の自由」「憲政と民主」「党広東省委宣伝部長の更迭」などを求める抗議活動を行った。

警官が警備に当たったが、抗議活動の制止は行わなかったとみられる。

一方、中国共産党の機関紙、人民日報系の環球時報は、同紙幹部の反論声明を取り上げた7日付の社説で、「3日付の南方週末に掲載された記事は、共産党側の書き換えではないことがはっきりした」などと主張。「西側の主流メディアであっても(中国)政府に公開の場で対抗する選択肢はあり得ず、中国でそのようなことを行うと必ず敗れる」などとして、報道機関に対する共産党の強圧的な姿勢を支持した。

この問題は、南方週末の編集部が3日付の紙面に「中国の夢、憲政の夢」と題した社説を出稿したが、憲政、民主、自由などの表現がすべてカットされ、党賛美の内容の原稿に差し替えられたもので、編集部側は2日に記者や編集者が休暇を取っている隙に、党広東省委の●(=度の又が尺)(たく)震(しん)宣伝部長の指示ですり替えが行われたとみている。

国内の大学教授や作家らがネット上で、●(=度の又が尺)部長の更迭を求める署名を広く呼びかけ、7日昼までの段階で約3千人が署名するなど編集部側を支援する動きが広がっている。


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② 「南方週末」検閲で抗議デモ、人気俳優らも支持表明 中国
http://www.afpbb.com/article/politics/2919487/10068731
2013年01月08日 17:48 発信地:北京/中国

【1月8日 AFP】中国で、当局に記事を検閲された新聞社の前に大勢の人々が集まり、出版の自由を求める抗議行動が起きている──数百万フォロワーを持つ同国のブロガーやセレブらもこの動きに同調する動きを見せている。

人気リベラル紙「南方週末(Southern Weekly)」が人々の権利向上のための改革を呼びかける記事を出版しようとして当局の検閲を受けたことに対し、大勢の人々が7日、広東(Guangdong)省広州(Guangzhou)にある南方週末の本社前に集まった。

ある新聞社の記者は8日、中国のツイッター(Twitter)類似サービス「新浪微博(Sina Weibo)」でこのようにつぶやいた。「黒い手が黒く重たいカーテンを閉じ、光と空気を遮断している。南方には週末がもはや無い」

新浪微博で3200万のフォロワーがいる人気女優ヤオ・チェン(Yao Chen)さんは、南方週末のロゴを投稿し、そこにロシアの亡命作家、故アレクサンドル・ソルジェニーツィン(Alexandr Solzhenitsyn)氏の言葉を引用して「一片の真実の言葉は世界全体より重い」とつぶやいた。

2700万フォロワーを持つ人気男優のチェン・クン(Chen Kun)さんはこれに応答し、「私はそこまで深くはないし、それに言葉遊びをしない。私は、南方週末の友人たちを支持する」とつぶやいている。

■広がる抗議への支持

南方週末をめぐる抗議行動は、中国共産党の新指導部が改革を誓う中で起きた。次期国家主席の習近平(Xi Jinping)氏は11月の共産党大会以降、より開放的な統治を行うことを約束してきた。

7日のデモは警察の許可を得て行われた。参加者の大半は、ポスターや、中国で葬儀に使われる菊の花を手に集まった若者たちだった。菊は中国の抗議行動参加者たちの間で、出版の自由が失われたことの象徴とみなされている。

集会の前には、新聞社のスタッフたちが公開書簡を発表。同紙が出版しようとした新年のメッセージを別の主張の弱い記事に差し替えたとして、地方プロパガンダ責任者Tuo Zhen氏の辞任を求めた。また前週末にかけては、Tuo氏の辞任と出版の自由の拡大を求め、国内各地で大勢の著名学者らが署名した書簡も広まっていた。
中国の著名な市民活動家、胡佳(Hu Jia)氏は7日夜、南方週末の北京(Beijing)支局で撮影した自らの写真を投稿し、同支局には自分も含め大勢の人々が支持を示すために集まったと述べた。また650万フォロワーを持つブロガーのLiChengpeng氏も「われわれには高層ビルも、世界第2位のGDPも、航空機も要らない。だが真実を語る新聞は必要だ」と記している。(c)AFP


=================================転載完了

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Parabellum!-黄昏る中国共産党は、戦争の公算を高めるだろう

 さて、如何だろうか。

 一言で言えば、「歓ぶべき事態」である。それは二重の意味で「歓び」だ。

 一つには無論、中国人自身にとっての「歓び」であり、ひょっとして斯様な事態が拡大・発展すれば、中国共産党政権が「民主化」されて、中国人自身の魂の自由が獲得されるかも知れない、と言う期待のこもった/期待を込めた「歓び」である。

 だが、この期待は、それこそかつて(幾ばくかはあった)「大陸版ジャスミン革命」に対する期待と同じぐらい儚く、虚しいものである。
  何故ならば大陸は支那における民主化=言論の自由拡大は、先ず確実に現・中国共産党政権に対する批難批判の解禁と同義語であり、その批難批判は、新たな「易姓革命」即ち中国共産党支配の終焉を意味する公算が相応にあるから、である。
 大陸は支那の現時点の支配者たる中国共産党政権が、そんな公算は「ない」もしくは「極めて低い」と確信できるならば(※1)、一定の言論の自由を認め、「大陸版ジャスミン革命」がある程度進捗するかも知れない。だが大陸支那の現状は、「保八」と称する「成長率8%」を確保していないと社会不安が生起するほどの不安定な社会に、その「成長率8%」が相当怪しくなってきている経済状態が加わっている。官僚の腐敗や高級官僚の蓄財は大陸の「伝統文化」であるが(※2)、同時に不平不満の根源でもある(※3)上、西側自由社会のIT革命宜しきを得て(※4)、左様な「不都合な真実」は往々にして中国人民の知る処にもなって居る。
 即ち、中国共産党政権が、その権力を失っても中国人民の幸福のために尽くすと言う覚悟を有していない限り(※5)中国共産党政権が「民主化」される可能性は無い。
 而して、かかる「覚悟」は大凡中国共産党とは対極の位置にあるものだ。
 従って、中国共産党政権が「民主化」される可能性は無く、上記第一の意味での「歓び」は「ぬか歓び」に終わるだろう。

 それは同時に、もう一つの意味での「歓び」の意義を増す事になる。もう一つの意味での「歓び」とは、即ち、「中国共産党による支那大陸支配が弱化している」事による「歓び」である。
 無論、こちらの歓びは、「中国人自身の為」ではない。主として我ら日本人を含む中国の周辺諸国民の為であり、チベットやモンゴルをはじめとする「現状中華人民共和国に無理矢理組み込まれている人々」の為である。

 だが、まあ、こちらの意味での歓びも、手放しの歓びとはならない。何故ならば、「自国民の民主化」すらも権力を失う事を怖れて為せない中国共産党政権が、その権力そのもの弱化に直面したとき、いかなる手段に出るかを考えれば、歓んでばかりもいられない。

 自国民の不満を逸らし、権力を強化する手段の一つは「外敵を作り出す」事であり、時にそれは戦争を仕掛ける事ですらある。
 尚且つ中国共産党政権は殆ど党結成以来この手法の常連であり、さらに困った事に、その「外敵」に仕立て上げられることがしばしばあるのが、我が国・日本なのである。昨年の尖閣諸島国有化を口実に、大陸中を吹き荒れた「反日暴動」を想起すれば良かろう。あれに支那名物「市民虐殺」が加われば、「通州事件」の出来上がりだ。

 従って・・・章題にした通りだ。尖閣諸島が最も顕著であるが、尖閣に限らず、中国共産党政権は、我が国・日本を「外敵」に仕立て上げ、軍事恫喝をはじめとした圧力で屈服させようとし、以って自国民=中国人民の不満を逸らそうとするとともに、己が権力の保持・安泰を計ろうとするだろう。

 無論、我らは屈服するべきではない。我らの屈服は、中国共産党政権の勝利であり、それは先述の通り中国周辺諸国民、中国に無理矢理編入されているチベット人・モンゴル人ら、ひいては中国人自身の不幸である。

 我ら日本人自身の為には勿論。
 彼ら諸国民の為にも。


<注釈>

(※1) つまり、それだけ統治能力に自信があるならば、だが。 

(※2) だから、国民の7割が「腐敗官僚になりたい」なんてアンケート結果が国営メディアから報じられてしまう。 

(※3) ソリャ国民の7割が官僚になったら、普通は国が傾こう。それが腐敗官僚と来たら、目も当てられない。 

(※4) そんなIT革命に対するサイバー戦にも中国共産党政権は注力しているのだが。 

(※5) ついでに書けば、我が国に落ちて明治維新と言う大業がさしたる流血無く為せた理由の一端は、江戸幕府や地方武士の少なくとも一部にそんな覚悟・気概があったからだ、と、私は思っている。