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(1) 最初は、「オスプレイの危険性」を訴えていた。沖縄タイムスは「崩れる安全神話」なんて連載記事まで組んだし、先ごろ実施され、公称10万人を集めたという「県民大会」の決議も「欠陥機オスプレイの沖縄配備(だけ)反対」と言う、非人道的なまでに利己的な決議を恥知らずにも公言してしまうほど、盛り上がった。
 だが、「崩れる安全神話」なる連載記事事体が、「オスプレイ安全神話」に掠り傷しか負わせられず(※1)、同連載記事の一つの柱を為したリボロ氏さえ「オスプレイは、従来ヘリコプターより安全」と沖縄タイムス記事にて認めるに至った
 
 即ち先の「県民大会決議」は根底から覆されているのだが、「5歳の女の子」を筆頭とする「街の声」報道(※2)などにより、オスプレイは危険」と言うイメージ作りは「成功」した。
 
(2) 次に、「オスプレイの低周波」が問題視された。実際にオスプレイが配備され、飛行し、騒音計測されたが、従来のヘリよりも騒音が小さい結果となった(これも沖縄タイムス記事による)ため、「うるささ指数」の評価対象ですらない低周波が「新たな問題」として急浮上した(※3)。
 が、耳に聞こえず、「うるささ指数」にも勘定されない低周波では、その影響は今後注視する必要がある!とは言えても、「騒音」や「墜落の危険」ほどにはインパクトがない。
 
(3) で、今度は「米兵暴行事件」だ。オスプレイの配備も日米安保も直接の関係はないのだが、「結びつける」事なら如何様にも出来る。事実、結び付ける言説・報道には事欠かない。曰く、沖縄に米軍基地があるから、米兵の犯罪がなくならないぃぃぃぃぃぃl!と言うような奴だ。あたかも犯罪、少なくとも性犯罪を沖縄で起こすのは米兵しか居ないかのごとき騒ぎだ。空には飛ぶ凶器オスプレイ(※4)陸には歩く凶器米兵。なんて暴言すら、大手を振って罷り通っている。
 
 無論、事実は違う。
 
 「米兵の犯罪がなくならない」のと「米兵は歩く凶器」と断じるのとでは天と地程にも乖離がある。左様断じるためには、「米兵の過半数が犯罪者」である必要があろう。それとて、「罪を憎んで人を憎まず」には程遠いのは未だしも、「前科者を自動的に犯罪者扱い」しているのだから、米兵・米軍に対する名誉棄損であろう。そこをすっ飛ばして、「米兵による暴行事件」を「反基地・反安保」に結びつけるのは、典型的な短絡思考。無論「怒り」なんて感情論は、短絡思考の代名詞なのであるが、「怒り」と言う感情が短絡思考を正当化する訳ではない。
 
 理性と知性こそ、人類の依って立つところ。
 
 人間が、少なくとも一面「感情の動物」であることは認めるが、「感情が正しい」訳でもなければ、感情的判断が誤判断を減らす訳でもない。むしろ増やすだろう。
 ああ、無論、理性と知性に基づく「冷静な判断」にも、おのずと限界が有る事は肝に銘じるべきだ。所詮神ならぬ身の人が為す事。その叡智を結集したとて、無謬であろうはずがない。だが、何も好き好んで感情的に判断し、誤判断を増やすこともなかろうに。
 
(4) その一方で、沖縄タイムスは、上記暴行事件を受けての米軍夜間外出禁止令で「夜の町が寂れている」と堂々と記事にしてしまう(※5)のだから、「正しく真実を伝えている」と評するべきか・・・・社説の方では「外出禁止ぐらいでは手ぬるい!」と主張して居るのだから(※6)、益々変だ。

 が、一つの解釈で、この「変」は解消する。即ち、「沖縄は強請りの名人だ」と言う米高官更迭の原因となった「暴言」によって。

 強請目的だから、強請れればネタは何でも良い。オスプレイの「危険性」や「低周波」と違って暴行事件は「実害」だが、それは強請のネタとしてはなおさら好都合だ。だから、安全性も低周波も論証検証吹き飛ばして「暴行事件」に飛びつき、反米・反安保・反基地を囃し立てる。
 その一方で「夜間外出禁止令で夜の町が寂れる」のは事実だから、これも報じる。ソリャ報じないよりはマシだろうが、言外の意味は、「夜の町を寂れさせずに、暴行事件は有効に防止する策」であろう。自分で主張して置いて矛盾も疑問も感じないのかと思うんだが、そこは強請が目的ならば、要求は無理難題であればあるほど都合が良い。強請相手が困れば困るほど、強請り取れる対価も吊り上ろうというものだ。
 
 だが、この強請名人・沖縄(※7)が失念若しくはあまり真剣に考えていない事がある。即ちその強請相手である米軍・米基地が本当に沖縄から撤退してしまったら、最早強請れない、と言う事実である。
 
 まあ、そうなっても、今度は日本政府相手に「自衛隊のヘリコプターはオスプレイよりも騒音が大きい(※8)」とかナントカ言い出して、やはり強請ろうとするだろうことは、少なくとも沖縄の一部に関しては、間違いなさそうだがね。
 
 人民解放軍も強請れると、思っているのだろうか。だとしたら、大した自信で、「見上げたもの」と評するべきだが(※9)。



<注釈>



(※3) 先行記事  

(※4) 10万飛行時間当たり重大事故件数1.93件のオスプレイが「飛ぶ凶器」であるならば、世の軍用機の大半と民間航空会社の一定数は「飛ぶ凶器」に他ならない。それを糾弾するならば、沖縄は飛行禁止地域にすべきだろう。それ即ち沖縄は空路に対し鎖国する、と言う事だ。ああ、ベルリン封鎖の逆だな。だが、沖縄に通じる陸路はないから、状況は厳しいぞ。 



(※7) の一部、と、思いたいがねぇ。少なくとも沖縄二紙が「沖縄のオピニオンリーダー」では無かろう、と私は思っている。思っている、だけだが。 

(※8) 「オスプレイの低周波」問題の裏返し 

(※9) チベットの事例から判断すれば、毎月一人が焼身自殺して見せるぐらいの覚悟が必要な筈だからな。